転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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ディルロード帝国

お昼寝

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ルブルスリウムの教会に戻ってきた私達は、まずエリストの家に転移した。

まだお昼前、突然現れた私達に驚きながらも使用人として働いてくれているみんなには食事の準備をすると言ってくれた。

お礼を言いながらもう危険は無いと説明して、お昼ご飯はまだ食べないことを伝えてから急いで冒険者ギルドに移動した。

ギルドホールにはダキアさん達が待機していた。

「戻ったかミナ!大丈夫だったか?」

私達を見つけるなり椅子を倒す勢いで立ち上がりこちらに駆け寄ってくる。

「はい!取り敢えず当面は大丈夫です。詳しい話はここでは…」
「分かった!ルーティアの部屋に行くぞ!アリソン、クロウ、ミルド!」

何故かダキアさんに抱えられて連れて行かれる。

そんなに慌てなくても大丈夫なんだけど…。

「おー帰ったか。お疲れさん。」
「無事みたいだね。」

ギルドマスターの部屋にはルーティアさんとマサキさん一家とウェスターさん、テュケ君もいた。

ダキアさんに抱えられて入ってきた事には触れられない。いや触れてほしい訳ではないけど。

一息ついてから神界であった事を話す。
イクスさんにも同席してもらった。

「本当に神様になってしまうんだねぇ…」

ルーティアさんは落ち着いて言っている。他のみんなも驚く様子もなかった。

「まあ…全ての神様の同意が絶対条件だし、随分先の話になるはずですけど。」
「お前はそれでいいのかよ?」

ダキアさんは腕を組んだままこちらをチラリと見ながら言ってくる。

…怒ってる?

「私が地上で死ぬまでは猶予をもらいましたから平気ですよ。」

この力がある以上、何もしないでそのままという訳にはいかない。このまま神様達を脅かし続けるくらいなら、ヴェルトラオム様の後を継いでしまった方が丸く治まるよ。

何よりこれ以上トラブルに遭いたくないからね。

「ミナの意志はよく分かった。それじゃ、今からは戦後処理の話をしようか。」

ルーティアさんは実務的な話を始める。

「戦後の交渉については仲介者を立てるものだが、帝国と諸外国との仲介はミナがやる事になっているのだろう?」
「ええと…そうですね。確かに会談の席を用意するとか言っちゃいました。深く考えずに皇帝陛下に言ってしまいましたけど。」
「まったく君は……私が手伝うよ。」

私じゃ外交的な事はよく分からないから凄く助かります。

それからはルーティアさんが段取りをしてくれて、リオさんが各国と連絡を取り次いでくれた。

あれ?私、いらないんじゃ…

「ミナはやる事ないから、家に帰っていいぞ。」
「いやいや…私が言い出した事ですし、何もできなくてもここにいますよ。」
「ミナは働き過ぎだから休みなって。ここは私とルーティアさんがいれば全部片付くから。ユキとソラはミナを連れて家に帰ってて。くれぐれも何もさせない事!」
「分かりました。」「あい。」
「そんじゃ俺達も「ダキア達はギルドの仕事を手伝って行け。」
「ちっ…」

残念そうなダキアさん。

「おっ?俺達もギルドの仕事手伝うぞ!どうせやる事は無いし、テュケも付き合えよ?」
「お、オレはねーちゃん達と…いや、ねーちゃん達の代わりに仕事をやり切って見せる!」

マサキさんに言われて張り切っているテュケ君。

「ミナちゃん、夕飯は一緒に食べようねー。」

アリソンさんは手を振りながそう言い、クロウさんは静かに頷いた。

「夜には屋敷に邪魔をする。ゆっくり話をしようじゃないか。」

ハナちゃんもネネさん、ウェスターさんもギルドで仕事をしていくみたい。

「それなら私も!」
「ミナは帰る。」
「そうですよ。全部片付いてから冒険者の仕事をみんなでやりましょうね。」

私はソラちゃんとユキさんに引き摺られてギルドをあとにした。

結局。

「何もしちゃダメって、退屈ですね。」
「今まで働き詰めだったじゃないですか。今日くらいのんびりしても誰も何も言いませんよ。」
「ニート万歳。」

ユキさん、ソラちゃん、ウルちゃん、オル君でお昼ご飯をいただいて、食後のお茶をしながらそんな会話をしていた。

ソラちゃん、ニートじゃないからね。

家にいながらやれる事をやろうかと思ったけど、それもユキさん達に止められてしまった。

「ダンジョンに行ってオレアスの皆さんに説明とか…」
「ダメです。」
「孤児院の子達と遊んだり…」
「ダメです。ミナさんは休養を取ってください。」

むぅ…何もしないで自宅待機って、落ち着かない。

「ミナは何かしてないと死ぬ生き物なの?泳ぐのをやめたら死んじゃうマグロみたいな?」
「なっ…そんな事ないよ!」
「では、半日くらい何もしないでいましょうね?あとソラちゃん、マグロは止まっても死なないらしいですよ。」
「そうなの?」
「はい。」

ユキさんは色んな事に詳しいなぁ。

こうやって他愛のない話をするのも何か久し振りな気がする。

ソラちゃんもユキさんが話しているのを見ているだけで落ち着くよ。

「という訳でお昼寝をします。」
「どういう訳なの…?」

ソラちゃんが突然言い出してお昼寝をする事になった。
みんなが働いている時にお昼寝なんて…。

「まあまあ良いじゃないですか。私達もご一緒しますから。」
「ん、一緒に寝る。」

ソラちゃんはお昼寝したいだけなんじゃ…?いや、子供はよく寝た方が良いっていうし。

ユキさんはニコニコしながら私を見ている。

ひょっとして私が子供扱いされてるんじゃ…。

まぁ、でもいう事は聞いておこう。

移動したのは私の部屋。不釣り合いな程大きなベッドがあるんだよね。
部屋着に替えてカーテンを閉めると3人でベッドに寝転がる。

「じゃあ、おやすみなさい。」
「おやすみー」
「はい。おやすみなさい。」

私が真ん中なのは逃げないようにしているのかな?

暫く目を閉じてじってしていたら2人から規則正しい寝息が聞こえてきた。

え…もう寝ちゃったの?

よく考えたら私のやる事にずっとついて来てくれていた2人にはかなり無理をさせていたのかな。

身体を起こして2人の顔を覗き込む。

よく寝ている…やっぱり疲れていたんだね。
いつも優しいユキさんに、場を和ませてくれるソラちゃん。リオさんは全体を見ながら色々な面で支えてくれている。

私を気遣ってくれて休めと言ってくれたけど、みんなを引っ張り回して苦労をさせてきたのは私の方だね。言われた通りに休む事のできない私はダメな子だ。
あとでルーティアさんとリオさんにはお礼を言わないとね。

2人の髪を撫でながらいっぱい「ありがとう」を言う。

夕食はみんなでとれるかな?
そんな事を考えながら私も眠りに落ちていった。
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