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特別編3:異世界
セラフィーナからの救援要請
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それぞれの家でゆっくりと過ごさせてもらった私達はアスティアに帰ることにした。
ショウ君は香帆ちゃんが親戚の方と暮らせる様になったのを見届けてから例の宿泊施設で奥村さんのお世話になっている。みんなと合流してアスティアに帰ろう。
「ミナー?美咲ちゃんから電話よー」
「はーい」
家を出る前、お母さんに呼び止められた。私との連絡手段と言ったら実家に電話するくらいしか方法が無いもんね。
お母さんから子機を受け取って耳に当てる。
「もしもし?」
『美奈ちゃん?ショウ君が妖精さんを捕まえたのよ。その子が『ミナさんを呼んでください』って言うものだから電話したの。妖精さんにお友達はいる?』
「何人かいます」
『何人もいるんだ…』
思い浮かぶのは数人だけど、誰だろう?
「名前は分かりますか?」
『ちょっと待ってね…うん、うん。名前…分かった。セラフィーナって言ってるみたい』
セラさん!?
「お姉さん、妖精さんって言ったけどサイズ的な話ですか?」
『え?そうよ。手のひらに乗るくらいの妖精さん』
レフィさんに聞いた事を伝えてみる。
「セラちゃんがそんな姿になっているのは初めてですね~」
これは一大事だよ。
「すぐにそちらに行きます!」
電話を切ってお母さんに返す。
「何か大変みたい。すぐに美咲お姉さんの所に行くね」
「ええ。気を付けてね」
「いつでも帰って来るんだぞ」
「うん、ありがとう。それじゃ、行ってきます!」
私達は美咲お姉さんの所に《テレポート》で移動する。
研修施設の建物の前に転移してそのまま中に入る。アウラさんが位置を教えてくれたので美咲お姉さん達がいる会議室へ。
分かっている限りの情報をリオさん、ネネさんに簡単に説明して、みんなを連れてこちらに来てもらう様にお願いしておく。
「もう来たのかよ」
「転移ですぐだよ。セラさんは?」
「ここだよ」
ショウ君が緑色のプラスチック製の虫籠を見せてくる。中には15センチくらいの人…間違いない、セラさんだ。
「セラさん!何でこんな姿に…?」
『ミナさん、良かった…!』
カゴの中で安堵の表情で話しかけて来るセラさん。
「ショウ君、カゴから出してあげて」
「お、おう」
カゴから出てきたセラさんは魔法で浮遊しながらこちらにやって来る。
「セラちゃん、また面白い格好になってますね~」
『レフィ…いないと思ったらまたミナさん達の所に来ていたの?』
「はい~ちょっとおせんべいを買いに。ミナさんのピンチを助ける事が出来ましたよ~」
あれはスゴい偶然だったね。運が良かったって言うべきかな。
話していたらリオさん、ソラちゃん、レアさん、マサキさん一家が到着する。
『ミナさん、突然来てごめんなさい、お力を貸していただきたくて…』
「もちろんです。何があったんですか?」
セラさんは事情を説明してくれる。
セラさんが小さくなってしまった理由は、本体が結界に囚われているからだそう。
「結界の隙間を通って救援を求めに来たのですが、幾つもの障壁に阻まれて消耗してこの様な姿になってしまいました」
このセラさんは分身体の様なものみたい。
「誰にやられたの?」
『詳しくは分かりませんが、この様な事ができるのは神ではないかと』
ソラちゃんの質問に答えるセラさん。
セラさんが捕われてしまったのはヌスクァムとは別の世界。以前《ピクシーハンズ》の人達と乗り込んだルトシカと同じ様に開かれていた門が繋がった世界。
そこの調査に向かったルバスール海賊団の船2隻と同乗していた《ピクシーハンズ》の冒険者は門の近くで異形の魔物に襲われて、エリザベートさんの駆るヘッジホッグセレイラが門の向こう側に吸い込まれてしまったそう。
エリザベートさんとクルーとアニエスさんが行方不明になっているらしい。
『アニエスさんは他の冒険者を先に脱出させて、最後までクルーの治療をしていたそうです』
セラさんは調査に同行しておらず、一報を受けて急行。《ピクシーハンズ》のメンバー50人とルバスール海賊団の7隻と救出作戦を行おうとするも、門は閉ざされていて向こう側にはいけなかった。
『あまりやってはいけない事ですが、オラクルの力を使って門の情報を解析しました。結果、私とヒサメならば門の向こう側に行けると分かったので、もしもの事を考えて私だけが門の向こう側に行く事にしました』
扉の向こう側には何も無く、地面すらない宇宙空間の様な場所だった。
空気すらない無の世界から逃れようと時間を巻き戻そうとしたらしいけど作動せず。
『あの場所に行ったのが私で良かった。ヒサメでは対処が出来ない…』
「その対処でこちらに出てきたって事ね」
リオさんが言う。
『はい。調べた結果この場所は向こう側の世界ではあるものの何処とも繋がっていない空間でした。言わば時空の牢獄です。しかし牢獄の目が荒かったので、自身の魂を分けてそこから脱出。何とかヌスクァムに戻ろうとしたのですが、何故かアルバストゥルムに出てしまいました』
セラさんはこっちに来た事があるもんね。地球だってすぐに気付いたんだ。
「で、何で虫カゴ何かに?」
『それは…私が悪いのです』
森でショウ君に遭遇したセラさんは、慌てて構えをとるショウ君に魔法をぶつけてしまったらしい。
「いきなり眠りの魔法を撃ってきたからな。何はともあれ拘束するべきだと思ったんだよ」
なるほど…。
『障壁を無理矢理通ってきた反動で、もうすぐ私は消えてしまうと思います』
「本体のセラさんは大丈夫なんですか?」
『今の所は何もされていません。魂を消費してしまったので弱体化しているとは思いますが…』
小さくなったセラさんの身体が少しずつ透けていく。
魂を消費って、かなりマズいよね。何とかしないと…。
ショウ君は香帆ちゃんが親戚の方と暮らせる様になったのを見届けてから例の宿泊施設で奥村さんのお世話になっている。みんなと合流してアスティアに帰ろう。
「ミナー?美咲ちゃんから電話よー」
「はーい」
家を出る前、お母さんに呼び止められた。私との連絡手段と言ったら実家に電話するくらいしか方法が無いもんね。
お母さんから子機を受け取って耳に当てる。
「もしもし?」
『美奈ちゃん?ショウ君が妖精さんを捕まえたのよ。その子が『ミナさんを呼んでください』って言うものだから電話したの。妖精さんにお友達はいる?』
「何人かいます」
『何人もいるんだ…』
思い浮かぶのは数人だけど、誰だろう?
「名前は分かりますか?」
『ちょっと待ってね…うん、うん。名前…分かった。セラフィーナって言ってるみたい』
セラさん!?
「お姉さん、妖精さんって言ったけどサイズ的な話ですか?」
『え?そうよ。手のひらに乗るくらいの妖精さん』
レフィさんに聞いた事を伝えてみる。
「セラちゃんがそんな姿になっているのは初めてですね~」
これは一大事だよ。
「すぐにそちらに行きます!」
電話を切ってお母さんに返す。
「何か大変みたい。すぐに美咲お姉さんの所に行くね」
「ええ。気を付けてね」
「いつでも帰って来るんだぞ」
「うん、ありがとう。それじゃ、行ってきます!」
私達は美咲お姉さんの所に《テレポート》で移動する。
研修施設の建物の前に転移してそのまま中に入る。アウラさんが位置を教えてくれたので美咲お姉さん達がいる会議室へ。
分かっている限りの情報をリオさん、ネネさんに簡単に説明して、みんなを連れてこちらに来てもらう様にお願いしておく。
「もう来たのかよ」
「転移ですぐだよ。セラさんは?」
「ここだよ」
ショウ君が緑色のプラスチック製の虫籠を見せてくる。中には15センチくらいの人…間違いない、セラさんだ。
「セラさん!何でこんな姿に…?」
『ミナさん、良かった…!』
カゴの中で安堵の表情で話しかけて来るセラさん。
「ショウ君、カゴから出してあげて」
「お、おう」
カゴから出てきたセラさんは魔法で浮遊しながらこちらにやって来る。
「セラちゃん、また面白い格好になってますね~」
『レフィ…いないと思ったらまたミナさん達の所に来ていたの?』
「はい~ちょっとおせんべいを買いに。ミナさんのピンチを助ける事が出来ましたよ~」
あれはスゴい偶然だったね。運が良かったって言うべきかな。
話していたらリオさん、ソラちゃん、レアさん、マサキさん一家が到着する。
『ミナさん、突然来てごめんなさい、お力を貸していただきたくて…』
「もちろんです。何があったんですか?」
セラさんは事情を説明してくれる。
セラさんが小さくなってしまった理由は、本体が結界に囚われているからだそう。
「結界の隙間を通って救援を求めに来たのですが、幾つもの障壁に阻まれて消耗してこの様な姿になってしまいました」
このセラさんは分身体の様なものみたい。
「誰にやられたの?」
『詳しくは分かりませんが、この様な事ができるのは神ではないかと』
ソラちゃんの質問に答えるセラさん。
セラさんが捕われてしまったのはヌスクァムとは別の世界。以前《ピクシーハンズ》の人達と乗り込んだルトシカと同じ様に開かれていた門が繋がった世界。
そこの調査に向かったルバスール海賊団の船2隻と同乗していた《ピクシーハンズ》の冒険者は門の近くで異形の魔物に襲われて、エリザベートさんの駆るヘッジホッグセレイラが門の向こう側に吸い込まれてしまったそう。
エリザベートさんとクルーとアニエスさんが行方不明になっているらしい。
『アニエスさんは他の冒険者を先に脱出させて、最後までクルーの治療をしていたそうです』
セラさんは調査に同行しておらず、一報を受けて急行。《ピクシーハンズ》のメンバー50人とルバスール海賊団の7隻と救出作戦を行おうとするも、門は閉ざされていて向こう側にはいけなかった。
『あまりやってはいけない事ですが、オラクルの力を使って門の情報を解析しました。結果、私とヒサメならば門の向こう側に行けると分かったので、もしもの事を考えて私だけが門の向こう側に行く事にしました』
扉の向こう側には何も無く、地面すらない宇宙空間の様な場所だった。
空気すらない無の世界から逃れようと時間を巻き戻そうとしたらしいけど作動せず。
『あの場所に行ったのが私で良かった。ヒサメでは対処が出来ない…』
「その対処でこちらに出てきたって事ね」
リオさんが言う。
『はい。調べた結果この場所は向こう側の世界ではあるものの何処とも繋がっていない空間でした。言わば時空の牢獄です。しかし牢獄の目が荒かったので、自身の魂を分けてそこから脱出。何とかヌスクァムに戻ろうとしたのですが、何故かアルバストゥルムに出てしまいました』
セラさんはこっちに来た事があるもんね。地球だってすぐに気付いたんだ。
「で、何で虫カゴ何かに?」
『それは…私が悪いのです』
森でショウ君に遭遇したセラさんは、慌てて構えをとるショウ君に魔法をぶつけてしまったらしい。
「いきなり眠りの魔法を撃ってきたからな。何はともあれ拘束するべきだと思ったんだよ」
なるほど…。
『障壁を無理矢理通ってきた反動で、もうすぐ私は消えてしまうと思います』
「本体のセラさんは大丈夫なんですか?」
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