9 / 9
第二章 命の重み
剣士の誕生
しおりを挟む
一体どうすればいいのかわからない。奴の麻痺毒が切れればいいが、いっこうに切れる様子はない。
「うわぁぁぁぁ!」
また1人叫び声と共に空へと散った。誰1人マヒから起き上がれない。
「や、やめてくれー!」
情けない声を出し、また1人死んでいった。一体何人死んだんだ?懸命に視線を動かし確認する。
「なッ!?」
あたりにはもう5人しか残っていなかった。44人もいたはずの巨大パーティーがほんの数分で5人まで減らされたのか?残っていたのはreturnSoulのギルドマスターの祐介、メンバーの凛と奈々、翡翠の騎士団の副団長、そして俺だ。
ゴブリンはゆっくりと俺たちに近寄ってくる。標的は凛と奈々だ。
「やめろー!」
祐介が懸命に叫ぶがその想いは届かず2筋の光と共に空へと散った。残るは3人だがもう時間の問題だ。
「あのさカケル。僕さ君に出会えたからここまで来れたんだ。」
突然の発言に驚いた。祐介が迫り来るゴブリンから視線を外し俺を見ながら喋った。
「あの時、僕のギルドに来てくれてありがとう。君の優しさが、強さが、僕たちをここまで導いてくれたんだ。でもさ、僕たちの旅はここまでのようだ。ここからは君1人で行くんだ。もう誰も死なせてはいけない。君のその強さでみんなを守ってくれ。……きっと……きっと僕たちの旅が意味のあるものだって……君が証明してくれ…。」
「やめろよ。そんな事言うなよッ!お前も必ず連れて帰るんだ!だから、絶対諦めるなよ……。」
「……もう十分だよ…ありがとう……そして…さようなら……。」
そう言い終わると同時に祐介はゴブリンに斬られて空へと消えた。
「あ、あぁ……。そんな……。」
もう言葉なんか要らない。こいつを必ず……殺すッ!!
「あぁぁぁぁッ!」
一瞬体にノイズが流れたように感じたが関係ない!体に力を入れ、剣を支えに立ち上がった。マヒはまだ抜けてないはずだが俺の体のは動く!
「オラァァッ!」
鉄の剣でゴブリンの体を突き刺す。しかしゴブリンの装備は硬くて鉄の剣が折れてしまった。そして俺はゴブリンに蹴り飛ばされ宙へと舞った。
俺は死ぬのか…。でも、祐介と同じ所へ行けるのだからいいか…。
……まだだよ。君が助けるべき人がいるじゃないか。君はまだ戦える。さあ、行くんだ!
「…ッ!」
地面に叩きつけられたところで意識が戻った。幸いレベルが高いので一撃では死ななかったようだ。しかしあと一撃も喰らえば死ぬのはわかる。だが、死ぬわけにはいかない!気がつけば俺の右手はヤツを持っていた。あの日から使わないと決めていた神器ダインスレイヴだ。剣を持つ手は黒く染まり、剣の周りには灼熱の炎が燃え上がっている。
「すまない。力を貸してくれッ!」
そう言い終わると同時にヤツに斬りかかった。
「ガアァァァッ!!」
ゴブリンの厚い装備を貫きヤツの腹を斬り刻む。剣と触れた部分がジュッ!と焼ける音が聞こえる。
「オラァァァ!!」
俺は一心不乱に剣を振り続ける。ヤツはだんだんと抵抗を緩めていった。
これで終わらせる!
すぐさまメニューを開き装備にアビリティを付ける。
「はぁぁぁぁッ!!」
刀身が黄色く光り輝く。
「いっけぇぇぇッ!!!」
上位アビリティのバーステッドスマッシュをヤツの頭めがけて振り下ろす。
ドォンッ!
爆発音じみた音がボス部屋に響く。叫び声と共にヤツは空へと消えていった。討伐完了と共に俺は涙を零した。祐介達を守れなかった悲しみが襲いかかってきた。
「祐介……。」
俺は近くにいた副団長の事を忘れ子供のように泣き叫んだ。
「うわぁぁぁぁ!」
また1人叫び声と共に空へと散った。誰1人マヒから起き上がれない。
「や、やめてくれー!」
情けない声を出し、また1人死んでいった。一体何人死んだんだ?懸命に視線を動かし確認する。
「なッ!?」
あたりにはもう5人しか残っていなかった。44人もいたはずの巨大パーティーがほんの数分で5人まで減らされたのか?残っていたのはreturnSoulのギルドマスターの祐介、メンバーの凛と奈々、翡翠の騎士団の副団長、そして俺だ。
ゴブリンはゆっくりと俺たちに近寄ってくる。標的は凛と奈々だ。
「やめろー!」
祐介が懸命に叫ぶがその想いは届かず2筋の光と共に空へと散った。残るは3人だがもう時間の問題だ。
「あのさカケル。僕さ君に出会えたからここまで来れたんだ。」
突然の発言に驚いた。祐介が迫り来るゴブリンから視線を外し俺を見ながら喋った。
「あの時、僕のギルドに来てくれてありがとう。君の優しさが、強さが、僕たちをここまで導いてくれたんだ。でもさ、僕たちの旅はここまでのようだ。ここからは君1人で行くんだ。もう誰も死なせてはいけない。君のその強さでみんなを守ってくれ。……きっと……きっと僕たちの旅が意味のあるものだって……君が証明してくれ…。」
「やめろよ。そんな事言うなよッ!お前も必ず連れて帰るんだ!だから、絶対諦めるなよ……。」
「……もう十分だよ…ありがとう……そして…さようなら……。」
そう言い終わると同時に祐介はゴブリンに斬られて空へと消えた。
「あ、あぁ……。そんな……。」
もう言葉なんか要らない。こいつを必ず……殺すッ!!
「あぁぁぁぁッ!」
一瞬体にノイズが流れたように感じたが関係ない!体に力を入れ、剣を支えに立ち上がった。マヒはまだ抜けてないはずだが俺の体のは動く!
「オラァァッ!」
鉄の剣でゴブリンの体を突き刺す。しかしゴブリンの装備は硬くて鉄の剣が折れてしまった。そして俺はゴブリンに蹴り飛ばされ宙へと舞った。
俺は死ぬのか…。でも、祐介と同じ所へ行けるのだからいいか…。
……まだだよ。君が助けるべき人がいるじゃないか。君はまだ戦える。さあ、行くんだ!
「…ッ!」
地面に叩きつけられたところで意識が戻った。幸いレベルが高いので一撃では死ななかったようだ。しかしあと一撃も喰らえば死ぬのはわかる。だが、死ぬわけにはいかない!気がつけば俺の右手はヤツを持っていた。あの日から使わないと決めていた神器ダインスレイヴだ。剣を持つ手は黒く染まり、剣の周りには灼熱の炎が燃え上がっている。
「すまない。力を貸してくれッ!」
そう言い終わると同時にヤツに斬りかかった。
「ガアァァァッ!!」
ゴブリンの厚い装備を貫きヤツの腹を斬り刻む。剣と触れた部分がジュッ!と焼ける音が聞こえる。
「オラァァァ!!」
俺は一心不乱に剣を振り続ける。ヤツはだんだんと抵抗を緩めていった。
これで終わらせる!
すぐさまメニューを開き装備にアビリティを付ける。
「はぁぁぁぁッ!!」
刀身が黄色く光り輝く。
「いっけぇぇぇッ!!!」
上位アビリティのバーステッドスマッシュをヤツの頭めがけて振り下ろす。
ドォンッ!
爆発音じみた音がボス部屋に響く。叫び声と共にヤツは空へと消えていった。討伐完了と共に俺は涙を零した。祐介達を守れなかった悲しみが襲いかかってきた。
「祐介……。」
俺は近くにいた副団長の事を忘れ子供のように泣き叫んだ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
廃城の泣き虫アデリー
今野綾
ファンタジー
領主の娘だったアデリーはある日家族を殺され育った領地から命からがら逃げ出した。辿り着いた先は廃城。ひとり、ふたりと住人が増える中、問題が次々とおこって…
表紙はフリー素材です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる