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エピローグ
しおりを挟む里見清史郎が南米に戻る日も、私たちはやっぱり公園のカフェレストラン「フォレ・デ・ラ・フォレ(森の妖精の意)」で朝食を摂った。
公園の木々の緑には鮮やかな若い命が充満していた。それは青空に向かって緑の指を伸ばし、空の養分を吸っているように見えた。
「向こうの青空もいいんだよ」
「いいなぁ、連れて行ってくださいよ。見たいなぁ。南米の青空はスカッと晴れているんでしょうね」
ちゃっかり、仕事として行く方法はないのだろうかと、そんな都合の良い話を考えていると、オーナーの青山二郎がやって来た。
「里見君、ご苦労様でした。今回もやっぱり波乱がありましたね」
「彼はどんな様子ですか」
「検察に対しても、素直に対応しているらしいですよ。あの時私たちに話すことで、何か吹っ切れる物があったのでしょう。死んだご両親のためにも立ち直って欲しいし、きっと彼なら大丈夫でしょう」
「先輩、先輩が出資しているプロジェクトで臨時の記録係は募集していないですか?」
「何々、やっぱり哉太君は、いつも里見君へ無心してるんだね」
青山二郎が言って、私が頭を掻く。
まあ、いつもの笑い話で終わるのが適当だろう。どうせまた里見清史郎の近くにいれば、話の種はあるのだから。
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