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64 虚構の現実**
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ロシアンルーレット。銃とは無縁に生きてきたかおるだって、言葉自体も何をするかも知っている。
拳銃に弾が全部でいくつ入るのかは知らないが、ロシアンルーレットならば実弾は一つのみ。それを引いてしまった方が負け。負けというより、全てが終わる。
けれど恭祐が趣向をこらしたこの状況は、本当に全てが実弾。負けを引いているのかも分からない。仮に引いてしまえば、終わるのではなく新たな生命が生まれてしまう。
実弾だけなのに、終わりのないロシアンルーレット。
「その表情、何度でも勃たせてくれる、」
言葉の通り、恭祐はペニスを抜くことなく復活すれば再び腰を振るという行為を繰り返した。かおるの乳首は強めに噛まれたり捻り上げられ充血したかのように色を濃くしてきつく立ち上がらせられている。最初は感じていた痛みすら今は快楽に代わり攻められる度に甘い声をあげてしまう。
「これだけ栓をしたまま出せば、確率は上がるかもな。もう一度言う、オレに責任はない。勝手にオレの部屋に入ってきたのはかおるだ。それともピルを服用しているから問題ないと分かっていて入ってきたのか?だとしたら、中出しは『酷い』にはならないな。」
恭祐に何かを言われたところで、かおるの声も涙もとうに枯れてしまった。ただもう限界を超えてしまった以上、かおるに出来るのは恭祐の気が済むのを待つだけだった。
間接照明の色、そして重厚なカーテン。歴史あるホテルの独特の空間の中、ベッドのリネン類の白さは異色。歴史と相反する新しさ。空気に色などないと分かっていても、部屋の空間の色はまさしくセピアに近い透明な黄金色。たとえシワが寄せられた後だとしても白は浮き立つ。
そこへ、恭祐が気が済んだと言わんがばかりにかおるからペニスを引き抜くとコポリと赤みが混じる白濁液が溢れた。本来なら白にそのまま吸収され、湿ったことだけを示すように違う白になる。けれど、同じ白には溶け込めない色がそこに浮き上がり際立つ。それだけではない、最中にもこぼれ落ちたであろう赤いシミがシーツにはあった。
ロシアンルーレットに擬えたとはいえ、実際に行ったのはセックス。血が出ることなどありえないというのに。
そんなはずはない、と恭祐は思った。けれど、見えてしまったシミは否定する恭祐を否定する。
現実を受け入れる、それとも現実と向き合う、その前に現実とは。
前社長であり父である秀一から初めてかおるを紹介された時、恭祐は様々な過去を思い出さずにはいられなかった。
『今度はこの女か、流石に若すぎる。』そう思いながら、顔には出さないものの父親に呆れた。退任が決まっているから最後の一年楽しく過ごしていたのかと。
一度目の恭祐はまだ子供で、何も知らなかったから与えられた結果だけを事実として受け入れた。けれど今はあの時とは全く違う。無条件に受け入れることもなければ、影で制裁を加えることも出来る。何せ、かおるという駒を秀一は簡単に恭祐に手渡したのだから。
手始めに、かおるの日常から余裕というものを取り上げることにした。特に時間を。時間が限られれば、行動が制限されるだろうと思い。
退任したとはいえ、秀一は株主で名誉会長。立場上、時折会社へ出向くことはあった。しかし、秘書をはずれたかおるが秀一の世話をすることはない。全ての機会を潰す為にも、恭祐は役員会がある時などはより多めの仕事をかおるに命じた。でも、過去に縛られている恭祐は二人がどこかで密会しているのではないかという気持ちが消えることはなかった。
かおるの退社の知らせに動いたのは秀一。とうとう動きを見せたと恭祐は思った。しかし、家に招く意図が分からない。奏絵と暮らす家だというのに。でも、一度目を考えると秀一にはそういう癖があるのかもしれないと思えた。同時に二人を近くに置き反応を見るという。
因果は巡る、奏絵にも巡ってきたのだろうか。
かつて母がどういう思いをしたのか、奏絵が知るべき時が。
ついこの間までの考えが恭祐を取り囲む。
しかし、目の前の現実は今までの考えを否定し、恭祐を別のところへ閉じ込めようとするものだった。
ロシアンルーレット。銃とは無縁に生きてきたかおるだって、言葉自体も何をするかも知っている。
拳銃に弾が全部でいくつ入るのかは知らないが、ロシアンルーレットならば実弾は一つのみ。それを引いてしまった方が負け。負けというより、全てが終わる。
けれど恭祐が趣向をこらしたこの状況は、本当に全てが実弾。負けを引いているのかも分からない。仮に引いてしまえば、終わるのではなく新たな生命が生まれてしまう。
実弾だけなのに、終わりのないロシアンルーレット。
「その表情、何度でも勃たせてくれる、」
言葉の通り、恭祐はペニスを抜くことなく復活すれば再び腰を振るという行為を繰り返した。かおるの乳首は強めに噛まれたり捻り上げられ充血したかのように色を濃くしてきつく立ち上がらせられている。最初は感じていた痛みすら今は快楽に代わり攻められる度に甘い声をあげてしまう。
「これだけ栓をしたまま出せば、確率は上がるかもな。もう一度言う、オレに責任はない。勝手にオレの部屋に入ってきたのはかおるだ。それともピルを服用しているから問題ないと分かっていて入ってきたのか?だとしたら、中出しは『酷い』にはならないな。」
恭祐に何かを言われたところで、かおるの声も涙もとうに枯れてしまった。ただもう限界を超えてしまった以上、かおるに出来るのは恭祐の気が済むのを待つだけだった。
間接照明の色、そして重厚なカーテン。歴史あるホテルの独特の空間の中、ベッドのリネン類の白さは異色。歴史と相反する新しさ。空気に色などないと分かっていても、部屋の空間の色はまさしくセピアに近い透明な黄金色。たとえシワが寄せられた後だとしても白は浮き立つ。
そこへ、恭祐が気が済んだと言わんがばかりにかおるからペニスを引き抜くとコポリと赤みが混じる白濁液が溢れた。本来なら白にそのまま吸収され、湿ったことだけを示すように違う白になる。けれど、同じ白には溶け込めない色がそこに浮き上がり際立つ。それだけではない、最中にもこぼれ落ちたであろう赤いシミがシーツにはあった。
ロシアンルーレットに擬えたとはいえ、実際に行ったのはセックス。血が出ることなどありえないというのに。
そんなはずはない、と恭祐は思った。けれど、見えてしまったシミは否定する恭祐を否定する。
現実を受け入れる、それとも現実と向き合う、その前に現実とは。
前社長であり父である秀一から初めてかおるを紹介された時、恭祐は様々な過去を思い出さずにはいられなかった。
『今度はこの女か、流石に若すぎる。』そう思いながら、顔には出さないものの父親に呆れた。退任が決まっているから最後の一年楽しく過ごしていたのかと。
一度目の恭祐はまだ子供で、何も知らなかったから与えられた結果だけを事実として受け入れた。けれど今はあの時とは全く違う。無条件に受け入れることもなければ、影で制裁を加えることも出来る。何せ、かおるという駒を秀一は簡単に恭祐に手渡したのだから。
手始めに、かおるの日常から余裕というものを取り上げることにした。特に時間を。時間が限られれば、行動が制限されるだろうと思い。
退任したとはいえ、秀一は株主で名誉会長。立場上、時折会社へ出向くことはあった。しかし、秘書をはずれたかおるが秀一の世話をすることはない。全ての機会を潰す為にも、恭祐は役員会がある時などはより多めの仕事をかおるに命じた。でも、過去に縛られている恭祐は二人がどこかで密会しているのではないかという気持ちが消えることはなかった。
かおるの退社の知らせに動いたのは秀一。とうとう動きを見せたと恭祐は思った。しかし、家に招く意図が分からない。奏絵と暮らす家だというのに。でも、一度目を考えると秀一にはそういう癖があるのかもしれないと思えた。同時に二人を近くに置き反応を見るという。
因果は巡る、奏絵にも巡ってきたのだろうか。
かつて母がどういう思いをしたのか、奏絵が知るべき時が。
ついこの間までの考えが恭祐を取り囲む。
しかし、目の前の現実は今までの考えを否定し、恭祐を別のところへ閉じ込めようとするものだった。
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