転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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アスティア

本体

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ユキさんは盾で攻撃を確実に防ぎながら反撃をしていた。

相手に有効打を当てられなくて苦戦しているようだ。

「援護するよ!」
「ありがとうございます!」

《レイブラスター》の剣4本と一緒に飛んで行って攻撃を始める。

《ヒュブリスブレイカー》を掛けて大上段からの振り下ろし。
それに合わせて右足が私を蹴りにくる。
ユキさんが私の左側に回り込んでくれてキックは防いでくれる。
盾にぶつかった脚は高速振動していて、ユキさんはそれを押さえ込むのに必死だ。

でもお陰で私の攻撃は確実に決まる。

両手で防御しようとしているけど関係なし。一気に下半身まで真っ二つにした。

「気を付けて!脚はまだ動いて来るよ!」

ユキさんに警告をした瞬間に両脚が胴体から分離してユキさんに襲い掛かる。
右脚だった青色は人の形に変形して、両手を高速振動させながらユキさんの正面に、左脚だった赤色は両手にエネルギーの刃を纏わせて背中から斬り込んでくる、

真正面の攻撃を盾で受け止めたユキさんは、やはり高速振動を抑えるのに手一杯。背後の攻撃は私が受け止める。

魔法の剣達を操って赤い方に連撃を加えると、あっという間にバラバラになっていった。

合体してなければ問題ないね。

ユキさんも青い方の攻撃を防ぎきって短槍で反撃。むねのまんなかを貫いてたおす事が出来た。

「次、リオさん達を助けに行こう!」
「はい!」

リオさん達は3人で役割を分担して戦っていた。

前にはテュケ君とソラちゃん、後ろにはリオさんだ。合体ドゥームアンヘルの砲撃をソラちゃんが貯留石で吸収して撃ち返すとテュケ君は接近して攻撃。
リオさんも魔法で牽制しながら2人をサポートしている。

パワーもスピードも段違いに上がっている合体ドゥームアンヘルに対して決定打を与えられていないみたいだ。

「助けに来たよ!」
「援護します!」
「助かる」「ありがとう!」

ユキさんが防御を担当した事でソラちゃんが攻撃に回れる様になった。

私もユキさんの死角になる方向からの攻撃を防ぎつつ魔法の剣で反撃する。

テュケ君はさっきまで苦戦していた様に見えたけど今は一体の合体ドゥームアンヘルに確実にダメージを与えている。

[リオに攻撃が行かない様に位置を気にしながら戦っていた様です]

だから苦戦を…テュケ君エラい!

「こっちも本気でやるわよ!《ルインブレイザー》!」

リオさんもデバイス2つと連動して高威力魔法を使い始める。

リオさんはテュケ君達を巻き込まない様に魔法の出力を絞っていたんだね。

[それもありますがソラの防御が抜かれた場合の保険として《ディストーションバリア》を待機させていた様です]

成る程。みんな考えながら戦っているんだね。

5人揃っていれば合体ドゥームアンヘルが3体いても苦戦はしない。

テュケ君が二刀でバラバラにしたドゥームアンヘルをリオさんの魔法で消滅させ、ソラちゃんが十字に切り裂いた個体から分離して来たドゥームアンヘルをユキさんが確実に盾で吹き飛ばしている。

私も4本との同時攻撃で一体を分離させる事なく倒して戦闘終了。

「みんな怪我はない?」

全員大丈夫と返事が返ってくる。

「そういえばみんなは《カタフィギオ》とか《ヒュブリスブレイカー》は使えないの?」
「使えるけど消耗が大きいみたい。ミナは普通に使ってるけど大丈夫なの?」

鑑定で自分を見てみるけど特に消耗している様子はない。
多分《アドラステア》と《アルスアドラステア》の違いなのだろう。

「ここぞって時に使うわ。今の戦闘の場合ミナが援護に来てくれるって分かってたし」
「そうですね。これから本体とも戦わなくちゃなので力は温存しておきましょう」

全員で更に先を目指す。

その後、またもや船団に遭遇したので《デスペラシオンラディウス》を使って9割を撃沈。取り逃した数隻は無視して前進。

遠くに大きな球体が見えてきた。

「距離感がよく分からないわ。あれがドゥームアンヘル達の本体?」

鑑定してみると【ドゥームディアレナトゥス】と表示された。

[推定直径は3500キロメートル。アスティアに向けて移動しています]

本当に大きい。個体というか天体だよ。

「ほぼ地球の衛星の月と同じサイズですね。あれをどうやって倒せばいいのでしょうか…」

ユキさんは呆然と見つめている。

「とにかくもっと近づかないとね。直線距離でどれくらいあるのかしらね?」
[およそ50万キロメートルです]
「間に敵がいないなら転移しましょう。《テレポート》で行けそう?」

リオさんがアウラさんに聞いてから私に聞いてくる。

オーバーブースト鑑定で間にドゥームアンヘル達がいないのは確認できた。
《テレポート》もオーバーブーストを距離に付与すれば届くみたいだ。

「行けます!」
「それじゃ行きましょう!サッサと倒してアスティアに帰るわよ!」

全員大きく頷いた。

私達は転移で本体の近くに移動する。
想定していた転移先より随分手前だ。

[転移阻害が掛けられています。これ以上は《テレポート》での接近は不可能です]

「面倒な真似を…」

もうかなり近くにいるのだからあとは自力で飛んで行こう。

ドゥームディアレナトゥス…略してレナトゥスは白い球体に色とりどりの巨大な凶星石がくっついている感じだった。もっと近くに行かないと計れないけど、凶星石一つが街よりも大きいんじゃないかな?

と、その凶星石の1つ…赤色のものから人の形をしたものが生えてきた。

「ドゥームアンヘルってああやって出てくるんですね」
「いや、あれってかなり大きくない?」

確かに、尺度的に考えるとさっき戦った合体ドゥームアンヘルよりもずっと大きい。

「防衛用?」
「或いは本気を出していなかったか、ね」

あれの鑑定結果は【ドゥームアンヘル・ウルト=ゼム】。
名前長いね…ゼムでいいかな?

ゼムはレナトゥスから離れてゆっくりこちらに向かってくる。

手をこちらにかざしているけど、まだかなりの距離がある。

「攻撃が来るわよ!」
「私が防ぎます!」

ユキさんが前に出る。オーバーブーストで支援しておく。

ゼムはエネルギーを放って来なかった。

こちらに向けた腕が凄い勢いで伸びてきた。ユキさんが盾を構えているけど…大きい!

拳は両手を広げてもまだ足らないくらいの大きさだ。
ユキさんはそれを何とか受け流してくれた。
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