人違いなので離してください。

フジミサヤ

文字の大きさ
8 / 27

〚01〛一番怖い記憶と一番幸せな記憶

しおりを挟む

 人生初のプロポーズは10才のときだ。





「ルシア、大丈夫だ。俺がお前を守ってやるよ。だから……」

 琥珀色の瞳をキラキラと輝かせ、無邪気な笑顔を浮かべながらそう告げた幼馴染を、俺は泣きながら殴り付けた。

「自分の身くらい自分で守る!余計なことするな!!」

 真っ赤な顔で錯乱しながら、泣き叫ぶ俺を、幼馴染みの少年は困惑した表情で見つめていた。








 少年の名は、ジラルド・ヴァンデ。
 代々騎士を数多く排出している伯爵家の二男で、父親は王立騎士団の師団長。将来を嘱望されたエリート様である。そのせいだろうか、10才にして既に騎士見習いとして城に出入りすることを許可されていた彼は、正義感の強い少年だった。

 ジラルドと俺は同い年で、お互いの自宅も近く両親同士が懇意であったことから、物心つく前からいつも一緒に過ごしていた。
 幼い頃から騎士道精神をこれでもかと叩き込まれていた彼にとって、女の子のように華奢で弱々しい見た目の自分は、庇護すべき対象だったらしい。

 一緒に学び始めた剣術の稽古でも、ジラルドは俺を守ることを想定して剣を振るっていた。俺はジラルドのその態度が気に食わなくて、何度も勝負を挑んできたが、最終的にはいつもジラルドが勝った。自分より弱い者に対しても、勝負では一切手加減をしないところが彼らしい。めちゃくちゃ悔しくて、俺は毎回悪態をつきまくっていたが、彼はそんな俺をみていつも笑っていた。

 
 子どもだけで森に入ることは禁止されていたが、俺たちは庭で遊んでいるフリをしながらコッソリ屋敷を抜け出し、大人たちに内緒でよく近所の森を探検した。
 時折魔物に襲われることもあったが、ジラルドがいれば怖くなかった。俺たち二人で協力すれば、大抵のことは上手くいったのだ。

 ジラルドと過ごす毎日は、とても楽しかった。





 その日の出来事は全て俺のせいだ。

 森を探検するのはいつも入口付近だけだったのに、その日だけは少しだけ奥に入り込んでしまった。
 森の奥は、いつも俺たちが遊んでいる場所よりもずっと鬱蒼と木々が生い茂り、太陽の光も入りにくく薄暗かった。俺はジラルドが止めるのも聞かず、好奇心の赴くままに先へと進み、その森の奥深くまで迷い込んでしまった。

 突然背後から殺気を感じ、振り返ろうとしたが遅かった。目の前にはいつの間にか見たことのない魔物が佇んでいた。その目が怪しく光るのを見て、俺は咄嗟に目を閉じた。




 






 





 結論から言うと、俺は無傷で助かった。


 魔物が俺の身体にその鋭い鉤爪を振り下ろす前に、ジラルドが間に入って助けてくれたのだ。
 ジラルドは体制を立て直すと、魔物の攻撃を剣で受け流し、そのまま流れるようにその首を刎ねた。魔物は断末魔の叫びを上げて消滅した。

 ジラルドは素早く剣に付着した魔物の血を払うと、呆然と立ち尽くす俺の元へ駆け寄ってきた。そして俺の無事を確認するようにその身体を見回すと、そのまま強く抱きしめた。

「よかった……ルシアが無事で」
 耳元でそう囁く声は心底ほっとしているようだったが、俺はそれどころじゃない。

「……ジラルド、血が」

 ジラルドの右頬と右肩には魔物の爪が掠ったような裂傷があり、そこから鮮血が滴り落ちている。俺を庇った時に魔物の爪が当たったのだろう。
 俺の視線に気付いたのか、彼は咄嗟に傷口を押さえたがその指の隙間からもまだ血が滲み出していた。

「悪い、汚れたな」
 ジラルドは申し訳なさそうにそう言って、袖口で俺の頬を拭おうとしたが、その手を俺は咄嗟に掴んだ。

「何してるんだバカ!そんなことしたらますます血が溢れるだろ!」

 俺は慌てて自分の服の袖を破り取ると、そのまま彼の傷口に当てた。涙が滲む。怖かった。まだ身体の震えが止まらない。

「怖かったよな?ごめんな」
 ジラルドは涙を流し続ける俺の頭を優しく撫でてくれた。


「ルシア、大丈夫だ。俺がお前を守ってやるよ。だから……」

 琥珀色の瞳をキラキラと輝かせ、無邪気な笑顔を浮かべながらそう告げた幼馴染を、俺は泣きながら殴り付けた。

「自分の身くらい自分で守る!余計なことするな!!」

 真っ赤な顔で錯乱しながら、泣き叫ぶ俺をジラルドは困惑した表情で見つめていた。俺はそんな彼の姿を見てさらに涙が止まらなくなる。
 彼は何も悪くないのに。


「……違う、ごめん。俺のせいだ。俺が全部悪い。……俺が、弱いから。俺がジラルドを巻き込んだから。怪我させてごめん、本当に……っ」

 恐らくジラルド一人だったら、怪我もせず魔物を退治できただろう。俺がいなければ。そんな考えが頭を過ぎり、罪悪感で胸が押し潰されそうになる。

 何より、ジラルドが死んでしまうかもしれないと、怖かった。ただ、恐ろしかった。

 泣きじゃくりながら何度も謝る俺の頭にそっと手を乗せて、ジラルドは困ったように微笑んだ。その笑顔を見てまた涙が溢れる。

「……心配かけてごめんな。大丈夫だから。俺は死なないよ、ずっとルシアのそばにいるから」

 ジラルドは優しい声でそう言って、俺を抱きしめた。俺はそのまましばらく泣き続けたが、その間彼はずっと優しく背中を擦り続けてくれた。




 その後、どうやって屋敷まで戻ってきたのかはあまり覚えていない。俺たちは大人たちにこっぴどく叱られた。ジラルドの怪我は命に別状は無かったものの、傷跡が残るかもしれないとのことだった。



 その夜、俺は眠れなくて、こっそりと屋敷を抜け出し、ジラルドの部屋を訪れた。ジラルドの部屋は2階の奥だが、俺は庭の大樹をよじ登って何度も彼の部屋に窓から侵入しているので、彼の屋敷の人間も黙認してくれていた気がする。
 部屋の窓を小さく叩くと、彼はすぐに窓を開けてくれた。


「ルシア?こんな時間にどうした?」

 ジラルドは突然の来訪者に驚いた様子だったが、俺の姿を確認すると安心したように微笑んだ。俺はそんな彼の笑顔を見て胸が締め付けられるような思いだった。

「……言い忘れてた。助けてくれて、ありがとう」

 俺は俯きがちにポツリとそう呟くと、そのまま黙ってしまった。いつもなら、ジラルドが許可する前にズカズカと彼の部屋に侵入して好き勝手やるのだが、今日ばかりは罪悪感もあり、そんな気分にはなれなかった。
 ジラルドはそんな俺を見て小さく笑うと、窓から身を乗り出した。そして腕を伸ばして俺の頭をそっと撫でる。その手つきは優しくて、心地よかった。



「中に来い。少し話をしよう」

 ジラルドはそう言うと、部屋の中に手招きした。俺は小さく頷いて彼の部屋に入った。ベッドに腰掛けた俺の隣に彼も座る。ジラルドの右頬には白い布が貼り付けられていた。

「その、傷……痛いのか?」
「ん?あぁ、この傷か。痛み止め飲んでるから今は痛みはない。ただ、暫くは包帯外せないな」

 ジラルドはそう言って苦笑した。俺は申し訳なさでまた泣きそうになる。そんな俺を見て、彼は慌てて言葉を続けた。

「そんなに気に病むな。俺がすぐ反応できなかったせいだし、ルシアのせいじゃない」
「……傷跡、残るのか?」
「らしいけど、大丈夫。女の子だと結婚とかに影響あるかもしれないけど、俺騎士になるし。男で良かったよ」

 ジラルドは何でもないことのように笑ってそう答えたが、俺は内心複雑な気持ちだった。


「それより、ルシアの綺麗な顔に傷が残らなくて本当によかった」

 ジラルドはそう言って俺の頬を撫でた。俺は正直自分の容姿が嫌いだった。男らしさの欠片もない、中性的な顔。身長もそれほど高くなく、細い手足。ジラルドの隣に立つと体格の違いがさらに際立った。
 外見を褒められても、それは俺のコンプレックスを更に刺激した。 

 けれど、ジラルドに綺麗だと言われるのは、不思議と悪い気はしなかった。



「お前、俺の顔好きなの?」

 俺はジラルドの顔を見上げながら、そう尋ねた。ジラルドは何故か一瞬驚いたように目を見開いた後、俺から視線を逸らした。

「……まあ、綺麗だと思うし、可愛いとも思う」

 ジラルドは照れたように頭をかきながら、小さな声でそう呟いた。俺はその答えに満足して思わず笑みが溢れる。

「俺も、お前の顔好き」
「……傷があっても?」
「うん。だって、俺を守ってできた傷だろ?かっこいいじゃん」

 俺は笑顔でそう答えた。ジラルドは虚をつかれたようにポカンとしていたが、そのうち笑い出した。俺も釣られて笑ってしまう。

「はあ、やっと笑った。やっぱルシアは笑うと可愛いよ」
「……可愛くねぇよ」
 俺は唇を尖らせて反論するが、ジラルドはただ笑っているだけだった。他の人に言われるとムカつく言葉も、ジラルドに言われると何故か嬉しくなる。

 


「……あのさ、もし、もしも、お前が誰とも結婚できなかったら、その時は、俺がお前と結婚するよ。俺、お前とずっと一緒にいたい」

 俺はジラルドの顔を見上げながら、思わずそう告げた。その言葉は自然と俺の口から出たものだったが、言い終わった途端に急に恥ずかしくなってきて慌てて俯く。

 ジラルドの反応が怖くて、そのまま顔を上げられずにいると、不意に頰に手が添えられた。驚いて視線を上げると、至近距離に琥珀色の瞳があった。

「……本当か?約束だぞ」


 ジラルドはそう言ってふわりと微笑んだ。俺は心臓の鼓動が激しくなるのを感じた。顔が熱い。

「……うん、約束する」

 俺が小さな声でそう答えると、ジラルドはそのまま顔を近づけてきて俺の額に軽くキスをした。驚いて固まる俺を置いてけぼりにして、今度は唇に口付ける。柔らかい感触に頭がクラクラしたけど、嫌じゃなくてむしろ嬉しくて幸せで。
 彼は俺のそんな様子を目を細めて見つめると、俺の背に腕を廻して抱き締めてきた。

 

「ルシア。この先何があっても、俺はお前のそばで、お前を守ると誓うよ。約束する」



 耳元で囁かれた、ジラルドのその大人びた誓いは、俺を複雑な気持ちにさせた。やはり自分は彼にとって守られる対象らしい。
 それでも、彼の気持ちは嬉しくて、彼と離れたくなくて、俺は彼の背にしがみついてしまっていた。ずっと彼のそばにいたいと願いながら。


 




 
 人生初のプロポーズは10才のとき。
 自分からで、相手もそれを受け入れてくれた。
 


 その瞬間は、俺にとって一番幸せな記憶だ。




しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】

ゆらり
BL
 帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。  着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。  凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。  撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。  帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。  独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。  甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。  ※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。 ★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!

【完結済】虚な森の主と、世界から逃げた僕〜転生したら甘すぎる独占欲に囚われました〜

キノア9g
BL
「貴族の僕が異世界で出会ったのは、愛が重すぎる“森の主”でした。」 平凡なサラリーマンだった蓮は、気づけばひ弱で美しい貴族の青年として異世界に転生していた。しかし、待ち受けていたのは窮屈な貴族社会と、政略結婚という重すぎる現実。 そんな日常から逃げ出すように迷い込んだ「禁忌の森」で、蓮が出会ったのは──全てが虚ろで無感情な“森の主”ゼルフィードだった。 彼の周囲は生命を吸い尽くし、あらゆるものを枯らすという。だけど、蓮だけはなぜかゼルフィードの影響を受けない、唯一の存在。 「お前だけが、俺の世界に色をくれた」 蓮の存在が、ゼルフィードにとってかけがえのない「特異点」だと気づいた瞬間、無感情だった主の瞳に、激しいまでの独占欲と溺愛が宿る。 甘く、そしてどこまでも深い溺愛に包まれる、異世界ファンタジー

劣等生の俺を、未来から来た学院一の優等生が「婚約者だ」と宣言し溺愛してくる

水凪しおん
BL
魔力制御ができず、常に暴発させては「劣等生」と蔑まれるアキト。彼の唯一の取り柄は、自分でも気づいていない規格外の魔力量だけだった。孤独と無力感に苛まれる日々のなか、彼の前に一人の男が現れる。学院一の秀才にして、全生徒の憧れの的であるカイだ。カイは衆目の前でアキトを「婚約者」だと宣言し、強引な同居生活を始める。 「君のすべては、俺が管理する」 戸惑いながらも、カイによる徹底的な管理生活の中で、アキトは自身の力が正しく使われる喜びと、誰かに必要とされる温かさを知っていく。しかし、なぜカイは自分にそこまで尽くすのか。彼の過保護な愛情の裏には、未来の世界の崩壊と、アキトを救えなかったという、痛切な後悔が隠されていた。 これは、絶望の運命に抗うため、未来から来た青年と、彼に愛されることで真の力に目覚める少年の、時を超えた愛と再生の物語。

婚約破棄された公爵令嬢アンジェはスキルひきこもりで、ざまあする!BLミッションをクリアするまで出られない空間で王子と側近のBL生活が始まる!

山田 バルス
BL
婚約破棄とスキル「ひきこもり」―二人だけの世界・BLバージョン!?  春の陽光の中、ベル=ナドッテ魔術学院の卒業式は華やかに幕を開けた。だが祝福の拍手を突き破るように、第二王子アーノルド=トロンハイムの声が講堂に響く。 「アンジェ=オスロベルゲン公爵令嬢。お前との婚約を破棄する!」  ざわめく生徒たち。銀髪の令嬢アンジェが静かに問い返す。 「理由を、うかがっても?」 「お前のスキルが“ひきこもり”だからだ! 怠け者の能力など王妃にはふさわしくない!」  隣で男爵令嬢アルタが嬉しげに王子の腕に絡みつき、挑発するように笑った。 「ひきこもりなんて、みっともないスキルですわね」  その一言に、アンジェの瞳が凛と光る。 「“ひきこもり”は、かつて帝国を滅ぼした力。あなたが望むなら……体験していただきましょう」  彼女が手を掲げた瞬間、白光が弾け――王子と宰相家の青年モルデ=リレハンメルの姿が消えた。 ◇ ◇ ◇  目を開けた二人の前に広がっていたのは、真っ白な円形の部屋。ベッドが一つ、机が二つ。壁のモニターには、奇妙な文字が浮かんでいた。 『スキル《ひきこもり》へようこそ。二人だけの世界――BLバージョン♡』 「……は?」「……え?」  凍りつく二人。ドアはどこにも通じず、完全な密室。やがてモニターが再び光る。 『第一ミッション:以下のセリフを言ってキスをしてください。  アーノルド「モルデ、お前を愛している」  モルデ「ボクもお慕いしています」』 「き、キス!?」「アンジェ、正気か!?」  空腹を感じ始めた二人に、さらに追い打ち。 『成功すれば豪華ディナーをプレゼント♡』  ステーキとワインの映像に喉を鳴らし、ついに王子が観念する。 「……モルデ、お前を……愛している」 「……ボクも、アーノルド王子をお慕いしています」  顔を寄せた瞬間――ピコンッ! 『ミッション達成♡ おめでとうございます!』  テーブルに豪華な料理が現れるが、二人は真っ赤になったまま沈黙。 「……なんか負けた気がする」「……同感です」  モニターの隅では、紅茶を片手に微笑むアンジェの姿が。 『スキル《ひきこもり》――強制的に二人きりの世界を生成。解除条件は全ミッション制覇♡』  王子は頭を抱えて叫ぶ。 「アンジェぇぇぇぇぇっ!!」  天井スピーカーから甘い声が響いた。 『次のミッション、準備中です♡』  こうして、トロンハイム王国史上もっとも恥ずかしい“ひきこもり事件”が幕を開けた――。

【完結済】スパダリになりたいので、幼馴染に弟子入りしました!

キノア9g
BL
モテたくて完璧な幼馴染に弟子入りしたら、なぜか俺が溺愛されてる!? あらすじ 「俺は将来、可愛い奥さんをもらって温かい家庭を築くんだ!」 前世、ブラック企業で過労死した社畜の俺(リアン)。 今世こそは定時退社と幸せな結婚を手に入れるため、理想の男「スパダリ」になることを決意する。 お手本は、幼馴染で公爵家嫡男のシリル。 顔よし、家柄よし、能力よしの完璧超人な彼に「弟子入り」し、その技術を盗もうとするけれど……? 「リアン、君の淹れたお茶以外は飲みたくないな」 「君は無防備すぎる。私の側を離れてはいけないよ」 スパダリ修行のつもりが、いつの間にか身の回りのお世話係(兼・精神安定剤)として依存されていた!? しかも、俺が婚活をしようとすると、なぜか全力で阻止されて――。 【無自覚ポジティブな元社畜】×【隠れ激重執着な氷の貴公子】 「君の就職先は私(公爵家)に決まっているだろう?」

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

処理中です...