バーチャルシンガーとRPG

蜂鳥 タイト

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32話 結界貼り開始

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「皆おはよぉー」健人が布団から起きる「健人君おはよう!」美華が笑いながらリビングで手を振っている健人は首を傾げると微かに笑い歩いていった。

「さてとこれから結界を貼るためにしなくちゃいけないことがあるので今から全員に説明するよー」ミクが机に全員を集める「ここからは僕が説明するよ」

KAITOが上空写真を見せる「今はこの雪のおかげで廃墟化が止まってますが結界を貼る為の装置が雪の下なのでまずはこの雪を溶かしてもらいたいんだ」「それなら私の出番だな」KAITOの言葉煉獄が答える「そういえば煉獄さんの力あまり知らないかも」健人が首を傾げる「アラン!この家に防御シールドを」煉獄が振り返る「任せてください!はっ!」パシ!アランが手を叩くと周りから円形に水色の膜が現れる「うわぁちょっと寒い…」健人が身体を震わせる「よし!貼れました!強度は大丈夫よ」アランが手を広げる「それじゃあ行ってくるか」煉獄があくびをしながらドアを開けた。

「さてと…お披露目か」煉獄が羽を広げると周りに炎が纏われると強烈な音と共に飛び上がる「はぁぁ…」両手の中に炎の球体が現れる。

「ちょっと待て待てあんなもの降らしたら周りにも被害が…」健人が目を開く「煉獄さんを信じましょ」アランが頷く「そうだな…ん?」健人が隣を見ると美華が上を眺めている。
その顔はいつになく悲しい目をしていた「なぁ美華昨日から元気無いけどどうしたの?」美華は振り向くと「何でもないよ」と笑顔に戻るだけだった「そんな事よりほら!来るよ!上!」美華と健人が上を向くと地面に向かって火の塊が落ちてくる「本当に大丈夫なのか!?」健人が驚いた顔をする「えぇ…大丈夫よ」アランが手を前に突き出しバリアを貼っている。球体が地面に落ちるとそこから広がるように熱が広がる。

「凄い!どんどん氷が溶けていくよ!」美華がモニターを見ている「まるで地震波みたいだな…」健人が覗き込む「それじゃあ行くよ!」ミクの言葉に皆は飛び出した。

「『私たちはこの装置を起動するから健人君と美華ちゃんは煉獄とアランに付いてこの門まで走って!』とは言ってたけどねぇ…」健人が走りながら呟く「あー!さては健人君実はミクちゃんと一緒にいたかったんでしょ!」美華の顔が膨れている「なわけ!」健人が振り返る「顔真っ赤だよー?」美華が笑っていた。

ギュッ「!!?」健人が美華の手を握ったのだ「これからも一緒だよ」前を向きながら健人が話す。
美華は驚いた顔をするもすぐに下を向いてしまい1粒の涙がこぼれた「……うん。ねぇけん…」「着いたよ!」美華が話しかけると健人は下を見る「これが転移門…」美華が驚いた顔をする「あとはミク達を待たないとな」2人は大きく頷いた。

「ミクちゃん!私とMEIKO、光輝石投入完了!」「KAITO、レン光輝石投入完了」
「ルカも光輝石投入完了よ」「みんな!行くよ!」「はい!ミクさん!」5人が一斉に返事をする「せーの!」ガチャン!とレバーを引いた。

「見て!健人君!」美華が奥から少しづつ結界が貼られているのが見えた「あれが結界…」健人の目には涙が出ていた「これで元の世界に帰れるんだな…」2人は真上に来るまでずっと結界の動きを見ていた。

真上まで結界が来るとそこから門に向かい光が落ちる「これは…あの時僕達が吸い込まれた時と同じ…」「健人くーん!」空間を切り裂きミク達が現れる「これで健人君ともお別れだね」ミクが笑っている「でもどうして?僕達は人間を倒したら帰れるんじゃないのか?」健人は首を傾げる「ごめんね…実はそれは嘘だよ」ミクが下を向く「嘘?」「うん、本当のここは『出来なくなってしまった事を出来るようにする』世界よ」ルカの言葉に健人は首を傾げる「出来なくなってしまったことを出来たらこうやって結界を貼って元の世界に返すのが私達バーチャルトラベラーの役目なの」健人はさらに首を傾げる「出来なくなってしまったことを出来たら?うーんとりあえず分からないけどここを通れば僕達は帰れるんだな」健人は美華の手を持ち歩き始める「あっ…健人君…」バシーン!と美華の手が何かに反発するように弾かれる「えっ?」健人は振り返る「黙ってて…ごめんね…私は帰れないの…」美華の目から涙が出ている「どういう事だ…?」健人の顔が驚きから青ざめた表情になった。
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