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夢に見たのは、過去の記憶。
あの日、厳重に鍵をかけて心の水底に沈めた想い出。
―――……
――……
―…
私と沢野の出逢いは学生時代へ遡る。
北国産まれの私は両親の仕事の都合により、住み慣れた祖母の家から両親と共に引っ越し、見知らぬ土地へ踏み入れた。
転入した学校に居たのが沢野だった事は今でも鮮明に憶えている。
転入初日、今迄の学校とは何もかもが違う事に戸惑った。
上履き・新しい鞄・文房具etc。前の学校では指定でそんな物を揃える事も無く、自分が好きな靴で良かったり、通学の為の鞄も指定は無かった。
揃える物が多くて、両親すら吃驚ていた程だ。
担任の女性教師から紹介され、深緑の黒板の前、適当に自己紹介をした。話した内容は覚えていない。
ただ、故郷の人々も肌が白いが、私は故郷でもより白かったのか、自己紹介中に生徒から「白~」という声が聞こえて来た事は覚えていた。
担任から言われ、ドア側の列の後ろから二番目の席が私の席になった。
初日には沢野の存在には気付かなかった。
それから約一週間経過した、青空の澄み渡る日。
朝礼を終えて一時間目の授業が始まる前の、約十五分から二十分の自由時間。
数日続けて読んでいた本を鞄から取り出して、しおりを挟んでいた頁から読書し始めた。
凡そ五分程経った時、左の通路に人が来た。
『……その本、面白い?』
声変わりがまだの割りと高めの一声。
自分に向けられた声だと思って、本から顔を上げた。
サラサラの艶のある黒髪に黒縁眼鏡をかけた瞳と目が合った。
それが沢野との出会いだった。
『……私は、ね。』
口から出た言葉は、今思えば可愛気の無い一言だったと思う。
【誰?】と思うより先に、言葉が出ていた。
“面白いよ”と言えば良いものを、私は面白いけれど他の人はどうだか分からない。という思いと、その時はまだクラスに馴染めていなかった緊張感、急に知らなかった沢野から声を掛けられて戸惑いが重なった。
『ふ~ん。』
そんな私の答えに、ただ返事をする沢野。
立った継の沢野と目が合った継、流れる沈黙。
返事をしたら立ち去るかと思ったけど―――沢野は自分の席に戻らなかった。
たった数秒、流れる沈黙がやけに長く感じた。
視線を外さず、ジッと此方を見詰める沢野に、私は頭の中で言葉を探った。
『………話すなら、そこの席座ったら?空いてるし』
探る中で、フと目の前の空いた席に目が止まった。
偶々目の前の席の人が外していて、一時間目の授業のギリギリまで戻って来なさそうだと思った私は、席を指差して沢野に提案していた。
沢野の名前も分からないのに。
沢野は私の提案に、空いた席の椅子を引き出し、跨ぐように座り身体を此方に向けた。
私の机の上半分側に肘を付いて。
―――ピピピッ……ピピピッ…
「―――ハ…ッ………!」
目を開けて瞳に映った天井に、一呼吸漏れた。
(…………なんて夢…)
スマートフォンから流れる乾いたアラーム音で目覚めた私は、手探りでアラームを止めた。
ゆっくり上半身を起こす。額には汗が滲んでいた。
夢見が悪い……その言葉が当て嵌まるような気分。
寝る前に設定しておいた暖房が作動して空間が寒く無いものの、それのせいでは無い。
右側を見れば、まだ夢の中の凛の姿があった。
(そっか。…昨日泊まったんだったわね。)
眠る凛の寝顔でどこか安堵する自分が居た。
起こさないように、パステルブルーのアルパカ素材のカーディガンを羽織り部屋を出た。
汗の滲んだ額に、冷たい筈の廊下の空気が気持良く感じた。
洗面所で顔を洗い、タオルで水を拭う。
―――ジャー…ッ……ジャーッ……
懐かしい筈の記憶。久々に見た記憶の夢見心地がこんなにも悪い日は初めてだった。
少なくとも、沢野との出会いの始まりから全てが嫌なものでは無かった。
大切な想い出の一つではあるし、何度も見た事のある夢。
今日程嫌悪感のようなものを感じたのは、昨日の出来事のせいだろうか。
顔を拭いたダークブラウンのフェイスタオルをギュッと握り、洗面所の鏡に映る自分と目が合った。
(………酷い顔ね。)
凛が起きて来て、今の私の顔を見たら多分心配する。
そう思える程には自分の顔色が良く無い事が分かった。
せめて凛が起きて来る前に、気持ちを切り替えなくては。
使用済みの洗濯物を入れるホワイトカラーのカゴにフェイスタオルを畳んで入れると、まだ暖房を入れていないリビングへ入った。
ピピッ……。
入って直ぐ、リモコンで暖房を起動させ、昨日寝る前に沸かしてポットへ入れておいたお湯を沸かし直す。
普段ならば白湯から一日が始まる私だが、今日はそんな気分にもなれず、頭上の棚からお気に入りのヘーゼルナッツフレーバーの珈琲と簡易フィルターを取り出し、マグカップにフィルターをセットした。
ティースプーン山盛り四杯程、挽かれた珈琲を入れて、お湯が湧くのを待った。
凛が珈琲を飲むかは分からないが、要ると言われても良いように、凛の分も別なマグカップにセットしておく。
凛の分は凛が起きて来るまで、お湯を注がずその継一先ず置いておいた。
カチッ。沸き立てのお湯を三回に分けて珈琲の入ったフィルターへ注ぐ。
静かな空間に湯気と珈琲の落ち着く香りが広がった。
三回目のお湯を注ぐ頃には、五月蝿かった心臓の音や寝起きの憂鬱な気分は消えていた。
マグカップを片手に、珈琲を口にしながらキッチンを出ると、壁に掛けてあるカレンダーに目が止まった。
カフェぽい色調のカレンダーには、日付の数日に丁寧に赤く丸がされていた。
(そっか。今日は本当なら休みだけど……)
仕事の都合で、本来なら休日にしていた今日は出勤に変わった為、カレンダーに丸を付けていた事を思い出した。
珈琲に口を付けながらスマートフォンのカレンダーを開く。
リビングのカレンダーと相違無いか確認して、スマートフォンの画面を落とした。
平日出勤の週休二日制では無く、シフト制である。
―――カチャッ…キー………
スマートフォンをテーブルに置いたと同時にリビングのドアが開く音がして、珈琲を溢さないよう振り向いた。
「……はよ。」
「お早う。」
眠そうなトロンとした目の凛が、少し寒そうにリビングへ入って来た。
「ご免、起こした?」
「いや。起きたら隣に居なかったから。……早くない…?」
軽く欠伸を噛み殺しながら、私が飲む珈琲のマグカップを「何飲んでるの」と言いたげに凛が覗き込んだ。
「うん。今日仕事だったなって…あ、凛も珈琲飲む?」
「仕事だったっけ……もらう。」
凛の返事を聞いて、スマートフォンの横にマグカップを置き、凛の珈琲を入れにキッチンに入る。
「あ、先に顔洗って来たら?」
入りかけた入口で足を止め、凛に伝えると頷きながら廊下へと消えて行った。
あの様子ならエスプレッソや酸味の無い炭火焙煎の珈琲豆の方が良いかなと思ったけれど、辞めて自分と同じ珈琲をフィルターに入れた。
朝食後。
出勤の為に身支度を整え、鞄にお財布・鍵・ハンカチなどを入れて忘れ物が無いか確認した。
スマートフォンが鳴っている音に気が付いて、充電器やイヤフォン等を置いているミニテーブルに先程置いたスマートフォンを確認する。
メッセージなら後で返せば良いが、仕事関係の電話だったら出ない訳にはいかない。
画面を見ると、親友からのメッセージのようだった。
後で電車に乗る時に読んで返事しようと、その継スマートフォンを鞄に仕舞って部屋を出た。
「…いってらっしゃい。」
「―――!」
玄関で鞄を一瞬置いた時、後ろからの声に振り返ると凛が立って居た。
私は仕事だけど、休みの凛には好きに過ごして良いと朝食の時に伝えたので、見送りしてくれると思っていなかった。
「行ってきます。」
自分が休みじゃない事に少し申し訳無さを感じつつ、笑顔で手を振りドアを締めた。
あの日、厳重に鍵をかけて心の水底に沈めた想い出。
―――……
――……
―…
私と沢野の出逢いは学生時代へ遡る。
北国産まれの私は両親の仕事の都合により、住み慣れた祖母の家から両親と共に引っ越し、見知らぬ土地へ踏み入れた。
転入した学校に居たのが沢野だった事は今でも鮮明に憶えている。
転入初日、今迄の学校とは何もかもが違う事に戸惑った。
上履き・新しい鞄・文房具etc。前の学校では指定でそんな物を揃える事も無く、自分が好きな靴で良かったり、通学の為の鞄も指定は無かった。
揃える物が多くて、両親すら吃驚ていた程だ。
担任の女性教師から紹介され、深緑の黒板の前、適当に自己紹介をした。話した内容は覚えていない。
ただ、故郷の人々も肌が白いが、私は故郷でもより白かったのか、自己紹介中に生徒から「白~」という声が聞こえて来た事は覚えていた。
担任から言われ、ドア側の列の後ろから二番目の席が私の席になった。
初日には沢野の存在には気付かなかった。
それから約一週間経過した、青空の澄み渡る日。
朝礼を終えて一時間目の授業が始まる前の、約十五分から二十分の自由時間。
数日続けて読んでいた本を鞄から取り出して、しおりを挟んでいた頁から読書し始めた。
凡そ五分程経った時、左の通路に人が来た。
『……その本、面白い?』
声変わりがまだの割りと高めの一声。
自分に向けられた声だと思って、本から顔を上げた。
サラサラの艶のある黒髪に黒縁眼鏡をかけた瞳と目が合った。
それが沢野との出会いだった。
『……私は、ね。』
口から出た言葉は、今思えば可愛気の無い一言だったと思う。
【誰?】と思うより先に、言葉が出ていた。
“面白いよ”と言えば良いものを、私は面白いけれど他の人はどうだか分からない。という思いと、その時はまだクラスに馴染めていなかった緊張感、急に知らなかった沢野から声を掛けられて戸惑いが重なった。
『ふ~ん。』
そんな私の答えに、ただ返事をする沢野。
立った継の沢野と目が合った継、流れる沈黙。
返事をしたら立ち去るかと思ったけど―――沢野は自分の席に戻らなかった。
たった数秒、流れる沈黙がやけに長く感じた。
視線を外さず、ジッと此方を見詰める沢野に、私は頭の中で言葉を探った。
『………話すなら、そこの席座ったら?空いてるし』
探る中で、フと目の前の空いた席に目が止まった。
偶々目の前の席の人が外していて、一時間目の授業のギリギリまで戻って来なさそうだと思った私は、席を指差して沢野に提案していた。
沢野の名前も分からないのに。
沢野は私の提案に、空いた席の椅子を引き出し、跨ぐように座り身体を此方に向けた。
私の机の上半分側に肘を付いて。
―――ピピピッ……ピピピッ…
「―――ハ…ッ………!」
目を開けて瞳に映った天井に、一呼吸漏れた。
(…………なんて夢…)
スマートフォンから流れる乾いたアラーム音で目覚めた私は、手探りでアラームを止めた。
ゆっくり上半身を起こす。額には汗が滲んでいた。
夢見が悪い……その言葉が当て嵌まるような気分。
寝る前に設定しておいた暖房が作動して空間が寒く無いものの、それのせいでは無い。
右側を見れば、まだ夢の中の凛の姿があった。
(そっか。…昨日泊まったんだったわね。)
眠る凛の寝顔でどこか安堵する自分が居た。
起こさないように、パステルブルーのアルパカ素材のカーディガンを羽織り部屋を出た。
汗の滲んだ額に、冷たい筈の廊下の空気が気持良く感じた。
洗面所で顔を洗い、タオルで水を拭う。
―――ジャー…ッ……ジャーッ……
懐かしい筈の記憶。久々に見た記憶の夢見心地がこんなにも悪い日は初めてだった。
少なくとも、沢野との出会いの始まりから全てが嫌なものでは無かった。
大切な想い出の一つではあるし、何度も見た事のある夢。
今日程嫌悪感のようなものを感じたのは、昨日の出来事のせいだろうか。
顔を拭いたダークブラウンのフェイスタオルをギュッと握り、洗面所の鏡に映る自分と目が合った。
(………酷い顔ね。)
凛が起きて来て、今の私の顔を見たら多分心配する。
そう思える程には自分の顔色が良く無い事が分かった。
せめて凛が起きて来る前に、気持ちを切り替えなくては。
使用済みの洗濯物を入れるホワイトカラーのカゴにフェイスタオルを畳んで入れると、まだ暖房を入れていないリビングへ入った。
ピピッ……。
入って直ぐ、リモコンで暖房を起動させ、昨日寝る前に沸かしてポットへ入れておいたお湯を沸かし直す。
普段ならば白湯から一日が始まる私だが、今日はそんな気分にもなれず、頭上の棚からお気に入りのヘーゼルナッツフレーバーの珈琲と簡易フィルターを取り出し、マグカップにフィルターをセットした。
ティースプーン山盛り四杯程、挽かれた珈琲を入れて、お湯が湧くのを待った。
凛が珈琲を飲むかは分からないが、要ると言われても良いように、凛の分も別なマグカップにセットしておく。
凛の分は凛が起きて来るまで、お湯を注がずその継一先ず置いておいた。
カチッ。沸き立てのお湯を三回に分けて珈琲の入ったフィルターへ注ぐ。
静かな空間に湯気と珈琲の落ち着く香りが広がった。
三回目のお湯を注ぐ頃には、五月蝿かった心臓の音や寝起きの憂鬱な気分は消えていた。
マグカップを片手に、珈琲を口にしながらキッチンを出ると、壁に掛けてあるカレンダーに目が止まった。
カフェぽい色調のカレンダーには、日付の数日に丁寧に赤く丸がされていた。
(そっか。今日は本当なら休みだけど……)
仕事の都合で、本来なら休日にしていた今日は出勤に変わった為、カレンダーに丸を付けていた事を思い出した。
珈琲に口を付けながらスマートフォンのカレンダーを開く。
リビングのカレンダーと相違無いか確認して、スマートフォンの画面を落とした。
平日出勤の週休二日制では無く、シフト制である。
―――カチャッ…キー………
スマートフォンをテーブルに置いたと同時にリビングのドアが開く音がして、珈琲を溢さないよう振り向いた。
「……はよ。」
「お早う。」
眠そうなトロンとした目の凛が、少し寒そうにリビングへ入って来た。
「ご免、起こした?」
「いや。起きたら隣に居なかったから。……早くない…?」
軽く欠伸を噛み殺しながら、私が飲む珈琲のマグカップを「何飲んでるの」と言いたげに凛が覗き込んだ。
「うん。今日仕事だったなって…あ、凛も珈琲飲む?」
「仕事だったっけ……もらう。」
凛の返事を聞いて、スマートフォンの横にマグカップを置き、凛の珈琲を入れにキッチンに入る。
「あ、先に顔洗って来たら?」
入りかけた入口で足を止め、凛に伝えると頷きながら廊下へと消えて行った。
あの様子ならエスプレッソや酸味の無い炭火焙煎の珈琲豆の方が良いかなと思ったけれど、辞めて自分と同じ珈琲をフィルターに入れた。
朝食後。
出勤の為に身支度を整え、鞄にお財布・鍵・ハンカチなどを入れて忘れ物が無いか確認した。
スマートフォンが鳴っている音に気が付いて、充電器やイヤフォン等を置いているミニテーブルに先程置いたスマートフォンを確認する。
メッセージなら後で返せば良いが、仕事関係の電話だったら出ない訳にはいかない。
画面を見ると、親友からのメッセージのようだった。
後で電車に乗る時に読んで返事しようと、その継スマートフォンを鞄に仕舞って部屋を出た。
「…いってらっしゃい。」
「―――!」
玄関で鞄を一瞬置いた時、後ろからの声に振り返ると凛が立って居た。
私は仕事だけど、休みの凛には好きに過ごして良いと朝食の時に伝えたので、見送りしてくれると思っていなかった。
「行ってきます。」
自分が休みじゃない事に少し申し訳無さを感じつつ、笑顔で手を振りドアを締めた。
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