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第13話 2度目の
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迷宮探索を始めてから数時間。目下、ハヤテ達の目標は下の階層、地下2階層と続く連絡通路へと辿り着くことである。
「……」
ゆらゆらと揺れる松明の明かりは儚げで、何時それが闇に飲み込まれても可笑しくは無い。彼らは慎重に地下迷宮の探索を進めていく。
物語や吟遊詩人が語る地下迷宮の冒険譚というのはそれはもう壮大で、さもドキドキと胸を踊らせる出来事の連続であるが、実際の冒険というのは傍から見ればとても地味に写る。
松明や〈光源〉の奇跡がなければ周囲の様子なんて全く分からないし、迷宮に生息するモンスターは想像以上に気持ちが悪い。そしてずっと代わり映えのしない単調な風景に道が続く。かと思えば次の瞬間に死んでいても可笑しくないことが平気で起こり、それが罷り通る。
別の意味でハラハラ、ドキドキ、生きた心地なんてしない。今のところ、モンスターとの戦闘は一回。今回は人数もいたので相当安全に立ち回ることが出来た。魔法と奇跡の温存できている。
「いやはや、あの鋭い剣技には驚いた~。ハヤテは強いんだな~」
「……どうも」
「本当にまだ二回目の冒険なんですよね?」
「……ええ」
隊列はハヤテとフォルタが前衛、後衛をマリネシアとアイネが務める。
先を進む中で会話は時々起こるが、直ぐにそれは途切れる。それはまだ関係値の浅い間柄ということもあるだろうが、それよりも緊張が勝っていると言った感じだ。
「……」
普段はお喋りなマリネシアも一度迷宮に入ると随分と口数が随分と減ってしまう。
それは以前の苦い経験がそうさせるのか、それとも真剣に向き合っているからこその集中の所為か。真意は彼女本人にしか知り得ない。
不気味な静寂の中、先を進んでいると、突然にそれが破られる。
「※※※※※※※ッ!!」
耳馴染むことの無い薄気味悪い声。それはモンスターのものであり、戦闘の合図であった。
「ッ───明光よ!」
途端にハヤテ以外の三人の顔が強ばる。修道女───アイネの光の奇跡によって松明を持たずとも視界は良好だ。
それでも敵の全貌をはっきりと捉えることは適わない。しかし、大まかな数と距離感は分かる。ハヤテにとってはそれだけで十分であった。
───識別不明のモンスターが3体……。
「さあ、今度はどんな理不尽だ?」
無意識に笑みを浮かべていたハヤテは嬉々として影に突っ込む。それに少し遅れてフォルタが続いた。
「こ、今度は俺も戦う!」
今までの間延びした余裕ある雰囲気は何処へやら、上擦った声をハヤテは背後に認めた。
彼の専門は罠の看破や解呪、そして地図開拓などと、大まかなに言ってしまえば雑用だ。本来ならば率先して戦闘に出る役柄では無いが、メンツ的にはハヤテの補助ぐらいの役は果たす必要があった。
「グルウギャッ」
「※※※※※※」
「グウギャギャ」
ハヤテの予測通り敵は全部で4体。背後ではマリネシアが魔法の準備、そしてアイネは敵の正体を識別しようと目を懲らす。
これは予め決めていた手筈。戦闘に入っていきなり即興で指示を出し合いながらの戦闘など新人には不可能。ならば、最初からそれぞれのやることを限定することにした。
「やるぞ……やるぞ……!!」
「────」
不安げなフォルタを一瞥して、ハヤテはモンスターと一足一刀の間合いに入る。暗闇に鈴の音がなった。
「グルウギャッ!?」
次いで黒い影の首が宙を浮いた。そこでようやくそのモンスターの正体を把握する。もう何度も倒したことのある大鼠だ。
───聞き取れた鳴き声からして、もう一体もネズミだろう……。
「ひ、ひぃっ!!」
ハヤテが冷静に予測を立てる中、無常に転がる生首にフォルタの情けない声がする。
───はやり無理強いだったか?
「……いや───」
「クソッタレがぁあ!調子に乗るなよこのネズミ!!」
「ゲギャギャっ!」
やはり盗賊のフォルタには荷が重いかと思ったが、思いのほか良い動きでモンスターの攻撃を受け止めて引き付けている。
「上出来だ」
「グギャッ!?」
その隙を付いて背後からハヤテはモンスターを一刺しする。そいつも大鼠だ。
───残るは1体。
未だ黒い影で姿を眩ませるモンスター。警戒するようにハヤテ達との間にはそれなりに距離がある。もし、残る1体が魔法を行使できるモンスターだった場合、対処が難しいところだ。
───初撃で決めるならまだしも、十分すぎるほどの余裕を与えてしまった。
もし仮に眼前のソイツが魔法の準備を完璧に整えていた場合、ハヤテにはそれに対処できる手札は無い。
「さて、どう責め崩すか……」
勿論、ハヤテの警戒は杞憂の可能性もあるが、ここは悪意蔓延る地下迷宮だ。どんな可能性も考慮するべきだろう。
逡巡する。しかし、結局のところハヤテの選択肢は一つだけだ。
───悩んでも仕方がない。どんな理不尽が来ようと望むところだ。
「ッふ───!」
「※※※※※※ッ!!」
一気に飛び出す。それに合わせるように気味の悪い声が叫んだ。途端に目の前の闇が不自然な明るみに晒された。
「魔法です!!」
マリネシアの声。ハヤテの予想は的中していた。眩い光に思わず目を伏せる。急激に迫る熱量、それは以前見たことのある〈小焔〉と同じものだ。
「……くっ!」
反射的にハヤテは回避を試みる。しかし、完全に躱しきることは不可能。横腹がやられた。肌が焼ける不快感が彼を襲う。
何とか受身を取って即座に体勢を立て直す。そこでようやく姿不定のモンスターを捉えることが出来た。
「───奇妙な絵面だな……って、今更か?」
そのモンスターはボロボロに草臥れた外套そのもの。羽織る主は存在せず、ただ空を着て宙を佇む。空虚な外套は既に次の魔法を詠唱しようとしていた。
「※※※※※───」
「させるかッ!」
痛みで疼く腹を無視してハヤテは飛び出す。フォルタは既に満身創痍、追随は無い。しかし、今度は別の方向から援護が飛んでくる。
「燃え、猛ろ───〈小焔〉」
再び肌を焦がさんばかりの熱量。しかし、それはハヤテに向かうのではなく、空虚な外套へと真っ直ぐ飛んだ。
「───助かります」
それがマリネシアが行使した魔法だと確認するまでもない。ハヤテはその火球に勝機を見出し更に疾く駆ける。
「ッ!? ※※※※※!?」
マリネシアの魔法は予想外だったのか、空虚な外套は不安げに揺れる。即座に宙を舞って回避しようとするが、それをハヤテは許さない。
「ボロ同然の布切れだ。さぞよく燃えるだろうな」
「ッ!!?」
回避方向に先回りし、一刀。刃は空を斬るが当たる必要は無い。
───締めはお嬢様に飾ってもらおう。
マリネシア渾身の〈小焔〉は何にも拒まれる事無く、確かに空虚な外套へと直撃した。
「※※※※※※ッ!!?」
後は呆気ないものだ。奇妙に宙を浮く外套も炎の前にはただの布切れ。その姿はよく燃えて、瞬く間に炭へと成った。
そこで、戦闘は終了する。
「……」
ゆらゆらと揺れる松明の明かりは儚げで、何時それが闇に飲み込まれても可笑しくは無い。彼らは慎重に地下迷宮の探索を進めていく。
物語や吟遊詩人が語る地下迷宮の冒険譚というのはそれはもう壮大で、さもドキドキと胸を踊らせる出来事の連続であるが、実際の冒険というのは傍から見ればとても地味に写る。
松明や〈光源〉の奇跡がなければ周囲の様子なんて全く分からないし、迷宮に生息するモンスターは想像以上に気持ちが悪い。そしてずっと代わり映えのしない単調な風景に道が続く。かと思えば次の瞬間に死んでいても可笑しくないことが平気で起こり、それが罷り通る。
別の意味でハラハラ、ドキドキ、生きた心地なんてしない。今のところ、モンスターとの戦闘は一回。今回は人数もいたので相当安全に立ち回ることが出来た。魔法と奇跡の温存できている。
「いやはや、あの鋭い剣技には驚いた~。ハヤテは強いんだな~」
「……どうも」
「本当にまだ二回目の冒険なんですよね?」
「……ええ」
隊列はハヤテとフォルタが前衛、後衛をマリネシアとアイネが務める。
先を進む中で会話は時々起こるが、直ぐにそれは途切れる。それはまだ関係値の浅い間柄ということもあるだろうが、それよりも緊張が勝っていると言った感じだ。
「……」
普段はお喋りなマリネシアも一度迷宮に入ると随分と口数が随分と減ってしまう。
それは以前の苦い経験がそうさせるのか、それとも真剣に向き合っているからこその集中の所為か。真意は彼女本人にしか知り得ない。
不気味な静寂の中、先を進んでいると、突然にそれが破られる。
「※※※※※※※ッ!!」
耳馴染むことの無い薄気味悪い声。それはモンスターのものであり、戦闘の合図であった。
「ッ───明光よ!」
途端にハヤテ以外の三人の顔が強ばる。修道女───アイネの光の奇跡によって松明を持たずとも視界は良好だ。
それでも敵の全貌をはっきりと捉えることは適わない。しかし、大まかな数と距離感は分かる。ハヤテにとってはそれだけで十分であった。
───識別不明のモンスターが3体……。
「さあ、今度はどんな理不尽だ?」
無意識に笑みを浮かべていたハヤテは嬉々として影に突っ込む。それに少し遅れてフォルタが続いた。
「こ、今度は俺も戦う!」
今までの間延びした余裕ある雰囲気は何処へやら、上擦った声をハヤテは背後に認めた。
彼の専門は罠の看破や解呪、そして地図開拓などと、大まかなに言ってしまえば雑用だ。本来ならば率先して戦闘に出る役柄では無いが、メンツ的にはハヤテの補助ぐらいの役は果たす必要があった。
「グルウギャッ」
「※※※※※※」
「グウギャギャ」
ハヤテの予測通り敵は全部で4体。背後ではマリネシアが魔法の準備、そしてアイネは敵の正体を識別しようと目を懲らす。
これは予め決めていた手筈。戦闘に入っていきなり即興で指示を出し合いながらの戦闘など新人には不可能。ならば、最初からそれぞれのやることを限定することにした。
「やるぞ……やるぞ……!!」
「────」
不安げなフォルタを一瞥して、ハヤテはモンスターと一足一刀の間合いに入る。暗闇に鈴の音がなった。
「グルウギャッ!?」
次いで黒い影の首が宙を浮いた。そこでようやくそのモンスターの正体を把握する。もう何度も倒したことのある大鼠だ。
───聞き取れた鳴き声からして、もう一体もネズミだろう……。
「ひ、ひぃっ!!」
ハヤテが冷静に予測を立てる中、無常に転がる生首にフォルタの情けない声がする。
───はやり無理強いだったか?
「……いや───」
「クソッタレがぁあ!調子に乗るなよこのネズミ!!」
「ゲギャギャっ!」
やはり盗賊のフォルタには荷が重いかと思ったが、思いのほか良い動きでモンスターの攻撃を受け止めて引き付けている。
「上出来だ」
「グギャッ!?」
その隙を付いて背後からハヤテはモンスターを一刺しする。そいつも大鼠だ。
───残るは1体。
未だ黒い影で姿を眩ませるモンスター。警戒するようにハヤテ達との間にはそれなりに距離がある。もし、残る1体が魔法を行使できるモンスターだった場合、対処が難しいところだ。
───初撃で決めるならまだしも、十分すぎるほどの余裕を与えてしまった。
もし仮に眼前のソイツが魔法の準備を完璧に整えていた場合、ハヤテにはそれに対処できる手札は無い。
「さて、どう責め崩すか……」
勿論、ハヤテの警戒は杞憂の可能性もあるが、ここは悪意蔓延る地下迷宮だ。どんな可能性も考慮するべきだろう。
逡巡する。しかし、結局のところハヤテの選択肢は一つだけだ。
───悩んでも仕方がない。どんな理不尽が来ようと望むところだ。
「ッふ───!」
「※※※※※※ッ!!」
一気に飛び出す。それに合わせるように気味の悪い声が叫んだ。途端に目の前の闇が不自然な明るみに晒された。
「魔法です!!」
マリネシアの声。ハヤテの予想は的中していた。眩い光に思わず目を伏せる。急激に迫る熱量、それは以前見たことのある〈小焔〉と同じものだ。
「……くっ!」
反射的にハヤテは回避を試みる。しかし、完全に躱しきることは不可能。横腹がやられた。肌が焼ける不快感が彼を襲う。
何とか受身を取って即座に体勢を立て直す。そこでようやく姿不定のモンスターを捉えることが出来た。
「───奇妙な絵面だな……って、今更か?」
そのモンスターはボロボロに草臥れた外套そのもの。羽織る主は存在せず、ただ空を着て宙を佇む。空虚な外套は既に次の魔法を詠唱しようとしていた。
「※※※※※───」
「させるかッ!」
痛みで疼く腹を無視してハヤテは飛び出す。フォルタは既に満身創痍、追随は無い。しかし、今度は別の方向から援護が飛んでくる。
「燃え、猛ろ───〈小焔〉」
再び肌を焦がさんばかりの熱量。しかし、それはハヤテに向かうのではなく、空虚な外套へと真っ直ぐ飛んだ。
「───助かります」
それがマリネシアが行使した魔法だと確認するまでもない。ハヤテはその火球に勝機を見出し更に疾く駆ける。
「ッ!? ※※※※※!?」
マリネシアの魔法は予想外だったのか、空虚な外套は不安げに揺れる。即座に宙を舞って回避しようとするが、それをハヤテは許さない。
「ボロ同然の布切れだ。さぞよく燃えるだろうな」
「ッ!!?」
回避方向に先回りし、一刀。刃は空を斬るが当たる必要は無い。
───締めはお嬢様に飾ってもらおう。
マリネシア渾身の〈小焔〉は何にも拒まれる事無く、確かに空虚な外套へと直撃した。
「※※※※※※ッ!!?」
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