3 / 34
異世界はこわい
1-3
しおりを挟む
走りながら僕は自分の右手を見つめる。
僕ってあんな力があったの?
でもここに来る前までは絶対なかったよね?
小説を書いてばかりいた僕の右手は一体どうなっちゃったんだろう。
そもそも、僕は元の世界に戻れるのかな?
また小説書けるのかな?
「……いや、このまま帰らないってのも?」
ゴゴゴゴゴッ!!!!
「おわ!」
急に地面が揺れ出す。
「あれ?」
目の前を見ると僕は狭く暗めの道から、明るく開けた場所へと来ていた。
地面がずっと揺れている。
真ん中の方に光が差し込んでいる場所がある。
僕は近くの物に捕まりながらそこへと向かう。
「石碑?」
四角い石に見たことのない文字が並んでいる。
「こういうのって、なんとなく読めちゃったりするんだけどなあ」
その時。
「グアアーーーーー!!!!!」
とても大きな声が響いて僕が立っている地面にヒビが入る。
「んやあーーーーー!!!!!」
僕は急いでその場から後ろへ下がる。
ヒビ割れた地面がどんどん崩れていき、そこから火のようなものがチラチラと見える。
「何あれ!火山!!?噴火!?」
僕は訳が分からず近くにあった柱へ体を預ける。
ドンッ!!!!!
地面から急に現れたのは___
「龍!!!?」
しかも本とかアニメで見る普通の龍じゃない。
メラメラと燃えて今にも火を吹きそうな化け物。
しかも首が3つもある。
「グアーーー!!!」
龍はその長い首をそれぞれ動かして叫んでいる。
「ひえーーー!!!」
僕は短い首を横に振りながら叫んでいる。
「え、僕何かした?石碑の文字読んでないよね?復活の呪文とか言ってないよね?」
龍の首がこちらへと伸びてくる。
「ごめんなさい!ごめんなさい!僕ただのつむぎですう!!!」
下手な自己紹介しかできない僕。
そんな僕を気にせず龍は僕の前まで首を持ってきて、止まる。
あ、これ喋れるやつかな?お願い事聞いてくれるとか?
「あ、あいあむつむぎ~」
僕がそう言って手を伸ばすと。
「ひっ!!!!」
龍は口を思い切り開け、その中では真っ赤な火が燃え盛っている。
その瞬間。
ボンッ!!!!
思い切り火を吹く龍。
「ーーー!!」
僕は思い切り火に襲われる。
「ーーー??」
けど、熱くない。
不思議な感覚だ。
目だって開けられるし、なんなら声も出せそうだ。
「あのお~、これって僕襲われているんでしょうか
」
そう言って龍の方へと近づく。
龍は驚いたように僕から距離を取る。
「えっと、僕別にここを荒らそうとかお宝を盗んでやろうとか企んでいる訳じゃないんです」
「簡単な装備とか武器をひとつずつだけでも頂けるとありがたいのですが」
僕は物凄く気をつけながら、さらに近づく。
「お前は勇者なのか?」
龍が唐突に喋り出す。
「いや、多分違います。異世界に来ちゃって、少し強くなってるみたいな感じではあると思うのですが」
「……、お前には悪いがここで死んでもらわねばならん」
「え!何故ですか?僕何かしちゃいましたか?」
「そうじゃない、わしには勇者に倒されて宝と力を渡すという役目がある。その前に勇者でもないお前に邪魔される訳にはいかんのじゃ」
「僕邪魔なんてしないです!もう出ていきますので!」
そう言って僕は後ろへ振り返る。
「あれ!来た道が無い!」
僕が通ってきた道が綺麗になくなって壁になってしまっていた。
「そう、勇者以外のやつが入ってくるとそうなるのじゃ。そして、閉じられた壁は邪魔者が消えたらまた開く。で、わしは勇者が来るのを待っておる。意味、分かるかの?」
僕は顔が真っ青になる。
「帰らせてえ!!」
龍は3つの顔をグルグルと絡め始める。
ゴゴゴゴゴッ
すると、3つだった顔が1つになって今度は地面から体まで出てきた。
「恨むならお前の運命を恨め!」
そう言って口を大きく開けて向かってくる。
僕は必死に走って逃げる。
「はあはあ、どうしたら良いんだ?」
広場を大きく周ってさっきあった石碑の近くまで逃げる。
「これ、絶対何かあるよな」
ガンッ!!ガラガラッ!!
柱にぶつかりながら僕の方へと龍はまだ向かってきている。
その時僕はふと気づいた。
「ん?」
石碑の裏に目ん玉みたいな石が付いている。
「これだあ!」
僕は急いで石を無理矢理取って龍へ見せ付ける。
「これ大事な物だろ!壊しちゃうぞ!」
バクッ
急に目の前が真っ暗になる。
あ、これ食われたやつだ。
何も見えない。
この石関係なかったの?!
ボチャン
僕はどうやら丸呑みされたらしく、胃液のような物がある場所へと落ちた。
「よし、まだ動ける!てか、僕多分強いんだよな?」
今更ながらそんな事を思い出す。
「一か八か……」
僕は胃液の中を進んで壁?まで行く。
そして思い切りそこ目掛けて殴る。
「うおりゃあーーーー!!!!」
手の甲が少し触れた瞬間、ブオン!と音がして目の前が明るくなる。
さっきの場所だった。
龍の体から出ると、龍は倒れていて息もしていなかった。
「本当に最強じゃん、僕」
助かったのにそんな不思議な力に若干引きながら、僕は辺りを見渡す。
特に何もなさそうだ。
「あれ、ここ開きそうだ」
石碑があった側の地面には、さっきは気づかなかったが取っ手みたいな物が付いている。
僕はそれを引き開ける。
「地下?」
下に行ける階段が付いていて、灯りも付いている。
「行ってみるしかないよね」
僕はいそいそと降りる。
道は真っ直ぐどこかへ続いているみたいだ。
そのまま僕は進んでいく____。
僕ってあんな力があったの?
でもここに来る前までは絶対なかったよね?
小説を書いてばかりいた僕の右手は一体どうなっちゃったんだろう。
そもそも、僕は元の世界に戻れるのかな?
また小説書けるのかな?
「……いや、このまま帰らないってのも?」
ゴゴゴゴゴッ!!!!
「おわ!」
急に地面が揺れ出す。
「あれ?」
目の前を見ると僕は狭く暗めの道から、明るく開けた場所へと来ていた。
地面がずっと揺れている。
真ん中の方に光が差し込んでいる場所がある。
僕は近くの物に捕まりながらそこへと向かう。
「石碑?」
四角い石に見たことのない文字が並んでいる。
「こういうのって、なんとなく読めちゃったりするんだけどなあ」
その時。
「グアアーーーーー!!!!!」
とても大きな声が響いて僕が立っている地面にヒビが入る。
「んやあーーーーー!!!!!」
僕は急いでその場から後ろへ下がる。
ヒビ割れた地面がどんどん崩れていき、そこから火のようなものがチラチラと見える。
「何あれ!火山!!?噴火!?」
僕は訳が分からず近くにあった柱へ体を預ける。
ドンッ!!!!!
地面から急に現れたのは___
「龍!!!?」
しかも本とかアニメで見る普通の龍じゃない。
メラメラと燃えて今にも火を吹きそうな化け物。
しかも首が3つもある。
「グアーーー!!!」
龍はその長い首をそれぞれ動かして叫んでいる。
「ひえーーー!!!」
僕は短い首を横に振りながら叫んでいる。
「え、僕何かした?石碑の文字読んでないよね?復活の呪文とか言ってないよね?」
龍の首がこちらへと伸びてくる。
「ごめんなさい!ごめんなさい!僕ただのつむぎですう!!!」
下手な自己紹介しかできない僕。
そんな僕を気にせず龍は僕の前まで首を持ってきて、止まる。
あ、これ喋れるやつかな?お願い事聞いてくれるとか?
「あ、あいあむつむぎ~」
僕がそう言って手を伸ばすと。
「ひっ!!!!」
龍は口を思い切り開け、その中では真っ赤な火が燃え盛っている。
その瞬間。
ボンッ!!!!
思い切り火を吹く龍。
「ーーー!!」
僕は思い切り火に襲われる。
「ーーー??」
けど、熱くない。
不思議な感覚だ。
目だって開けられるし、なんなら声も出せそうだ。
「あのお~、これって僕襲われているんでしょうか
」
そう言って龍の方へと近づく。
龍は驚いたように僕から距離を取る。
「えっと、僕別にここを荒らそうとかお宝を盗んでやろうとか企んでいる訳じゃないんです」
「簡単な装備とか武器をひとつずつだけでも頂けるとありがたいのですが」
僕は物凄く気をつけながら、さらに近づく。
「お前は勇者なのか?」
龍が唐突に喋り出す。
「いや、多分違います。異世界に来ちゃって、少し強くなってるみたいな感じではあると思うのですが」
「……、お前には悪いがここで死んでもらわねばならん」
「え!何故ですか?僕何かしちゃいましたか?」
「そうじゃない、わしには勇者に倒されて宝と力を渡すという役目がある。その前に勇者でもないお前に邪魔される訳にはいかんのじゃ」
「僕邪魔なんてしないです!もう出ていきますので!」
そう言って僕は後ろへ振り返る。
「あれ!来た道が無い!」
僕が通ってきた道が綺麗になくなって壁になってしまっていた。
「そう、勇者以外のやつが入ってくるとそうなるのじゃ。そして、閉じられた壁は邪魔者が消えたらまた開く。で、わしは勇者が来るのを待っておる。意味、分かるかの?」
僕は顔が真っ青になる。
「帰らせてえ!!」
龍は3つの顔をグルグルと絡め始める。
ゴゴゴゴゴッ
すると、3つだった顔が1つになって今度は地面から体まで出てきた。
「恨むならお前の運命を恨め!」
そう言って口を大きく開けて向かってくる。
僕は必死に走って逃げる。
「はあはあ、どうしたら良いんだ?」
広場を大きく周ってさっきあった石碑の近くまで逃げる。
「これ、絶対何かあるよな」
ガンッ!!ガラガラッ!!
柱にぶつかりながら僕の方へと龍はまだ向かってきている。
その時僕はふと気づいた。
「ん?」
石碑の裏に目ん玉みたいな石が付いている。
「これだあ!」
僕は急いで石を無理矢理取って龍へ見せ付ける。
「これ大事な物だろ!壊しちゃうぞ!」
バクッ
急に目の前が真っ暗になる。
あ、これ食われたやつだ。
何も見えない。
この石関係なかったの?!
ボチャン
僕はどうやら丸呑みされたらしく、胃液のような物がある場所へと落ちた。
「よし、まだ動ける!てか、僕多分強いんだよな?」
今更ながらそんな事を思い出す。
「一か八か……」
僕は胃液の中を進んで壁?まで行く。
そして思い切りそこ目掛けて殴る。
「うおりゃあーーーー!!!!」
手の甲が少し触れた瞬間、ブオン!と音がして目の前が明るくなる。
さっきの場所だった。
龍の体から出ると、龍は倒れていて息もしていなかった。
「本当に最強じゃん、僕」
助かったのにそんな不思議な力に若干引きながら、僕は辺りを見渡す。
特に何もなさそうだ。
「あれ、ここ開きそうだ」
石碑があった側の地面には、さっきは気づかなかったが取っ手みたいな物が付いている。
僕はそれを引き開ける。
「地下?」
下に行ける階段が付いていて、灯りも付いている。
「行ってみるしかないよね」
僕はいそいそと降りる。
道は真っ直ぐどこかへ続いているみたいだ。
そのまま僕は進んでいく____。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる