2 / 9
第2話.彼 年下の彼奴がいたから
しおりを挟む
「あ、スレイユか! 今どこにいる。もう時期役員会が始まる、早く戻ってこい」
片岡和樹《かたおかかずき》。私の会社の役員の一人、そして私の恋人。
彼との出会いがあったから今の私はあるのかもしれない。
私が一人でこの仕事を始めていた頃、とある企業に勤務していた彼が、私の行っていた事業に興味を持ってくれた。
と、……言えば格好もつくのだろうが、彼が初めてコンタクトを取ってきた時の言葉。
「こんなので仕事として成り立つのか? そんなものが流通できるのか? 夢見てるんだったら、痛い目になる前に手を引く事だな!」
思いっきりムカッときた。
よくある罵声? というものだろう。もしかして嫌がらせ!
無視! 無視した。
こういうメールやコンタクトは確かに多かった。
無視して1度や多くて3回くらいまで、コンタクトをこういう形で送ってくる相手も他にもいた。
無視すればそれで収まっていた。
でも、彼は違っていた。
和樹は、何通もメールを送り付けてきた。
まるでスパムの様に。いや、あれはもはやスパムだった。
着信拒否の対応をしてもアドレスを変えてはメールを送り付けてくる。
荒手の奴。
メールのタイトルは必ず「運営者さんへ助言」
何が「運営者さんへ助言」なんだ! ただの中傷じゃないのか。
メールは毎日の様に送られてきていた。
そのタイトルを見るたびに有無を言わさず、削除! 削除!
中身なんか見る価値なんかない。どうせ悪口ばかりだろう。
だって初受信コンタクトがあんな内容なんだもの。
そう決めつけていた私。
ある日間違って彼のメールを開いてしまった。
開いた時サブジェクトを見て、ああ間違えて開いちゃった。
すぐに削除しようとした。
その時ふと目にした本文の内容。
その内容は、罵声でも中傷でもなかった。
当時、インターネットを利用して仕事をしていた私のサイトについて、こうあるべきだという助言が記載されていた。
しかも扱う商品の見せ方や、日本人に受け入れてもらえるためには、どうしたらいいのか……。
ずっと彼は送り続けていたらしい。
その内容はとても興味深かった。でも今までのメールはすべて削除してしまっている。
しかも一時削除ではなく完全削除してしまっている。
復活しようにも、もう戻に戻すことは出来ない。
その日から、「運営者さんへ助言」のサブジェクトは必ず開くようになった。
そして思い切ってその相手に返信、コンタクトを取った。
意外にもすぐに返信が来た。
「よければ一度お会いしませんか」
ムムム、いきなりか!
でも、削除してしまった内容がどうしても気になる。あの頃の私にとって足りない物、どうしても乗り越えることが出来ない壁のようなものにぶち当たっていた頃。
彼の助言は、救いの神の様にも思えた。
もし荒手のナンパだったら? これを口実に私と出会おうとしてるんじゃないのか?
会って変なことしてきたら……その時は、そいつの顔に思いっきりパンチ食らわせてやる。
そんなことを考えながら、初めて和樹とコンタクトを取った。
意外にも彼が合う場所に指定してきたのが、私の行きつけのカフェだった。
「偶然よね」
呟くように口にしながら会うことに承諾した。これはあくまでもビジネスで会うことを付け加えて送ってやった。
私は、当時よく行きつけのカフェでもモバイルパソコンを持ち込んで仕事をしていた。
カフェのマスターも気さくな人で、私のお気に入りの場所。
しかもフランス菓子がとても美味しいお店。
フランスにいた頃を思い出させてくれるあの味に、私は懐かしさをも感じているくらいだった。
約束の1時間前に私はいつもの様にカフェの戸を開けた。
カウベルの音がカランカランと鳴る。
「やぁ、スレイユちゃん」
マスターがにこやかに私を迎えてくれる。いつもと変りなく。
「いつものミルクティでいいかな?」
「はい、お願いします」
店の中はこの時間空いていた。ただ一人若い男性のサラリーマン風の人が本を読みながら、珈琲だろうか? 何かを飲みながら静かに奥の席にいた。
あの人は。この店でよく見る人だった。
歳は私より若いだろう。
サラサラの髪に、可愛い感じに整った顔付き。まだ、少しあどけなさを感じさせるような人。
ただこの店で見かけるだけで、話したことはなかった。
私の視線を感じたのだろうか、彼は読んでいた本を置き、私ににこやかに頬笑み返した。そして、席を立ち私のすぐ近くに来て
「約束の時間より1時間も早いよ」と言った。
「え! 嘘」
「僕は片岡和樹。こうして話すのは初めてですね、スレイユ・ミィシェーレさん」
「嘘!」
目が丸くなった。
この人が例のメールの人?
まさか! でもどうして?
でもちょっとイケメンで気になっていた人。
嘘嘘! ただ意外だっただけ。しかもこんなに近くにいて、よく見かける人だったからちょっとびっくりした。
「いやぁ、こうして話せるようになるのに随分と時間がかかっちゃったなぁ」
はにかみながら、言う彼に
「もしかして、私とこうして何かを求めていたりするの?」
警戒! 容姿にごまかされてはいけません。
「ハハハ、そう来たか。どう取るかは君次第だよ」
年下から君呼ばわり! 完全に下に見られた。
「あのね。こう見えても私あなたより年上だと思うんだけど、それに、どうして私の仕事の事知ったの?」
彼は一歩身を引いて
「これは失礼。マスターと話しているの聴こえちゃったんだ。これでも僕IT系の仕事しているんで、ちょっと興味があってね。調べたんだよ、君の事。おっと失礼また君って言っちゃったね」
何となくこうして彼の話を聞いてると憎めない。
憎めないって、それは警戒心がもう崩壊しているという事? 多分私、ずっと気になっていたのかもしれない。
これってきっかけ? 多分そうだと思う。
なんて今思えば、まんまと和樹の策略にはまった私。
でも、あの時和樹と会わなければ、和樹の事を知らなければ、和樹がしつこくメールを送ってくれなければ。
今の私はないし、今の私たちはなかったと思う。
それに彼の力は私の想像を超えていた。知識もさることながら人脈も広く私の仕事のサポートをしてくれる人たちが飛躍的に増えた。
フラン生まれのフランス育ち。何が私を引き付けたのはいまだわからないけど、私は日本という国に魅力を感じこの『Tokyo』という街に憧れ、この街で私の求めるものを手にしたい。それが具体的に何かといわれればうまくは言えないけれど、今私はその物が形となりつつあることを実感している。
会社として設立するとき、和樹は言った。
「僕は君の傍にいたい。僕は表に出るべき人材じゃない。表に出るべき人材は君の方だ」
その言葉の通り、彼は役員として、私のサポートに回り、私が表の顔としてこの会社を運営するようになった。
こうして彼と共に歩み続けてもう8年の月日が流れている。
籍を入れても。結婚、も……考えた。
「ソレイユ、どうしたんだ。え、役員会に遅れる? なんで、役員は全員もう集まっているんだ。社長の君が遅れるということは、いささか役員に失礼じゃないか」
「ごめん、和樹。ちょっとどうしても外せない用事が急に出来ちゃって。役員にはあなたからうまく言っておいてくれない」
「まったく、仕方がないなぁ。何とかしてみるよ。でもすべての役員が君の事を受け入れているわけじゃない。中には敵もいるんだ、そのことはよく考えておいてくれ」
「わかってる。でも、お願い」
「一体どうしたっていうんだ! 急用って何なんだよ」
「大した事じゃないんだけど、どうしても行かないといけないみたいで……」
そのあとの言葉が続かなかった。
彼は少しイラついた感じで
「わかったよ。でもできるだけ早く来てくれ。今回は何か波乱が起きそうだ」
「そう、わかった」
何かヤな予感は当たるっていたのかもしれない。
これが和樹とまともに話せた最後の言葉だった。
役員会は社長不在のまま始められた。
この議案に対し承認、賛成という役員は起立を願います。
12人いる役員全員が起立した。
その中に片岡和樹。
彼の姿もあった。
私が在籍しない役員会で議題は決議された。
社長 「スレイユ・ミィシェーレ」の解任という議題が。
片岡和樹《かたおかかずき》。私の会社の役員の一人、そして私の恋人。
彼との出会いがあったから今の私はあるのかもしれない。
私が一人でこの仕事を始めていた頃、とある企業に勤務していた彼が、私の行っていた事業に興味を持ってくれた。
と、……言えば格好もつくのだろうが、彼が初めてコンタクトを取ってきた時の言葉。
「こんなので仕事として成り立つのか? そんなものが流通できるのか? 夢見てるんだったら、痛い目になる前に手を引く事だな!」
思いっきりムカッときた。
よくある罵声? というものだろう。もしかして嫌がらせ!
無視! 無視した。
こういうメールやコンタクトは確かに多かった。
無視して1度や多くて3回くらいまで、コンタクトをこういう形で送ってくる相手も他にもいた。
無視すればそれで収まっていた。
でも、彼は違っていた。
和樹は、何通もメールを送り付けてきた。
まるでスパムの様に。いや、あれはもはやスパムだった。
着信拒否の対応をしてもアドレスを変えてはメールを送り付けてくる。
荒手の奴。
メールのタイトルは必ず「運営者さんへ助言」
何が「運営者さんへ助言」なんだ! ただの中傷じゃないのか。
メールは毎日の様に送られてきていた。
そのタイトルを見るたびに有無を言わさず、削除! 削除!
中身なんか見る価値なんかない。どうせ悪口ばかりだろう。
だって初受信コンタクトがあんな内容なんだもの。
そう決めつけていた私。
ある日間違って彼のメールを開いてしまった。
開いた時サブジェクトを見て、ああ間違えて開いちゃった。
すぐに削除しようとした。
その時ふと目にした本文の内容。
その内容は、罵声でも中傷でもなかった。
当時、インターネットを利用して仕事をしていた私のサイトについて、こうあるべきだという助言が記載されていた。
しかも扱う商品の見せ方や、日本人に受け入れてもらえるためには、どうしたらいいのか……。
ずっと彼は送り続けていたらしい。
その内容はとても興味深かった。でも今までのメールはすべて削除してしまっている。
しかも一時削除ではなく完全削除してしまっている。
復活しようにも、もう戻に戻すことは出来ない。
その日から、「運営者さんへ助言」のサブジェクトは必ず開くようになった。
そして思い切ってその相手に返信、コンタクトを取った。
意外にもすぐに返信が来た。
「よければ一度お会いしませんか」
ムムム、いきなりか!
でも、削除してしまった内容がどうしても気になる。あの頃の私にとって足りない物、どうしても乗り越えることが出来ない壁のようなものにぶち当たっていた頃。
彼の助言は、救いの神の様にも思えた。
もし荒手のナンパだったら? これを口実に私と出会おうとしてるんじゃないのか?
会って変なことしてきたら……その時は、そいつの顔に思いっきりパンチ食らわせてやる。
そんなことを考えながら、初めて和樹とコンタクトを取った。
意外にも彼が合う場所に指定してきたのが、私の行きつけのカフェだった。
「偶然よね」
呟くように口にしながら会うことに承諾した。これはあくまでもビジネスで会うことを付け加えて送ってやった。
私は、当時よく行きつけのカフェでもモバイルパソコンを持ち込んで仕事をしていた。
カフェのマスターも気さくな人で、私のお気に入りの場所。
しかもフランス菓子がとても美味しいお店。
フランスにいた頃を思い出させてくれるあの味に、私は懐かしさをも感じているくらいだった。
約束の1時間前に私はいつもの様にカフェの戸を開けた。
カウベルの音がカランカランと鳴る。
「やぁ、スレイユちゃん」
マスターがにこやかに私を迎えてくれる。いつもと変りなく。
「いつものミルクティでいいかな?」
「はい、お願いします」
店の中はこの時間空いていた。ただ一人若い男性のサラリーマン風の人が本を読みながら、珈琲だろうか? 何かを飲みながら静かに奥の席にいた。
あの人は。この店でよく見る人だった。
歳は私より若いだろう。
サラサラの髪に、可愛い感じに整った顔付き。まだ、少しあどけなさを感じさせるような人。
ただこの店で見かけるだけで、話したことはなかった。
私の視線を感じたのだろうか、彼は読んでいた本を置き、私ににこやかに頬笑み返した。そして、席を立ち私のすぐ近くに来て
「約束の時間より1時間も早いよ」と言った。
「え! 嘘」
「僕は片岡和樹。こうして話すのは初めてですね、スレイユ・ミィシェーレさん」
「嘘!」
目が丸くなった。
この人が例のメールの人?
まさか! でもどうして?
でもちょっとイケメンで気になっていた人。
嘘嘘! ただ意外だっただけ。しかもこんなに近くにいて、よく見かける人だったからちょっとびっくりした。
「いやぁ、こうして話せるようになるのに随分と時間がかかっちゃったなぁ」
はにかみながら、言う彼に
「もしかして、私とこうして何かを求めていたりするの?」
警戒! 容姿にごまかされてはいけません。
「ハハハ、そう来たか。どう取るかは君次第だよ」
年下から君呼ばわり! 完全に下に見られた。
「あのね。こう見えても私あなたより年上だと思うんだけど、それに、どうして私の仕事の事知ったの?」
彼は一歩身を引いて
「これは失礼。マスターと話しているの聴こえちゃったんだ。これでも僕IT系の仕事しているんで、ちょっと興味があってね。調べたんだよ、君の事。おっと失礼また君って言っちゃったね」
何となくこうして彼の話を聞いてると憎めない。
憎めないって、それは警戒心がもう崩壊しているという事? 多分私、ずっと気になっていたのかもしれない。
これってきっかけ? 多分そうだと思う。
なんて今思えば、まんまと和樹の策略にはまった私。
でも、あの時和樹と会わなければ、和樹の事を知らなければ、和樹がしつこくメールを送ってくれなければ。
今の私はないし、今の私たちはなかったと思う。
それに彼の力は私の想像を超えていた。知識もさることながら人脈も広く私の仕事のサポートをしてくれる人たちが飛躍的に増えた。
フラン生まれのフランス育ち。何が私を引き付けたのはいまだわからないけど、私は日本という国に魅力を感じこの『Tokyo』という街に憧れ、この街で私の求めるものを手にしたい。それが具体的に何かといわれればうまくは言えないけれど、今私はその物が形となりつつあることを実感している。
会社として設立するとき、和樹は言った。
「僕は君の傍にいたい。僕は表に出るべき人材じゃない。表に出るべき人材は君の方だ」
その言葉の通り、彼は役員として、私のサポートに回り、私が表の顔としてこの会社を運営するようになった。
こうして彼と共に歩み続けてもう8年の月日が流れている。
籍を入れても。結婚、も……考えた。
「ソレイユ、どうしたんだ。え、役員会に遅れる? なんで、役員は全員もう集まっているんだ。社長の君が遅れるということは、いささか役員に失礼じゃないか」
「ごめん、和樹。ちょっとどうしても外せない用事が急に出来ちゃって。役員にはあなたからうまく言っておいてくれない」
「まったく、仕方がないなぁ。何とかしてみるよ。でもすべての役員が君の事を受け入れているわけじゃない。中には敵もいるんだ、そのことはよく考えておいてくれ」
「わかってる。でも、お願い」
「一体どうしたっていうんだ! 急用って何なんだよ」
「大した事じゃないんだけど、どうしても行かないといけないみたいで……」
そのあとの言葉が続かなかった。
彼は少しイラついた感じで
「わかったよ。でもできるだけ早く来てくれ。今回は何か波乱が起きそうだ」
「そう、わかった」
何かヤな予感は当たるっていたのかもしれない。
これが和樹とまともに話せた最後の言葉だった。
役員会は社長不在のまま始められた。
この議案に対し承認、賛成という役員は起立を願います。
12人いる役員全員が起立した。
その中に片岡和樹。
彼の姿もあった。
私が在籍しない役員会で議題は決議された。
社長 「スレイユ・ミィシェーレ」の解任という議題が。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冷遇妃マリアベルの監視報告書
Mag_Mel
ファンタジー
シルフィード王国に敗戦国ソラリから献上されたのは、"太陽の姫"と讃えられた妹ではなく、悪女と噂される姉、マリアベル。
第一王子の四番目の妃として迎えられた彼女は、王宮の片隅に追いやられ、嘲笑と陰湿な仕打ちに晒され続けていた。
そんな折、「王家の影」は第三王子セドリックよりマリアベルの監視業務を命じられる。年若い影が記す報告書には、ただ静かに耐え続け、死を待つかのように振舞うひとりの女の姿があった。
王位継承争いと策謀が渦巻く王宮で、冷遇妃の運命は思わぬ方向へと狂い始める――。
(小説家になろう様にも投稿しています)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる