転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

文字の大きさ
611 / 826
特別編3:異世界

街内観光

しおりを挟む
勢いよくドアが開いて更に入って来たのは竜人族ドラゴニュートだった。背丈は2.5メートルで鱗に覆われた身体は筋肉が浮き上がっている様に見え、背中に翼も生えている。
ハウト氏の竜人族ドラゴニュートかな?

ユキさんににじり寄っているお姉さんと上半身裸の青年と大男に容赦なくゲンコツを落としていく。

…スゴい音がしたけど大丈夫?全員床に倒れているけど…。

「うちのバカ共が大変失礼した!本当に申し訳ない!」

そう言うと腰を90度に曲げて謝罪してくる竜人族ドラゴニュートさん。

「ディラルさん、遅いですよ~」
「いや、すまん。他の連中は宿舎で迎撃したのだが気を抜いていた。庭木に水をやっている間にコイツらを取り逃がしてしまって」

ええと、他にもいるんだ…。

「あ、ありがとうございます。私はミナと言います」
「おお、君がミナか!話は聞いている。ようこそ《ピクシーハンズ》へ。俺はディラルハウトだ」

この人…じゃなくて、この竜人族ドラゴニュートさんがこの前話していたディラルさんなんだね。

竜人族ドラゴニュートが1番常識人とは…」
「面白いねー」
「愉快なギルド」

リオさん、ほのかさん、ソラちゃんは倒れている4人を見ながらそれぞれ言っていた。

「あら、みんなおかえりなさい。ミナさん達も、来るのは今日だったのね」

ギルドの正規の出入り口から入って来たのはセラさん。

「ただいまセラちゃん。連絡方法がなかったのでそのまま来てもらいました」

アニエスさんが受け答えしている。

「来て早々騒がしくしてしまったみたいね。みんな根は良い人だから気を悪くしないでください」
「はい」

大分変わった人達だけどアニエスさん達のギルドだし信じよう。

改めてホールを見渡すと、エリストの冒険者ギルドよりもずっと広い。
酒場と併設だからかもしれないけど、それでも広い。

バーカウンターのような所には白いシャツにベストを着た20代半ば位の男の人がグラスを拭いている。

「あの人はハーマンさんです。見ての通り酒場のマスターですね」

レフィさんが紹介してくれた。

「何か飲んでいくか?酒以外も沢山あるぞ」

落ち着いた感じのお兄さんだけど目付きが鋭い。

「ここは酒を飲まない冒険者が沢山いるからな」
「私達の事ですね。すみません、いつも気を遣っていただいて」
「構わんさ。何を飲んでも客は客だ」

アニエスさんもお酒は飲まないんだね。

「一度試してみてダメでした」
「美味しくない」
「私は飲めますよ~」

アニエスさん、アンネさんは飲めない。レフィさんは好きみたいだね。

「私は飲んでも酔わないから」

セラさんはその姿でまさかの酒豪?と思ったら状態異常は効かないのだとか。

酔っている状態って状態異常なの?

「酒については後で頂こう。折角来たのだからこの世界を見て回りたい」

ルーティアさんはお酒と聞いて耳が忙しなく動いていたけど、飲むのは後にするらしい。

「賛成だ。出来ればこのギルドの剣士と話がしてみたい」

クロウさんはこの世界の剣術に興味があるのかな。

「街の案内からしましょうかね~」
「お願いします」

レフィさんが案内してくれるそう。
アニエスさんとアンネさんは私達が街を見学している間にギルドの人達を呼んでおいてくれるらしい。

ギルドから出てすぐの通りは小型の馬車が何とか通れそうな程の道幅しかなくて曲がりくねっている。
道沿いには露店が立ち並んでいて、すでに商売も始まっていた。

「この辺りはアヴァロンでも貧しい人が暮らしているエリアなんですよ~。内側に行くにつれお金持ちの住むエリアになりま~す」

レフィさんざ歩きながら説明を始める。

少し歩いたら大通りに出た。右側は少し進むと大きな壁と門。左側は綺麗な街並みが続いていて遠くに大きな壁と門が見える。

レフィさんがアヴァロンの構造を教えてくれる。

この街は円形に巨大な壁が3重に築かれていて、外側が貧民街、その内側が平民と商業区、更に内側がお金持ちと貴族が住んでいるエリアだそう。

それからアヴァロンにはあらゆる種族が暮らしていて、種族毎にも居住エリアが分かれているそう。

「じゃあ竜人族ドラゴニュートのお金持ちとかいるんだ?」
「あの人達はあまりお金に執着しませんからほとんどいませんけどね~。貴族はいますよ~」

ソラちゃんが聞くとレフィさんはすぐに答えてくれた。

竜人族ドラゴニュートの貴族ってイメージわかないね。

「人口ごとで居住区画が割り振られているので少数種族、例えばヴァンパイアとかレギオン、セラフィムやドミニオンなんかは殆どいないので区画は狭いですね~」

レギオンって確かユキさんが契約しているダンジョンマスターのルサルカさんの種族だね。ドミニオンはリオさんと契約しているキュリオさんの種族だ。

セラフィムはミルドさんだね。

こっちの世界には普通にいるんだ。

「ここからお城が見えますね~。お城の周りに尖塔が立っていますけど、この国に住む種族の数だけあるんですよ~」

お城をぐるりと囲むようにスゴい数の尖塔が見える。
この国は国王以外に種族長がいるそうで、国王は世襲ではなく種族長から選出されるのだそう。

「今はハーフエルフの人が国王をやってますね~」
「やっぱりハーフエルフ贔屓になったりするの?」
「いえいえ~まあ、人口が一番多いのでどうしても贔屓に見られますけど、基本的にはそんな事はしない決まりです~」

リオさんの質問に答えるレフィさん。私達は大通りを歩いて壁の内側、商業エリアへと入っていく。

「そういえば冒険者ギルドはあんな所にあるけど移転はしないのー?」

今度はアリソンさんが質問。

「しませんよ~。私達《ピクシーハンズ》は貧しい者の味方なので~。それに外に近い方が便利です~」

貧しい者の味方っていいね!

「それにこっちにも《ゴールドグロリアス》っていう冒険者ギルドがありますからね~」
「何かお金持ちそうな名前ね」

リオさんがそう言って笑っていた。

「まあ実際はかなりやば~いギルドだったらしいですけどね~。今は経営者が変わったので大丈夫ですよ~」

レフィさんは笑いながら話してくれた。

しおりを挟む
感想 1,520

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

素材採取家の異世界旅行記

木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。 可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。 個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。 このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。 裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。 この度アルファポリスより書籍化致しました。 書籍化部分はレンタルしております。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

神託が下りまして、今日から神の愛し子です! 最強チート承りました。では、我慢はいたしません!

しののめ あき
ファンタジー
旧題:最強チート承りました。では、我慢はいたしません! 神託が下りまして、今日から神の愛し子です!〜最強チート承りました!では、我慢はいたしません!〜 と、いうタイトルで12月8日にアルファポリス様より書籍発売されます! 3万字程の加筆と修正をさせて頂いております。 ぜひ、読んで頂ければ嬉しいです! ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 非常に申し訳ない… と、言ったのは、立派な白髭の仙人みたいな人だろうか? 色々手違いがあって… と、目を逸らしたのは、そちらのピンク色の髪の女の人だっけ? 代わりにといってはなんだけど… と、眉を下げながら申し訳なさそうな顔をしたのは、手前の黒髪イケメン? 私の周りをぐるっと8人に囲まれて、謝罪を受けている事は分かった。 なんの謝罪だっけ? そして、最後に言われた言葉 どうか、幸せになって(くれ) んん? 弩級最強チート公爵令嬢が爆誕致します。 ※同タイトルの掲載不可との事で、1.2.番外編をまとめる作業をします 完了後、更新開始致しますのでよろしくお願いします

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。