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第1章
私という人間
しおりを挟む神崎 美百合(かんざき みゆり)
17歳 普通の高校生だった。
両親は私が小さい頃に離婚し、
母親に引き取られた私は
ずっと二人で生きてきた
苦しいなりにも、水商売をしていた母を支えながら高校生になった。
「あんたがいなかったら」
これが母の口癖だった。
私は母が好きでも嫌いでもなかった。
母は恋多き女だったし、再婚もしたかったんだろうと思う。
ずっと私のことが邪魔で仕方が無かったんだと思う。
「ごめんなさい」
これが私の口癖
母の男にレイプされた時もあった。
泣き叫んで抵抗しても誰も助けてくれることもなく
あっけなく私の初めては終わったのである。
そんなある日のことだった
母が私の前から姿を消したのは—。
何日も帰ってこないのは何回かあったけど、3ヶ月母は帰ってこなかった。
母の働いていた店をたずねると、もう辞めていたとの話だったのだ。
「美百合ちゃん、どうすんの?」
「連絡もつかないし、でもどっか男のとこいってるのかもしれないし…また私邪魔になっちゃうな。」
「生活とかやばいでしょ」
その人は母が戻ってくるまで働いてみないかと私に言った。
母から離れて生きていけるかもしれないチャンスに私は乗ってしまったのだった。
そうして今の私が作られたのだ。
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