転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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邪なる者

邪竜

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───〔side ????〕───

眠い……。

ただひたすらに。

ここに封じられてどれくらい経ったのだろう?
1000を超えた所で数えるのをやめた。

かつてこの大陸には栄華を誇っていた種族が2つ存在した。
欲に溺れ怠惰で残忍な者達。共生の道を外れ、己以外を淘汰せんとした者達。
争いは続き、或いは巻き込まれ、幾多のものが死滅していった。
いずれの心も私の糧となった。

私は眠り、力を蓄えた。いや、蓄えすぎたのだ。
目が覚めた時には己が己で無くなっていた。
体が熱く、目につくもの全てを破壊しなければ気が済まなかった。
常に空腹で、何もかもを食い尽くしても満たされなかった。

私は制御を失っていた。このまま全てを呑み込んで、無に帰すれば良いと思っていた。

何処からか魔術師がやってきた。このままだと最後は己を喰らう事になると告げられた。

知ったことか。

それよりお前を喰ってやる。

魔術師は強かった。

その一撃は大陸の4分の1を焦土に変え、私も体の半分を失った。
蓄えていた邪気が流れ出ていく。

残ったのは魔術師に対する畏怖だった。しかし何故か心地良い気分だ。

魔術師は問う「このまま消滅するか、長い眠りに付くか?」

私は答える「疲れた。眠らせて欲しい」と。

大陸の中央部にあった山脈は魔術師との戦いで南に大きく移動していた。
大地は荒れ果て、生きるもの全てを拒絶した。

何と愚かな事をしてしまったのだろう。

私は山脈に封じられ眠りについた。
生命の住まう事のできる大地を取り戻すために邪なる力を吸収し、生命力に変えて大地に染み込ませた。

あれからどれくらい経ったのだろう。
この大地は生命を取り戻せているのだろうか?

ーーーー

小さな邪気が私の中に流れ込んでくる。
小さくとも無数の邪気だ。怠惰で残忍な者達はあの戦いから生き残り、大陸中に増えていたのだ。

また私は己を忘れてしまうのだろうか?

後押しするように、更に邪気が流れ込んでくる。

これ以上は、耐えられない。
私は再び覚醒した。
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