43 / 90
42 優しさと圧*
*
樹の片手が再びかおるの張りのある乳房に置かれた。そう、置くだけ。恥ずかしいけれど、耐えれば貰えると思っていた刺激ではない。
「今の状況は?」
かおるは理解した。樹は状況を一つ一つ説明させようとしていると。質問する声は優しくても、逃したり放棄することは認めないという意思がそこに感じられる。
樹もまた恭祐同様かおるを逃してはくれないということだ。けれど、恭祐とは違い樹からは追い詰められる怖さは感じられない。突き放されるのに、追い詰められる八方塞がりの恐怖は。
質問形式の対話は樹の優しさ。突き放すのではなく寄り添ってくれるということだ。そうすることで、樹はかおるが間違わないよう導いてくれるのだろう。
だから、正直に答えればいい。答えた内容はきっと正しい説明になっていく。
間違えなければ、かおるが知るあの心の底から恐怖を感じる蔑みや失望を含んだ視線を思い出さなくて済む。
優しいだけの時間に包まれ、女である悦びを感じられる刺激を与えて貰えるはずだ。
そう、全てを包み隠さず答えればいい。
「答えられない?」
「いいえ、答えられます。とても、恥ずかしいと。」
「恥ずかしい理由は。」
「…胸が、見えてしまっているから。」
「だったら恥ずかしがる必要はないよ。誰にでも胸はあるんだ。でも、かおるの胸は口付けたくなるくらいきれいだから誇ってもいいと思う。」
「そんなこと言われたら、余計に恥ずかしいです。」
「本当のことだけど。ツンと立ってる乳首も、少し小さめの乳輪もたまらなくきれいで、いやらしい。舐めて舌で転がしてくれって強請ってるみたいだ。」
「そんなこと…、ないです。」
「ホントに?聞いてみていい?」
樹の親指がゆっくりとかおるの立ち上がった乳首を押し潰しながら左右に転がし始めた。その様は聞くというより、愉悦に浸っているように見える。
「比較検討をしよう。この可愛い乳首はどっちを求めてる?さっきみたいにきつく摘まれたい、それともこのまま指で優しく甚振られたい?」
樹はわざと『きつく』と『甚振られる』という言葉をかおるの反応を確認する為に選択肢に付けた。
二者択一のクローズドクエスチョンにしたのは、答えをどちらかに誘導するため。決して、逃げ道を与えないように。ゆっくりと乳首を揉み扱くことで、かおるに指を外してもらうという選択肢は与えないようにしながら。
ぷっくりと立ち上がった乳首を押し込みなぞってはいるが、言葉にしたように甚振ってはいない。ただ、その言葉の響きが必要だっただけだ。
「どっち?」
少しだけ圧を掛け樹が質問する。優しさと圧。これが樹が選んだかおるへの躾け方。恭祐の鞭を振るだけのような恐怖と不安での支配はしたくはない。
「…分からな、いです。分からなくてもいいですか。」
樹が与えてはいなかった逃げ道に、かおるは選択肢をすり抜けて入りこもうとした。けれど、その道は今まで存在してはいけなかったもの。入りたくても、かおるは許可がなければ入れない。
樹は理解する。かおるは本人が知らず知らずの内に、支配される立場を得ようとしていると。『はい』と肯定をすること、伺いを立てるような口調、何より不安に揺れ動く視線。5年、その年月に一体どれくらいのことがあったのだろうか。
「大丈夫、分からなくても。分からない時は聞けばいい。一緒に考えよう。だから何が分からないか教えて。」
「あの、今のも、ピリピリするような感じがして、その、」
「うん?」
「…止めてもらいたくは、ない、けど、さっきも、ピリピリしたところの下がじんじんして、だけど、もう思い出せないから、比べられなくて、」
愛撫から得る刺激にかおるは上手く言葉が繋げられない。
「今のを、止めて欲しくないんだ。どうしてか具体的に教えて。」
聞かなくても分かることを樹は敢えてかおるに答えさせようと、ゆっくりと動かしていた指を一度離した。
「あっ…」
「今、何を思った?」
「…もっと、って、止めて欲しくないって、折角、…気持ちいいのに、」
「乳首が気持ち良くなって、もっと刺激して欲しかったんだね。見られて恥ずかしいのに。」
「…はい。」
素直に答えるかおるに樹は迷う、次の一手をどう打つべきか。恥ずかしいのに感じるなんてと責めれば、涙を目に溜めながら許しを請うかおるが見れるだろう。でも、それは樹がかおるにすべき躾ではない。
樹はやはり優しさで掘り下げて行こうと思った。
「さっき言った体が変になるっていうのは、気持ち良いことだった?」
「…違います。」
「じゃあもう一度、乳首をきつく摘んであげるから、どういう状態になるか教えて。」
「あっ、ん、痛い、」
「痛いだけ?」
「ううん、じんじんして、でも、ああん、」
「かおる、どこがじんじんしてるかちゃんと言って。でないと、止めるよ。」
「あん、あ、ち、乳首。痛いのに、ちくちくしてるところが、刺すように気持ちいい、です。」
「じゃあ、本題へ移ろう。変になっているのは体のどこ?この可愛い乳首が付いている、このたわわないやらしい膨らみ?」
樹は乳首を摘むのを止め、掌でかおるの乳房を揉みしだき始めた。掌中から溢れる乳房は強い刺激を受け形を変える。
「あっ、うう、あん、」
「ちゃんと答えないと止めるよ。」
「違うの、変なところは、ああん、んっ、大切なところが、」
「大切なところって、どこ?教えてくれれば、なんとかしてあげられるかもしれない。さあ、答えて。」
かおるが大切なところをどの言葉で置き換えてくるのか、樹は楽しみからか妖艶な笑みを浮かべずにはいられない。
二人で答えを考えようと言いながらも、出題者である樹は正解を当然知っている。変になるのは、疼くから。疼いた先に、そこが満たされれば快楽があることを経験のないかおるは知らない。だから、上手く伝えられないでいるのだ。
そして、その大切なところがもっと疼くよう樹は乳房の揉み方を変えた。4本の指は乳房を下から持ち上げるようにし、親指は乳首の上の乗せるように置きながら揉む。時折、親指の腹と人差し指を近づけて挟み扱きあげることも怠らないようにしながら。
「時間だ、答えて、かおる。」
優しさと圧。口調は優しくても、答えなくてはいけないと、もうその時間だと告げればかおるは目に涙を溜めながら観念したように口を開いた。
「男性を、受け入れる、あっ、あん、ところ、です。」
「男性?」
「…男性器、を、」
「男性器って?」
かおるの目から溜まっていた涙がこぼれ落ちた。快楽の涙なのか、質問に答えられない自分を恥じてなのかは分からないが。
「泣かないで。答えられなくても怒りはしない。これから正解を教えてあげるから、覚えて言えるようになればいい。」
樹の片手が再びかおるの張りのある乳房に置かれた。そう、置くだけ。恥ずかしいけれど、耐えれば貰えると思っていた刺激ではない。
「今の状況は?」
かおるは理解した。樹は状況を一つ一つ説明させようとしていると。質問する声は優しくても、逃したり放棄することは認めないという意思がそこに感じられる。
樹もまた恭祐同様かおるを逃してはくれないということだ。けれど、恭祐とは違い樹からは追い詰められる怖さは感じられない。突き放されるのに、追い詰められる八方塞がりの恐怖は。
質問形式の対話は樹の優しさ。突き放すのではなく寄り添ってくれるということだ。そうすることで、樹はかおるが間違わないよう導いてくれるのだろう。
だから、正直に答えればいい。答えた内容はきっと正しい説明になっていく。
間違えなければ、かおるが知るあの心の底から恐怖を感じる蔑みや失望を含んだ視線を思い出さなくて済む。
優しいだけの時間に包まれ、女である悦びを感じられる刺激を与えて貰えるはずだ。
そう、全てを包み隠さず答えればいい。
「答えられない?」
「いいえ、答えられます。とても、恥ずかしいと。」
「恥ずかしい理由は。」
「…胸が、見えてしまっているから。」
「だったら恥ずかしがる必要はないよ。誰にでも胸はあるんだ。でも、かおるの胸は口付けたくなるくらいきれいだから誇ってもいいと思う。」
「そんなこと言われたら、余計に恥ずかしいです。」
「本当のことだけど。ツンと立ってる乳首も、少し小さめの乳輪もたまらなくきれいで、いやらしい。舐めて舌で転がしてくれって強請ってるみたいだ。」
「そんなこと…、ないです。」
「ホントに?聞いてみていい?」
樹の親指がゆっくりとかおるの立ち上がった乳首を押し潰しながら左右に転がし始めた。その様は聞くというより、愉悦に浸っているように見える。
「比較検討をしよう。この可愛い乳首はどっちを求めてる?さっきみたいにきつく摘まれたい、それともこのまま指で優しく甚振られたい?」
樹はわざと『きつく』と『甚振られる』という言葉をかおるの反応を確認する為に選択肢に付けた。
二者択一のクローズドクエスチョンにしたのは、答えをどちらかに誘導するため。決して、逃げ道を与えないように。ゆっくりと乳首を揉み扱くことで、かおるに指を外してもらうという選択肢は与えないようにしながら。
ぷっくりと立ち上がった乳首を押し込みなぞってはいるが、言葉にしたように甚振ってはいない。ただ、その言葉の響きが必要だっただけだ。
「どっち?」
少しだけ圧を掛け樹が質問する。優しさと圧。これが樹が選んだかおるへの躾け方。恭祐の鞭を振るだけのような恐怖と不安での支配はしたくはない。
「…分からな、いです。分からなくてもいいですか。」
樹が与えてはいなかった逃げ道に、かおるは選択肢をすり抜けて入りこもうとした。けれど、その道は今まで存在してはいけなかったもの。入りたくても、かおるは許可がなければ入れない。
樹は理解する。かおるは本人が知らず知らずの内に、支配される立場を得ようとしていると。『はい』と肯定をすること、伺いを立てるような口調、何より不安に揺れ動く視線。5年、その年月に一体どれくらいのことがあったのだろうか。
「大丈夫、分からなくても。分からない時は聞けばいい。一緒に考えよう。だから何が分からないか教えて。」
「あの、今のも、ピリピリするような感じがして、その、」
「うん?」
「…止めてもらいたくは、ない、けど、さっきも、ピリピリしたところの下がじんじんして、だけど、もう思い出せないから、比べられなくて、」
愛撫から得る刺激にかおるは上手く言葉が繋げられない。
「今のを、止めて欲しくないんだ。どうしてか具体的に教えて。」
聞かなくても分かることを樹は敢えてかおるに答えさせようと、ゆっくりと動かしていた指を一度離した。
「あっ…」
「今、何を思った?」
「…もっと、って、止めて欲しくないって、折角、…気持ちいいのに、」
「乳首が気持ち良くなって、もっと刺激して欲しかったんだね。見られて恥ずかしいのに。」
「…はい。」
素直に答えるかおるに樹は迷う、次の一手をどう打つべきか。恥ずかしいのに感じるなんてと責めれば、涙を目に溜めながら許しを請うかおるが見れるだろう。でも、それは樹がかおるにすべき躾ではない。
樹はやはり優しさで掘り下げて行こうと思った。
「さっき言った体が変になるっていうのは、気持ち良いことだった?」
「…違います。」
「じゃあもう一度、乳首をきつく摘んであげるから、どういう状態になるか教えて。」
「あっ、ん、痛い、」
「痛いだけ?」
「ううん、じんじんして、でも、ああん、」
「かおる、どこがじんじんしてるかちゃんと言って。でないと、止めるよ。」
「あん、あ、ち、乳首。痛いのに、ちくちくしてるところが、刺すように気持ちいい、です。」
「じゃあ、本題へ移ろう。変になっているのは体のどこ?この可愛い乳首が付いている、このたわわないやらしい膨らみ?」
樹は乳首を摘むのを止め、掌でかおるの乳房を揉みしだき始めた。掌中から溢れる乳房は強い刺激を受け形を変える。
「あっ、うう、あん、」
「ちゃんと答えないと止めるよ。」
「違うの、変なところは、ああん、んっ、大切なところが、」
「大切なところって、どこ?教えてくれれば、なんとかしてあげられるかもしれない。さあ、答えて。」
かおるが大切なところをどの言葉で置き換えてくるのか、樹は楽しみからか妖艶な笑みを浮かべずにはいられない。
二人で答えを考えようと言いながらも、出題者である樹は正解を当然知っている。変になるのは、疼くから。疼いた先に、そこが満たされれば快楽があることを経験のないかおるは知らない。だから、上手く伝えられないでいるのだ。
そして、その大切なところがもっと疼くよう樹は乳房の揉み方を変えた。4本の指は乳房を下から持ち上げるようにし、親指は乳首の上の乗せるように置きながら揉む。時折、親指の腹と人差し指を近づけて挟み扱きあげることも怠らないようにしながら。
「時間だ、答えて、かおる。」
優しさと圧。口調は優しくても、答えなくてはいけないと、もうその時間だと告げればかおるは目に涙を溜めながら観念したように口を開いた。
「男性を、受け入れる、あっ、あん、ところ、です。」
「男性?」
「…男性器、を、」
「男性器って?」
かおるの目から溜まっていた涙がこぼれ落ちた。快楽の涙なのか、質問に答えられない自分を恥じてなのかは分からないが。
「泣かないで。答えられなくても怒りはしない。これから正解を教えてあげるから、覚えて言えるようになればいい。」
あなたにおすすめの小説
【完結】泡になった約束
山田森湖
恋愛
三十九歳、専業主婦。
夫と娘を送り出し、静まり返ったキッチンで食器を洗う朝。
洗剤の泡が立っては消えるその繰り返しに、自分の人生を重ねながら、彼女は「ごく普通」の日常を受け入れている。
愛がないわけではない。けれど、満たされているとも言い切れない。
そんな午前中、何気なく出かけたスーパーで、背後から名前を呼ばれる。
振り返った先にいたのは、かつて確かに愛した男――元恋人・佐々木拓也。
平穏だったはずの毎日に、静かな波紋が広がり始める。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
時間を止めて ~忘れられない元カレは完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な人でした 【完結】
remo
恋愛
どんなに好きになっても、彼は絶対に私を愛さない。
佐倉ここ。
玩具メーカーで働く24歳のOL。
鬼上司・高野雅(がく)に叱責されながら仕事に奔走する中、忘れられない元カレ・常盤千晃(ちあき)に再会。
完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な彼には、悲しい秘密があった。
【完結】ありがとうございました‼
甘い束縛
はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。
お前が愛おしい〜カリスマ美容師の純愛
ラヴ KAZU
恋愛
涼風 凛は過去の恋愛にトラウマがあり、一歩踏み出す勇気が無い。
社長や御曹司とは、二度と恋はしないと決めている。
玉森 廉は玉森コーポレーション御曹司で親の決めたフィアンセがいるが、自分の結婚相手は自分で決めると反抗している。
そんな二人が恋に落ちる。
廉は社長である事を凛に内緒でアタックを開始するが、その事がバレて、凛は距離を置こうとするが・・・
あれから十年、凛は最悪の過去をいまだに引き摺って恋愛に臆病になっている。
そんな凛の前に現れたのが、カリスマ美容師大和颯、凛はある日スマホを拾った、そのスマホの持ち主が颯だった。
二人は惹かれあい恋に落ちた。しかし凛は素直になれない、そんなある日颯からドライブに誘われる、「紹介したい人がいるんだ」そして車から降りてきたのは大和 祐、颯の息子だった。
祐は颯の本当の息子ではない、そして颯にも秘密があった。
ブラック企業で倒れた私を、ネトゲ仲間の社長が強制保護して溺愛しています
紅 与一
恋愛
過労で倒れた私を救ったのは、
ネトゲ仲間――そしてIT企業の若き社長。
「もう君は、僕の管理下だよ」
退院と同時に退職手続きは完了。
住む場所も、生活も、すべて彼に囲われた。
外出制限、健康管理、過保護な独占欲。
甘くて危険な“保護生活”の中で、
私は少しずつ彼に心を奪われていく――。
元社畜OL×執着気味の溺愛社長
囲い込み同棲ラブストーリー。