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竜人族の島
機動遊撃
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追手は入れ違いにやって来たドラークの戦士達が突撃を掛けて止めてくれる。
「私達はこのまま離脱します」
さっきみたいに転進して援護すれば一気に形勢有利になるけどいいのかな?
「私達は機動遊撃ですからね。このまま行方を眩まします」
そうだったね。
レアさんの指示で敵のいないルートを通って森の深い所に入っていく。
「ここまで来れば大丈夫です。大休止をとります」
緊張から解放されて安堵の溜息を漏らす戦士達。何人かは装備の故障とかで脱落してしまったけど大きな怪我も無く全員元気だ。
「食事にしましょう」
私のインベントリの中に調理した食べ物をかなり入れて来ている。取り分ける手間を省く為に全て人数分のお皿に盛り付け済みのものばかりだ。
私がインベントリから取り出してレアさんが渡していく形でスムーズに全員に行き渡った。
「本当にアンタら凄いんだな」
「いえ、皆さんだってあんな無茶な戦いをしてこんなに元気なんてスゴいですよ」
食事を渡しながら楽しそうに会話をしているレアさん。
「なあ、さっき後ろですごい音がしたけど何かやったのか?」
「敵の攻撃があったので迎撃していただけですよ」
「大丈夫だったのか?」
「大した事はありませんでしたので。お気遣いありがとうございます」
後ろ回し蹴りで森ごと敵を切り裂いていたとは思えない程柔らかい物腰で話している。
後ろであんな事が起こっていたなんて思わないよね。
レアさんって知謀知略が専門って言ってたけど戦闘力もかなり高いね。
そうでもしないと帝国で生きていけなかったのかも知れないけど。
私達もご飯を食べて今後の事を話し合う。
「これからはどう動くんですか?」
「相手の出方次第ですね。考えられるのは3パターン、全力で町を攻撃するか後退して体勢を立て直しを図るか、私達を撃破する為に戦力を大幅投入してくるかですね。私は遊撃隊の撃破を選ぶと思っています。私達の部隊とドラーク氏の部隊を誤認している筈ですのでドラーク氏の隊には鉱山近くに潜伏してもらい、遅滞戦闘をしてもらいます。その間に町側から部隊を展開、支援に向かってもらいます」
「私達は何をしましょう?」
「町を落とします」
今度は一気に攻め入るんだね。
これまでレアさんの予想は全て当たっているし、ここで一気に攻めこんで決着しようって事なんだろう。
「ゼダンハウトの町にはハウトの氏族長、アルヴァハウトもいると思われる」
メルドガルビルさんが教えてくれた。
「氏族長を倒せば戦闘は終わりますか?」
「全軍がアルヴァハウトの敗北を知れば戦闘を止めるだろう。それをどうやって伝えるかだが…」
「そのまま殲滅戦に切り替えた方が目標は達成できますけどね」
メルドガルビルさんの言葉にレアさんは特に気にした様子もなく凄い事を言っている。
「だが、レア殿やミナ殿の仲間に犠牲者が出る様な危険は侵したくない」
「そうですね。それでは宣言して、投降しなければ殲滅ということで」
「うむ」
方針は決まった。あとは攻撃のタイミングだね。それはレアさんが判断してくれる事になった。
ーーーー
日が落ちて辺りは闇に包まれる。
戦況を確認する為に《クレアヴォイアンス》を使って、アウラさんの支援をもらってレアさんとメルドガルビルさんに視覚を共有して見せる。
夜になっても戦闘は継続されていた。
レアさんの読み通りハウト氏はドラーク氏の戦士を鉱山に追い詰めて攻撃を加えている。ドラーク氏の部隊はそれを柔軟に対処しながら損害を最小限に抑えて援軍を待っているみたい。
「ドラークめ、指示通りに動いているではないか」
「はい。私がお願いした通りにやってくれています」
「彼奴ら、私が頼んでもあの様な戦術は絶対にやらんだろうに…」
メルドガルビルさんは少し悔しそうに言っていた。
程なくしてガルビルの戦士達が増援として現れ、ハウトの戦士を側面から強襲。
かなりの乱戦になっているけどこのままなら押し切れそう。
一方海上ではヴォアルの船団とバルードの船団が激しく衝突していた。
魔力砲で撃ち合っている船もいれば、船首から敵船体に衝突して乗り込んで戦っている部隊もある。
こちらはほぼ互角の戦いだ。
メルドガルビルの町にはフェヴェスの戦士が攻撃に来ているけど、爆撃部隊は海上にいる内にリオさん、ネネさん、ハナちゃんが撃墜している。突入部隊はマサキさんが先頭に立って迎撃していた。
ハウトの地上部隊も幾らかは町を攻撃しているけど、ソラちゃんとテュケ君とウェスターさんが前衛に出て薙ぎ倒していた。
町のかなり離れた丘ので何かが光ったと思ったら町に目掛けて一条の光が飛んでいく。大通りに直撃する寸前でユキさんが盾で受け止めていた。
あれは魔力砲だ。ユキさんがいれば何とかなるかも知れないけど、広範囲を守るのは厳しい。
すると、大通りの建物の屋根にマサルさんとリサさんが現れて、リサさんは長弓を構えた。矢を引きしぼし狙っているのは…魔力砲?
そこからだと何キロもあるから届かないんじゃないかな。
「大丈夫ですよ。マサルさんとリサさんなら確実に当てます」
レアさんが言うのとほぼ同時に矢が放たれた。リサさんの手から離れた矢は凄まじい速度で真っ直ぐと飛んでいき魔力砲の砲塔を貫通、大爆発を起こした。
スゴい!今のは武技?
「マサルさんのギフト《観測》とリサさんの《狙撃》の合わせ技です。矢はナオトさんが強力な爆発物に変えていたのでしょう」
3人がどんなスタイルで戦うのか知らなかったからビックリだよ。
魔力砲はまだ何門かあったみたいだけど、次々と狙撃して全て破壊してしまった。
町の守りについてはみんながいるから心配ないみたい。
「さあ、そろそろゼダンハウトから増援が出てくる頃合いです。私達も行きましょう」
各地の戦闘も順調そうなので、私達も敵本陣を落としてこの戦いを終わらせよう!
レアさんの指示で森の中を突き進んでいくと、ゼダンハウトの町の手前まで敵と遭遇する事なく辿りつく事ができた。
「レアさん、どうしてそこまで読みが正確なんですか?」
「多分ですが、私の戦術・戦略指揮もミナさんの《ソーティリア》の影響を受けているのでしょう。私自身驚いているんですよ。縦深攻撃の被害の少なさや今の本陣強襲も上手く行き過ぎていますので」
なるほど。レアさんにも効果があったんだね。何か納得。
「私達はこのまま離脱します」
さっきみたいに転進して援護すれば一気に形勢有利になるけどいいのかな?
「私達は機動遊撃ですからね。このまま行方を眩まします」
そうだったね。
レアさんの指示で敵のいないルートを通って森の深い所に入っていく。
「ここまで来れば大丈夫です。大休止をとります」
緊張から解放されて安堵の溜息を漏らす戦士達。何人かは装備の故障とかで脱落してしまったけど大きな怪我も無く全員元気だ。
「食事にしましょう」
私のインベントリの中に調理した食べ物をかなり入れて来ている。取り分ける手間を省く為に全て人数分のお皿に盛り付け済みのものばかりだ。
私がインベントリから取り出してレアさんが渡していく形でスムーズに全員に行き渡った。
「本当にアンタら凄いんだな」
「いえ、皆さんだってあんな無茶な戦いをしてこんなに元気なんてスゴいですよ」
食事を渡しながら楽しそうに会話をしているレアさん。
「なあ、さっき後ろですごい音がしたけど何かやったのか?」
「敵の攻撃があったので迎撃していただけですよ」
「大丈夫だったのか?」
「大した事はありませんでしたので。お気遣いありがとうございます」
後ろ回し蹴りで森ごと敵を切り裂いていたとは思えない程柔らかい物腰で話している。
後ろであんな事が起こっていたなんて思わないよね。
レアさんって知謀知略が専門って言ってたけど戦闘力もかなり高いね。
そうでもしないと帝国で生きていけなかったのかも知れないけど。
私達もご飯を食べて今後の事を話し合う。
「これからはどう動くんですか?」
「相手の出方次第ですね。考えられるのは3パターン、全力で町を攻撃するか後退して体勢を立て直しを図るか、私達を撃破する為に戦力を大幅投入してくるかですね。私は遊撃隊の撃破を選ぶと思っています。私達の部隊とドラーク氏の部隊を誤認している筈ですのでドラーク氏の隊には鉱山近くに潜伏してもらい、遅滞戦闘をしてもらいます。その間に町側から部隊を展開、支援に向かってもらいます」
「私達は何をしましょう?」
「町を落とします」
今度は一気に攻め入るんだね。
これまでレアさんの予想は全て当たっているし、ここで一気に攻めこんで決着しようって事なんだろう。
「ゼダンハウトの町にはハウトの氏族長、アルヴァハウトもいると思われる」
メルドガルビルさんが教えてくれた。
「氏族長を倒せば戦闘は終わりますか?」
「全軍がアルヴァハウトの敗北を知れば戦闘を止めるだろう。それをどうやって伝えるかだが…」
「そのまま殲滅戦に切り替えた方が目標は達成できますけどね」
メルドガルビルさんの言葉にレアさんは特に気にした様子もなく凄い事を言っている。
「だが、レア殿やミナ殿の仲間に犠牲者が出る様な危険は侵したくない」
「そうですね。それでは宣言して、投降しなければ殲滅ということで」
「うむ」
方針は決まった。あとは攻撃のタイミングだね。それはレアさんが判断してくれる事になった。
ーーーー
日が落ちて辺りは闇に包まれる。
戦況を確認する為に《クレアヴォイアンス》を使って、アウラさんの支援をもらってレアさんとメルドガルビルさんに視覚を共有して見せる。
夜になっても戦闘は継続されていた。
レアさんの読み通りハウト氏はドラーク氏の戦士を鉱山に追い詰めて攻撃を加えている。ドラーク氏の部隊はそれを柔軟に対処しながら損害を最小限に抑えて援軍を待っているみたい。
「ドラークめ、指示通りに動いているではないか」
「はい。私がお願いした通りにやってくれています」
「彼奴ら、私が頼んでもあの様な戦術は絶対にやらんだろうに…」
メルドガルビルさんは少し悔しそうに言っていた。
程なくしてガルビルの戦士達が増援として現れ、ハウトの戦士を側面から強襲。
かなりの乱戦になっているけどこのままなら押し切れそう。
一方海上ではヴォアルの船団とバルードの船団が激しく衝突していた。
魔力砲で撃ち合っている船もいれば、船首から敵船体に衝突して乗り込んで戦っている部隊もある。
こちらはほぼ互角の戦いだ。
メルドガルビルの町にはフェヴェスの戦士が攻撃に来ているけど、爆撃部隊は海上にいる内にリオさん、ネネさん、ハナちゃんが撃墜している。突入部隊はマサキさんが先頭に立って迎撃していた。
ハウトの地上部隊も幾らかは町を攻撃しているけど、ソラちゃんとテュケ君とウェスターさんが前衛に出て薙ぎ倒していた。
町のかなり離れた丘ので何かが光ったと思ったら町に目掛けて一条の光が飛んでいく。大通りに直撃する寸前でユキさんが盾で受け止めていた。
あれは魔力砲だ。ユキさんがいれば何とかなるかも知れないけど、広範囲を守るのは厳しい。
すると、大通りの建物の屋根にマサルさんとリサさんが現れて、リサさんは長弓を構えた。矢を引きしぼし狙っているのは…魔力砲?
そこからだと何キロもあるから届かないんじゃないかな。
「大丈夫ですよ。マサルさんとリサさんなら確実に当てます」
レアさんが言うのとほぼ同時に矢が放たれた。リサさんの手から離れた矢は凄まじい速度で真っ直ぐと飛んでいき魔力砲の砲塔を貫通、大爆発を起こした。
スゴい!今のは武技?
「マサルさんのギフト《観測》とリサさんの《狙撃》の合わせ技です。矢はナオトさんが強力な爆発物に変えていたのでしょう」
3人がどんなスタイルで戦うのか知らなかったからビックリだよ。
魔力砲はまだ何門かあったみたいだけど、次々と狙撃して全て破壊してしまった。
町の守りについてはみんながいるから心配ないみたい。
「さあ、そろそろゼダンハウトから増援が出てくる頃合いです。私達も行きましょう」
各地の戦闘も順調そうなので、私達も敵本陣を落としてこの戦いを終わらせよう!
レアさんの指示で森の中を突き進んでいくと、ゼダンハウトの町の手前まで敵と遭遇する事なく辿りつく事ができた。
「レアさん、どうしてそこまで読みが正確なんですか?」
「多分ですが、私の戦術・戦略指揮もミナさんの《ソーティリア》の影響を受けているのでしょう。私自身驚いているんですよ。縦深攻撃の被害の少なさや今の本陣強襲も上手く行き過ぎていますので」
なるほど。レアさんにも効果があったんだね。何か納得。
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