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仲直りはその日のうちに
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あの後、真咲と私は一緒にダンジョンを進んでいた。
あの崖の横に階段があって、降りられたのだ。
「ほんっとに何もでねえのな」
真咲の言うように、降りてからもモンスターを1度も見ていない。
「ハズレならさっさと出てしまいたいわね」
何も出ない迷路のような洞窟。
気がおかしくなりそう。
「なあ、あれ」
真咲が先の方を指差す。
何かが反射して、洞窟の壁が青くゆらゆらと光っている。
私と真咲は顔を合わせて走る。
そこには、大きな湖があった。
すると急に真咲が服を脱ぎ始める。
「何してるの!?」
私は手で顔を覆う。
「ちょっと潜ってみるわ」
また無茶な事を言う。
「……モンスターとか出てきそうじゃない?」
「出たなら、倒すだけだ」
普段は私たちの事を心配ばかりしているくせに、自分の事になると適当になる。
「魔法で援護はできるから、何かあったらすぐに合図して」
真咲はおっけ、と言ってザブンッと潜ってしまった。
「大丈夫かな……」
私は落ち着かない気持ちを抑えようと、ウロウロと歩き回る。
_________暫くして、湖からブクブクブクと泡が出てくる。
真咲!!!!
私は魔法で綱をだし、その綱を操って湖の中に飛ばす。
綱がピンッと張る。
私は急いで綱を引く。
ザバッ!!!!!!
真咲が釣れた。
地面に勢い良く倒れる真咲。
「おえっ!!!」
どうやら、溺れかけていたみたい。
「大丈夫?」
「ああ、だけどすぐにここを離れた方が良い」
ハアハア言いながら真咲は慌てるように立ち上がる。
「急に動いたら危ないわよ!」
すると、湖がゴゴゴゴゴッと渦を撒き始める。
渦の真ん中から、祠のような物が現れる。
そして、バンッと祠が開く。
……………何も起きない。
「あれ、アイテムなんじゃないの?」
私が近づこうとすると、
「待て!」
真咲が手を掴む。
その時、頭上から墨のようなものが私の目の前に勢いよく飛んできた。
「ひゃっ!!!!」
私は真咲の後ろに隠れる。
上を向くと、大きく不気味なタコのようなモンスターが私たちを見ていた。
「………これ、倒せるかしら」
「いけるだろ、なんたってこっちには最強なレアアイテムがいるんだぜ?」
そう言って真咲は私に向かってウインクをする。
やってやろうじゃない。
きっと、あれだけ大きいと真咲がコピーした時私に被害が及ぶと考えて託してくれたのだろう。
信じて貰ってるなら、ちゃんと頑張らなきゃね。
さっきの借りも返さなきゃだし。
私は2つフリスビーを出す。
普通のフリスビーではなく、周りに鋭利な刃がついている。
タコが大きな足を振り上げる。
私と真咲は後ろに下がる。
勢い良くフリスビーを左右に投げる。
私たちがいた場所にタコの足が落ちると同時に2つのフリスビーがタコの頭を落とす。
大きな音をたてて湖の中へ落ちて行く。
やった、のかな?
「お疲れ」
真咲が手を出してきた。
私も手を出してタッチする。
すると、湖の方から音がする。
見てみると祠へ真っ直ぐ続く足場ができていた。
私たちは足場を渡って祠へ向かう。
「これ、開いちゃってるけど何かアイテムが入ってるとかじゃないの?」
私は祠の周りを確認する。
うん、何もない。
「これ中入れんじゃね?」
真咲が私たちの顔より少し大きいくらいしかない祠に頭を入れながら言う。
いや、無理でしょ。
ヒュンッ
え……。
真咲が消えた。
というより、祠に吸い込まれていった。
「真咲!!!!」
私も同じようにしてみるが、何も起こらない。
1人だけ?
私は青ざめてオロオロとする。
さっきもこんな事あった気がする。
また暫く待っていると、ヒュンッと音がして真咲が出てきた。
「大丈夫だった!?」
「おう、なんか真っ暗なとこにいてさ、気づいたらこれが手の中にあった」
そう言って真咲が手を広げると、黒くゴツゴツした石がそこにあった。
「んで、なんだこれ?って思ってたらここに戻ってた」
「なるほどね、とりあえず何か分からないならつむぎと合流してから色々試してみましょう」
おっけ~と言って2人でその場を離れる。
あれからずっと歩いていた。
「なんか、段々気持ち悪くなってきたわ」
真咲は口を押さえている。
「気持ち悪い?」
私はハッとして真咲に聞く。
「ねえ、ここの匂いって臭い?」
「臭いってよりキツイな。さっきから少しずつ強くなっていってる」
眉間にしわが寄っている。
「お酒?」
「酒?どこかにあるって事か?」
「真咲がそうなるって事はそういう事じゃない?」
確か、真咲はお酒の匂いが苦手だった。
前にもその匂いのせいで目つきが悪くなっていた。
「酒があったとして、何に繋がるんだ?酒のモンスターがいる訳でもないだろ?」
その時。
ドドドドドドドドドドッ
「何!?」
大きい地響きと音がする。
「モンスターか!?」
音は頭上から聞こえてくる。
ドガァ!!!!
私たちが避けると同時に落ちてきたのは、つむぎだった。
「つむぎ?!何してんだ?!」
真咲が駆け寄ろうとする。
「待って来ちゃダメ!走って逃げて~~!」
つむぎが立ち上がって、私たちの腕を掴んで走り出す。
「何!???どう言う事?」
私はつむぎに聞くけど、慌てているのか全く声が届いていない。
ドドドドドドドドドドッ
ドバーーーーーーーーーーーー!!!!!!
後ろから凄い音がした。
振り返ると、激しい波が迫ってきていた。
「なんで!??」
「ごめんよ~~~!!!!!」
つむぎは謝っている。
とりあえず逃げなきゃ!
真っ直ぐ走っていると、目の前は行き止まりになった。
「これ、どうすんだよ!?」
真咲が珍しく慌てている。
「待って!今魔法でなんとか……!」
そう言った私を手で遮ってつむぎが前に立つ。
そして、大きく拳を振って壁に穴を開ける。
ドガァン!!!!!!
やった!と思ったけど、目の前は崖だった。
「どうすんのよ!!」
すると、つむぎが私と真咲の手を握って思い切り崖を飛び出す。
「いっけえーーーー!!!!」
「いやあーーーーー!!!!!」
あの崖の横に階段があって、降りられたのだ。
「ほんっとに何もでねえのな」
真咲の言うように、降りてからもモンスターを1度も見ていない。
「ハズレならさっさと出てしまいたいわね」
何も出ない迷路のような洞窟。
気がおかしくなりそう。
「なあ、あれ」
真咲が先の方を指差す。
何かが反射して、洞窟の壁が青くゆらゆらと光っている。
私と真咲は顔を合わせて走る。
そこには、大きな湖があった。
すると急に真咲が服を脱ぎ始める。
「何してるの!?」
私は手で顔を覆う。
「ちょっと潜ってみるわ」
また無茶な事を言う。
「……モンスターとか出てきそうじゃない?」
「出たなら、倒すだけだ」
普段は私たちの事を心配ばかりしているくせに、自分の事になると適当になる。
「魔法で援護はできるから、何かあったらすぐに合図して」
真咲はおっけ、と言ってザブンッと潜ってしまった。
「大丈夫かな……」
私は落ち着かない気持ちを抑えようと、ウロウロと歩き回る。
_________暫くして、湖からブクブクブクと泡が出てくる。
真咲!!!!
私は魔法で綱をだし、その綱を操って湖の中に飛ばす。
綱がピンッと張る。
私は急いで綱を引く。
ザバッ!!!!!!
真咲が釣れた。
地面に勢い良く倒れる真咲。
「おえっ!!!」
どうやら、溺れかけていたみたい。
「大丈夫?」
「ああ、だけどすぐにここを離れた方が良い」
ハアハア言いながら真咲は慌てるように立ち上がる。
「急に動いたら危ないわよ!」
すると、湖がゴゴゴゴゴッと渦を撒き始める。
渦の真ん中から、祠のような物が現れる。
そして、バンッと祠が開く。
……………何も起きない。
「あれ、アイテムなんじゃないの?」
私が近づこうとすると、
「待て!」
真咲が手を掴む。
その時、頭上から墨のようなものが私の目の前に勢いよく飛んできた。
「ひゃっ!!!!」
私は真咲の後ろに隠れる。
上を向くと、大きく不気味なタコのようなモンスターが私たちを見ていた。
「………これ、倒せるかしら」
「いけるだろ、なんたってこっちには最強なレアアイテムがいるんだぜ?」
そう言って真咲は私に向かってウインクをする。
やってやろうじゃない。
きっと、あれだけ大きいと真咲がコピーした時私に被害が及ぶと考えて託してくれたのだろう。
信じて貰ってるなら、ちゃんと頑張らなきゃね。
さっきの借りも返さなきゃだし。
私は2つフリスビーを出す。
普通のフリスビーではなく、周りに鋭利な刃がついている。
タコが大きな足を振り上げる。
私と真咲は後ろに下がる。
勢い良くフリスビーを左右に投げる。
私たちがいた場所にタコの足が落ちると同時に2つのフリスビーがタコの頭を落とす。
大きな音をたてて湖の中へ落ちて行く。
やった、のかな?
「お疲れ」
真咲が手を出してきた。
私も手を出してタッチする。
すると、湖の方から音がする。
見てみると祠へ真っ直ぐ続く足場ができていた。
私たちは足場を渡って祠へ向かう。
「これ、開いちゃってるけど何かアイテムが入ってるとかじゃないの?」
私は祠の周りを確認する。
うん、何もない。
「これ中入れんじゃね?」
真咲が私たちの顔より少し大きいくらいしかない祠に頭を入れながら言う。
いや、無理でしょ。
ヒュンッ
え……。
真咲が消えた。
というより、祠に吸い込まれていった。
「真咲!!!!」
私も同じようにしてみるが、何も起こらない。
1人だけ?
私は青ざめてオロオロとする。
さっきもこんな事あった気がする。
また暫く待っていると、ヒュンッと音がして真咲が出てきた。
「大丈夫だった!?」
「おう、なんか真っ暗なとこにいてさ、気づいたらこれが手の中にあった」
そう言って真咲が手を広げると、黒くゴツゴツした石がそこにあった。
「んで、なんだこれ?って思ってたらここに戻ってた」
「なるほどね、とりあえず何か分からないならつむぎと合流してから色々試してみましょう」
おっけ~と言って2人でその場を離れる。
あれからずっと歩いていた。
「なんか、段々気持ち悪くなってきたわ」
真咲は口を押さえている。
「気持ち悪い?」
私はハッとして真咲に聞く。
「ねえ、ここの匂いって臭い?」
「臭いってよりキツイな。さっきから少しずつ強くなっていってる」
眉間にしわが寄っている。
「お酒?」
「酒?どこかにあるって事か?」
「真咲がそうなるって事はそういう事じゃない?」
確か、真咲はお酒の匂いが苦手だった。
前にもその匂いのせいで目つきが悪くなっていた。
「酒があったとして、何に繋がるんだ?酒のモンスターがいる訳でもないだろ?」
その時。
ドドドドドドドドドドッ
「何!?」
大きい地響きと音がする。
「モンスターか!?」
音は頭上から聞こえてくる。
ドガァ!!!!
私たちが避けると同時に落ちてきたのは、つむぎだった。
「つむぎ?!何してんだ?!」
真咲が駆け寄ろうとする。
「待って来ちゃダメ!走って逃げて~~!」
つむぎが立ち上がって、私たちの腕を掴んで走り出す。
「何!???どう言う事?」
私はつむぎに聞くけど、慌てているのか全く声が届いていない。
ドドドドドドドドドドッ
ドバーーーーーーーーーーーー!!!!!!
後ろから凄い音がした。
振り返ると、激しい波が迫ってきていた。
「なんで!??」
「ごめんよ~~~!!!!!」
つむぎは謝っている。
とりあえず逃げなきゃ!
真っ直ぐ走っていると、目の前は行き止まりになった。
「これ、どうすんだよ!?」
真咲が珍しく慌てている。
「待って!今魔法でなんとか……!」
そう言った私を手で遮ってつむぎが前に立つ。
そして、大きく拳を振って壁に穴を開ける。
ドガァン!!!!!!
やった!と思ったけど、目の前は崖だった。
「どうすんのよ!!」
すると、つむぎが私と真咲の手を握って思い切り崖を飛び出す。
「いっけえーーーー!!!!」
「いやあーーーーー!!!!!」
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