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フローラの結婚 (本編お休み)
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田舎子爵家の次女として生まれたわたしは、幸運にも王城で王女殿下付きのメイドとして職を得ることが出来ました。三年と少し務めた頃、上級メイドから侍女へと昇格。そして今も尚王女殿下の侍女として仕えております。
わたしが仕えた頃の王女殿下は感情を決して表に出さないお方でしたが、結婚をされてからは様々な、いいえ、特に艶のある表情を度々なさるようになりました。
これには同僚を含め、周囲の誰もが驚いております。あの王女殿下があんな表情を見せるだなんて…。
それは王配殿下皆様のお力でしょうか。
お力…。ええ、三人の王配殿下は力量のある方々です。それに、それぞれとても魅力がある方々で侍女やメイドの中ではこっそり派閥があるくらいです。
ジュリアン第一王配殿下は正統派の美男子。あの微笑みで話し掛けられれば、男女問わず天にも昇る気持ちになります。美形揃いのグラッドストン公爵家の中で一番美しいお方なのです。
朝の王女殿下の支度をする際、三人の王配殿下方はその姿を楽しそうに眺めていらっしゃいますが、特に第一王配殿下の局所をシーツで包んだだけのお姿は誰もが絵に収めたいと思っている筈です。違う派閥のわたしですらそう思うのですから。
万が一この国が財政難に陥った時には、その絵を他国へ売り出せばかなりの収益が見込めることでしょう。更には、本物を一目見たいと、ご贔屓さん達の第一王配殿下詣でがなされ、王都への観光客が増えるに違いありません。
ブラッドリー第二王配殿下は仄暗い雰囲気の中に甘さを見せる美形です。元暗殺者ですと言われても誰も疑わない鋭い視線を持ちながら、甘さを持つなんて反則です。きっと、第二王配殿下のご贔屓さん達は、既にあの視線に射られ感覚が麻痺しているのでしょうね。だって、皆様おっしゃいます『あの瞳に見つめられたら、何でも言うことを聞いてしまうわ』と。
でも、瞳より何より第二王配殿下の凶器はあの猛々しい逸物です。以前、たまたま、本当にたまたま見えてしまった勃起時のあそこはとても凶暴そうでした。黒髪の第二王配殿下のあそこを覆うモノもまた黒々していて凶暴さを助長していました。
あの猛々しいモノを鎮める、いいえ、お体の中に沈めることが出来る王女殿下は差し詰め猛獣使い。美しく可憐なあのお姿から、誰が想像出来るでしょうか。
そしてわたしが属する派閥のルイス第三王配殿下。幼少の頃から騎士になるべく育てられたそのお体はとても美しいのです。勿論お顔も美しいのですが、第三王配殿下のお体は三人の中で一番美しいと言っても過言ではありません。
そんな肉体美を持つ第三王配殿下が、王女殿下を抱き上げるシーンを見る度にわたしはこれこそ絵姿が欲しいと思っております。細身なのに程よく付いた筋肉質の腕が壊れそうな程華奢な王女殿下を包みこむのですから。正しく垂涎ものです。
「今日もありがとう」
「勿体ないお言葉です。殿下のお仕度を出来ることがわたくし達の喜びでございます」
今日も美しい微笑みを浮かべながら王女殿下がお声を掛けて下さいます。王女殿下付き侍女長の言葉にわたし達は同時に頭を下げます。
「ところで、フローラ、聞いたわよ、おめでとう」
「ありがとうございます」
「また近衛騎士と侍女の結婚なのね。前回は近衛騎士とメイドだったかしら」
王女殿下はお気付きになっておりませんが、皆、当てられて過ぎて互いに異性を求め合っているのです。だから近衛騎士と侍女またはメイドなのですが。
わたし、フローラも類に漏れることが無かった一人。湯殿でのお仕度当番の時によく顔を合わせる近衛騎士のトレヴァーとこの度結婚することになりました。
結婚前ですので節度あるお付き合いをと思っておりましたが、既に寸前まではいっております。仕方がないことなのです。王女殿下達の艶のある声が聞こえてくるのですから、湯殿では。
初めては痛いと聞きますが、その先にあるのは目眩く官能の世界なのでしょう。あのようなお声が上がるのですから。
初夜を楽しみにしているとは流石に言えませんが、早く愛する人と睦み合いたいと思わせて下さった王女殿下には感謝をしております。
「王女殿下がわたくし達に幸せを分けて下さっているのです。本当にありがとうございます」
やはり王女殿下は何のことだか分かっていないようです。ですが、既に結婚した同僚達は皆妊娠中。これって凄いことだと思いませんか、王配殿下達。
わたしが仕えた頃の王女殿下は感情を決して表に出さないお方でしたが、結婚をされてからは様々な、いいえ、特に艶のある表情を度々なさるようになりました。
これには同僚を含め、周囲の誰もが驚いております。あの王女殿下があんな表情を見せるだなんて…。
それは王配殿下皆様のお力でしょうか。
お力…。ええ、三人の王配殿下は力量のある方々です。それに、それぞれとても魅力がある方々で侍女やメイドの中ではこっそり派閥があるくらいです。
ジュリアン第一王配殿下は正統派の美男子。あの微笑みで話し掛けられれば、男女問わず天にも昇る気持ちになります。美形揃いのグラッドストン公爵家の中で一番美しいお方なのです。
朝の王女殿下の支度をする際、三人の王配殿下方はその姿を楽しそうに眺めていらっしゃいますが、特に第一王配殿下の局所をシーツで包んだだけのお姿は誰もが絵に収めたいと思っている筈です。違う派閥のわたしですらそう思うのですから。
万が一この国が財政難に陥った時には、その絵を他国へ売り出せばかなりの収益が見込めることでしょう。更には、本物を一目見たいと、ご贔屓さん達の第一王配殿下詣でがなされ、王都への観光客が増えるに違いありません。
ブラッドリー第二王配殿下は仄暗い雰囲気の中に甘さを見せる美形です。元暗殺者ですと言われても誰も疑わない鋭い視線を持ちながら、甘さを持つなんて反則です。きっと、第二王配殿下のご贔屓さん達は、既にあの視線に射られ感覚が麻痺しているのでしょうね。だって、皆様おっしゃいます『あの瞳に見つめられたら、何でも言うことを聞いてしまうわ』と。
でも、瞳より何より第二王配殿下の凶器はあの猛々しい逸物です。以前、たまたま、本当にたまたま見えてしまった勃起時のあそこはとても凶暴そうでした。黒髪の第二王配殿下のあそこを覆うモノもまた黒々していて凶暴さを助長していました。
あの猛々しいモノを鎮める、いいえ、お体の中に沈めることが出来る王女殿下は差し詰め猛獣使い。美しく可憐なあのお姿から、誰が想像出来るでしょうか。
そしてわたしが属する派閥のルイス第三王配殿下。幼少の頃から騎士になるべく育てられたそのお体はとても美しいのです。勿論お顔も美しいのですが、第三王配殿下のお体は三人の中で一番美しいと言っても過言ではありません。
そんな肉体美を持つ第三王配殿下が、王女殿下を抱き上げるシーンを見る度にわたしはこれこそ絵姿が欲しいと思っております。細身なのに程よく付いた筋肉質の腕が壊れそうな程華奢な王女殿下を包みこむのですから。正しく垂涎ものです。
「今日もありがとう」
「勿体ないお言葉です。殿下のお仕度を出来ることがわたくし達の喜びでございます」
今日も美しい微笑みを浮かべながら王女殿下がお声を掛けて下さいます。王女殿下付き侍女長の言葉にわたし達は同時に頭を下げます。
「ところで、フローラ、聞いたわよ、おめでとう」
「ありがとうございます」
「また近衛騎士と侍女の結婚なのね。前回は近衛騎士とメイドだったかしら」
王女殿下はお気付きになっておりませんが、皆、当てられて過ぎて互いに異性を求め合っているのです。だから近衛騎士と侍女またはメイドなのですが。
わたし、フローラも類に漏れることが無かった一人。湯殿でのお仕度当番の時によく顔を合わせる近衛騎士のトレヴァーとこの度結婚することになりました。
結婚前ですので節度あるお付き合いをと思っておりましたが、既に寸前まではいっております。仕方がないことなのです。王女殿下達の艶のある声が聞こえてくるのですから、湯殿では。
初めては痛いと聞きますが、その先にあるのは目眩く官能の世界なのでしょう。あのようなお声が上がるのですから。
初夜を楽しみにしているとは流石に言えませんが、早く愛する人と睦み合いたいと思わせて下さった王女殿下には感謝をしております。
「王女殿下がわたくし達に幸せを分けて下さっているのです。本当にありがとうございます」
やはり王女殿下は何のことだか分かっていないようです。ですが、既に結婚した同僚達は皆妊娠中。これって凄いことだと思いませんか、王配殿下達。
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