転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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特別編3:異世界

禍少女

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ユルグさんに《アンラッキーシュート》を掛けた時とトールさんに掛けた時では現れた効果が違った。
その差は何だろうかと考えてみたけど、こういう考察はリオさんにお任せしているから私がいくら考えても結論は出ない。

[効果についてはもう少し統計を取ってみなければ規則性の有る無しは不明]

アウラさんもそう言ってるし考えるのはやめよう。

「ていうかアンラッキーどころの話じゃなかったね」
「天変地異ってやつだよね」
「名前、変えちゃう?」
「アウラさん、いい名前ないかな?」

[では《ディザスターシュート》に変えましょう。効果に相応しい名前です]

うん。それでいこう。

あとはユルグさんとトールさんなんだけど。

『くそっ!離せ!』
『暴れないでください。怪我をしますよ』

倍以上大きい巨影化した私4人に押さえ付けられてもがいていた。

「この人達はお仕置き部屋に送っていいんじゃない?」
「そうだね。元気が有り余ってるみたいだし」
「『討滅の刃』と『反転の矛』は没収で」
『はーい』

気絶しているユルグさんから槍を、魔物化しているトールさんから剣を取り上げてインベントリにしまっておいた。

じゃあ、全力の魔王がいるダンジョンに放り込んで…よし、と。

あの部屋で少しは反省してくれるかな?

「じゃあアレクスの施設を破壊して本体に合流しよう」
「うん!」

折角なので巨影化した4人はそのまま攻め込んでもらう事に。
注意を4人に向けて残りは施設内に突入。職員、警備の人も含めて全員無力化、何かの装置は全て破壊しておいた。

ちなみに施設を攻撃している時は、常に私の両隣には私が居て、常に《ラッキーシュート》を掛けてくれていたので私に不幸な出来事は起こらなかった。

そういえば施設に異世界の反応があるって言ってたけど、ここには何があるの?

[目の前の破壊された機械がそうです。マナを燃料に発電を行う装置、マナリアクターだった様です]

そ、そうなんだ…。ここに在ってはいけない物だし、壊して良かったよね。

アレクスの技術者の人には次元を渡る技術関連の事に携わると全身に痛みが走る様に《ギアス》と《カース》を掛けておく。

「これでよし。あとは本体の所に戻るだけだね」
「じゃあ最後の実験だね」

隣の私がそう言ってくる。

「…本当にやらないとダメ?」
「危なそうならやめていいって言ってたし、一応やってみよう」

ユルグさんとトールさんの様子を見る限り良くない事しか起こらないのは目に見えているし…すぐ中止にしてくれればいいよね。

ーーーー

《インクリースボディ》で増やした私に偽装魔法を掛けて異世界帰還者2人と戦わせる作戦は成功したみたい。
相手の位置はアウラさんで把握できるし、この形に仕向ける事は簡単だった。

その間にみんなで二手に分かれて残りのアレクス関連施設を破壊してしまおう。

私、リオさん、ユキさん、レアさん、レフィさん、オルトナ様のチームで施設の一つを破壊した頃、分体の私達が合流してきた。

「ええと…大変だったみたいだね?」

10人いる私の内の1人だけ泥だらけでメチャクチャになっていた。

「も~ヤダ~!」

目に涙を溜めて座り込む私。彼女が反転を受けた私なんだろう。

帰還者2人は問題なく捕らえることができて施設も破壊。全部順調にいったのだけど、リオさんが指示した最後の検証、『反転状態の私はどんな不幸に見舞われるか』を実行しながらこちらに来たらしい。

話を聞くと、それはもう酷い有様だった。

歩けば泥濘みに肩まで嵌り、出ようともがいていたら老木が倒れてくるし、空を飛ぼうと上昇すると鳥に突かれる。
突然雹が降ってきて痛い思いもしたし、極め付けは旅客機がエンジンから火を吹きながら不幸な私目掛けて落ちてきたそう。
飛行機はみんなで受け止めて、火を消して最寄りの空港に置いてきたそうなので犠牲者は居ないそうだけど。

「周りにも不幸が起きているわね」
「犠牲者が出なくてよかったです」

リオさんとレアさんは互いに頷いている。

「結局実験はそこで中止。これ以上やったらどんな事が起こるか分からなかったので」
「不幸の私が、『中止しないとオーバーブーストを掛けた《ディザスターシュート》をみんなに撃つ』って泣きながら言ってきたんだよ」

同行していた私2人が説明してくれる。

「それは…最強の脅しね」

リオさんは顔を引き攣らせながら言っていた。

「その能力面白そうですね~コピーしたいので使ってもらえませんかね?」
「「「絶対ダメ!」」」

レフィさんの提案に、分体の私全員の声がハモって拒否する。

「それはそうと、反転状態を解除するにはどうすればいいのでしょう?」

ユキさんはそう言いながら不幸な私を洗浄クリーンで綺麗にしている。

「ユキさん…ありがとう!」
「あっ!ダメダメ!ユキさんに触れないで。不幸が移っちゃうかもしれないから!」

隣にいた私がユキさんに抱き着こうとする不幸の私を捕まえる。

「うぅ…早く戻して…」

自分なんだけど、このままだと気の毒なので早く治してあげよう。

「『反転の矛』で突けば元に戻りますよ」
「そんな事で!?」
「はい」

オルトナ様が言っているんだから間違いないよね。
インベントリから槍を出して不幸の私を軽く突いたらステータスが元に戻った。

これで一安心だね。
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