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第二章
09 彼の飼っているペット1
王宮でのお茶会は、結局中止に追い込まれた。理由としては『危険な魔物が紛れ込んでいた為』という話だ。体調不良を訴える令嬢たちが続出したというのも、あながち間違いではない。ノアもカロリーナとともにすぐに帰宅させられた。
「結局サミュエル殿下とほとんど会話できてないじゃないっ。何なのよ、あの空気の読めないクライヴって魔術師は!!」
邸に戻るとたいそう元気なカロリーナが悔しそうに文句をたれていたが、ノアは聞き流した。騒ぎの元凶がノアだとは夢にも思っていない様子だ。当然自分から申告するようなことはしない。カロリーナは昔からノアを疎んじていたからか、ノアがどんな目に遭おうと関心を持たない。ノアも気にしないようにしている。
カロリーナの恨み節をBGMにしながら部屋に戻ろうとすると、父から書斎に呼ばれた。
「明後日の昼過ぎ、王宮に行く準備をしておきなさい」
書斎に入って早々にノアに告げられた命令に一瞬動揺した。何の用件なのかも分からない状況だったが、父の機嫌を損ねないように即座に了解の旨を伝えた。父は顔を顰めたまま頷いた。
「サミュエル殿下が、今日のお詫びとしてお前に個人的に会いたいそうだ。くれぐれも粗相のないようにな」
「かしこまりました」
姉と違い、どうやら父はお茶会での騒ぎの原因がノアであることを把握しているようだ。魔法省から事情聴取でもされたのかもしれない。
「あまり、目立つことは控えなさい」
「……はい、申し訳ございませんでした」
ノアは神妙な顔つきで謝罪する。しかし内心では全く反省していない。サミュエル王子には感謝しているが、クライヴとかいうフザケた魔術師には必ず報復してやると心に決めていた。
ノアは父から退出の許可を得て部屋を出る。過干渉だった母とは違い、父は滅多にノアに関心を向けたりしない。忙しい父と対面したのは久しぶりだった。いつも通りの他人行儀な対応に、今さらショックなど受けない。実子ではないとはいえ、家族に忌むべき闇属性持ちがいることは父の立場上大変不名誉なことだろうに、捨てられないだけマシと考えるべきなのかもしれない。
自室に戻ると、ベッドの上で丸くなっていたヴェイルがむくりと起き上がった。外では小型犬サイズになったり姿を隠したりしているが、ノアの部屋では元の姿に戻る。大型犬サイズの真っ白な狼の姿だ。
ノアがベッドに座り頭を撫でると気持ち良さそうに目を細めた。人型も取れるが、どちらかというと人型よりはこの獣形態の方が落ち着いて触りやすいので、こちらの姿でいてくれた方がノアとしてはありがたい。
ノアがヴェイルを飼うようになったのは、兄が居なくなってすぐの頃、ノアが生気を失った顔で、狂ったように魔術の研究に没頭し始めた頃のことだ。
当時のノアはほとんど寝食を忘れて自室に籠っていた。魔術の勉強がしたいと言えば、父は大量の魔術書を取り寄せてくれた。かつて宮廷魔術師だったという老年の家庭教師も雇ってくれた。家庭教師はノアの優秀さに驚愕し、父にノアは天才だと太鼓判を押してくれたそうだが、彼は正しい魔術の使い方しかノアに教えなかった。それは当然なのだが、それはノアが本当に知りたいことではなかった。
「死んだ魚みたいな目をしやがって。ほらノア、ちゃんと食えよ。デカくなれないぞ」
ある日突然現れた白狼の魔物が、ノアの部屋を占拠して勝手に世話を焼き始めていた。魔物曰く、「ガキはいっぱい食べて育つんだよ!」とのことで毎日のように食べ物を押し付けてきた。最初は何故突然現れたか訊いてみたものの答えはなく。ノアは一度魔物を無視したが、翌日には「お腹空いただろ?食べ物はちゃんと取ってきてるぞ」と強引に朝食を持ってきた。以降勝手に部屋に入り浸るようになった。
「……お前の名前は?」
「ヴェイルだ」
最初の頃は他の闇の眷属と同じように適当にあしらっていたが、何度も押し問答をしているうちに段々とヴェイルに対する警戒心は緩んでいった。ノアはヴェイルと一緒にいると次第に孤独感が和らいでゆくのを感じていた。行方不明となっている兄を想う辛さは消えなかったが、少しずつ周りを見る余裕ができてきていた。
「ヴェイルは何で俺の名前を知っているんだ?」
「……いろいろと耳が良いんだよ」
謎が多い魔物だった。どこから出てきたのか、何故ここにいるのかなどの具体的な質問に対しては全て曖昧な答えしか返ってこなかった。そして気が付けば、口うるさく小言を言われながら常に傍にいることが当たり前になっていた。ヴェイルは自由奔放でマイペースだが、根は善良だし優しい奴のようだった。非常に魔物らしくない。
そのうち、ヴェイルは白い仔犬の姿で堂々とノアの傍に居座るようになった。使用人たちはヴェイルがいることに気付いていたようだが特に何も言わなかった。むしろいつの間にかヴェイルに餌を与えたりもしていた。
「お前、俺のペットだと認識されてるけど、良いのか?」
「問題ない。ノアになら喜んで飼われてやるよ」
ヴェイルは得意げに鼻を鳴らした。人語を使いこなせるということは、それなりに高位の魔族だと思われるのだが、ノアのペットとみなされることに抵抗感はないらしい。
ノアの魔力を気に入ったらしく定期的に求められるようになったが、ノアにとっても都合が良かった。魔術の練習に付き合わせたり、時には癒してくれたりして助けてくれるし、話し相手にもなってくれた。
単純に寂しさを埋める相手が欲しかったのかもしれない。
***
「ノア。あの王子のところへ行くのはダメだからな。明後日は仮病をつかって寝ていろ」
先程の父との会話を聞いていたのだろう。ヴェイルが珍しく厳しい口調で言った。ヴェイルは基本的にノアに甘く、やたらと過保護だ。その激愛ぶりは、ほんの少しだけ兄マティアスを思い出させてくれる。
「そういう訳にはいかない。お前の命の恩人だぞ。俺のような親しくもない奴からの依頼を簡単に聞き入れてくださった素晴らしい御方だ。呼び出されれば、這ってでも行くに決まっているだろう」
キッパリと拒絶するノアに、ヴェイルはため息をついた。呆れられたらしい。
「お前の頑固な性格は把握しているが……、ノアはもっと人を疑うべきだ。あんな簡単に人外の存在に治癒魔術をかけたりするヤツが、善意だけの常識人なわけないだろう。ったく、前世と同じ展開だよ。また騙されやがって。だから会わせたくなかったのになあ……」
「またその話か」
前世の記憶を覚えているというヴェイルの主張によれば、彼は前世でも、ノアの知り合いだったらしい。悪人に簡単に騙されるノアのことが心配で、今世ではノアが大人になるまで傍で見守り続けてやるというのが彼の主張だ。
ちなみに前世では、魔族のヴェイルは勇者とやらに殺されてしまったそうで、今回の人生では勇者に見つからないよう平和に過ごしたいらしい。何処まで本気なのか怪しい。
妄言癖があるのか、それとも本当に異世界転生したのかノアには判断がつかない。
「俺はお前が普通に公爵家を継いで、幸せに暮らすことを望んでいる。あいつと関わると、ノアがあいつの言いなりになって不幸になるから気をつけてほしい」
「随分な言いようだな。まるで『前世』でもサミュエル殿下の知り合いだったような扱いじゃないか。第一、俺は公爵家を継がない。その資格がない。後継は兄のマティアスだ」
「お前の兄貴はとっくに死んでるだろ?馬鹿言うな……いてっ」
「兄さんは死んでなんかいない。お前こそ無責任なことを言うと殴るぞ」
「……殴った後に言うな」
軽率な発言をするヴェイルの鼻先を摘んで黙らせておく。兄に関する話題になると感情的になってしまうのはノアの悪い癖だ。
「……サミュエル殿下に接触するのは、目的のためでもあるんだ。お茶会のときは結局まともな会話が出来なかったからな」
「ああ、兄貴を取り戻す『対価』として相応しいかどうか確認するっつーやつか」
「そうだ」
ノアが頷くとヴェイルは再び大きな溜息を吐いた。ヴェイルには協力してもらうために、ノアの目的を吐露している。けれどもあまり好意的ではない。
「何度も言ってるが、ノア。お前騙されてるからな。お前の兄貴はもう『死んでる』と思え。って言ったところで納得しないみたいだから、……とりあえずお前が成人するまでは、気が済むまで好きに試してみればいい。そもそも『対価』なんて見つからないと思うがな」
ヴェイルは最後に呆れ交じりに励ましてくる。この件に関してはいつも平行線なのだ。ノアはこの話題を切り上げることにした。
「結局サミュエル殿下とほとんど会話できてないじゃないっ。何なのよ、あの空気の読めないクライヴって魔術師は!!」
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カロリーナの恨み節をBGMにしながら部屋に戻ろうとすると、父から書斎に呼ばれた。
「明後日の昼過ぎ、王宮に行く準備をしておきなさい」
書斎に入って早々にノアに告げられた命令に一瞬動揺した。何の用件なのかも分からない状況だったが、父の機嫌を損ねないように即座に了解の旨を伝えた。父は顔を顰めたまま頷いた。
「サミュエル殿下が、今日のお詫びとしてお前に個人的に会いたいそうだ。くれぐれも粗相のないようにな」
「かしこまりました」
姉と違い、どうやら父はお茶会での騒ぎの原因がノアであることを把握しているようだ。魔法省から事情聴取でもされたのかもしれない。
「あまり、目立つことは控えなさい」
「……はい、申し訳ございませんでした」
ノアは神妙な顔つきで謝罪する。しかし内心では全く反省していない。サミュエル王子には感謝しているが、クライヴとかいうフザケた魔術師には必ず報復してやると心に決めていた。
ノアは父から退出の許可を得て部屋を出る。過干渉だった母とは違い、父は滅多にノアに関心を向けたりしない。忙しい父と対面したのは久しぶりだった。いつも通りの他人行儀な対応に、今さらショックなど受けない。実子ではないとはいえ、家族に忌むべき闇属性持ちがいることは父の立場上大変不名誉なことだろうに、捨てられないだけマシと考えるべきなのかもしれない。
自室に戻ると、ベッドの上で丸くなっていたヴェイルがむくりと起き上がった。外では小型犬サイズになったり姿を隠したりしているが、ノアの部屋では元の姿に戻る。大型犬サイズの真っ白な狼の姿だ。
ノアがベッドに座り頭を撫でると気持ち良さそうに目を細めた。人型も取れるが、どちらかというと人型よりはこの獣形態の方が落ち着いて触りやすいので、こちらの姿でいてくれた方がノアとしてはありがたい。
ノアがヴェイルを飼うようになったのは、兄が居なくなってすぐの頃、ノアが生気を失った顔で、狂ったように魔術の研究に没頭し始めた頃のことだ。
当時のノアはほとんど寝食を忘れて自室に籠っていた。魔術の勉強がしたいと言えば、父は大量の魔術書を取り寄せてくれた。かつて宮廷魔術師だったという老年の家庭教師も雇ってくれた。家庭教師はノアの優秀さに驚愕し、父にノアは天才だと太鼓判を押してくれたそうだが、彼は正しい魔術の使い方しかノアに教えなかった。それは当然なのだが、それはノアが本当に知りたいことではなかった。
「死んだ魚みたいな目をしやがって。ほらノア、ちゃんと食えよ。デカくなれないぞ」
ある日突然現れた白狼の魔物が、ノアの部屋を占拠して勝手に世話を焼き始めていた。魔物曰く、「ガキはいっぱい食べて育つんだよ!」とのことで毎日のように食べ物を押し付けてきた。最初は何故突然現れたか訊いてみたものの答えはなく。ノアは一度魔物を無視したが、翌日には「お腹空いただろ?食べ物はちゃんと取ってきてるぞ」と強引に朝食を持ってきた。以降勝手に部屋に入り浸るようになった。
「……お前の名前は?」
「ヴェイルだ」
最初の頃は他の闇の眷属と同じように適当にあしらっていたが、何度も押し問答をしているうちに段々とヴェイルに対する警戒心は緩んでいった。ノアはヴェイルと一緒にいると次第に孤独感が和らいでゆくのを感じていた。行方不明となっている兄を想う辛さは消えなかったが、少しずつ周りを見る余裕ができてきていた。
「ヴェイルは何で俺の名前を知っているんだ?」
「……いろいろと耳が良いんだよ」
謎が多い魔物だった。どこから出てきたのか、何故ここにいるのかなどの具体的な質問に対しては全て曖昧な答えしか返ってこなかった。そして気が付けば、口うるさく小言を言われながら常に傍にいることが当たり前になっていた。ヴェイルは自由奔放でマイペースだが、根は善良だし優しい奴のようだった。非常に魔物らしくない。
そのうち、ヴェイルは白い仔犬の姿で堂々とノアの傍に居座るようになった。使用人たちはヴェイルがいることに気付いていたようだが特に何も言わなかった。むしろいつの間にかヴェイルに餌を与えたりもしていた。
「お前、俺のペットだと認識されてるけど、良いのか?」
「問題ない。ノアになら喜んで飼われてやるよ」
ヴェイルは得意げに鼻を鳴らした。人語を使いこなせるということは、それなりに高位の魔族だと思われるのだが、ノアのペットとみなされることに抵抗感はないらしい。
ノアの魔力を気に入ったらしく定期的に求められるようになったが、ノアにとっても都合が良かった。魔術の練習に付き合わせたり、時には癒してくれたりして助けてくれるし、話し相手にもなってくれた。
単純に寂しさを埋める相手が欲しかったのかもしれない。
***
「ノア。あの王子のところへ行くのはダメだからな。明後日は仮病をつかって寝ていろ」
先程の父との会話を聞いていたのだろう。ヴェイルが珍しく厳しい口調で言った。ヴェイルは基本的にノアに甘く、やたらと過保護だ。その激愛ぶりは、ほんの少しだけ兄マティアスを思い出させてくれる。
「そういう訳にはいかない。お前の命の恩人だぞ。俺のような親しくもない奴からの依頼を簡単に聞き入れてくださった素晴らしい御方だ。呼び出されれば、這ってでも行くに決まっているだろう」
キッパリと拒絶するノアに、ヴェイルはため息をついた。呆れられたらしい。
「お前の頑固な性格は把握しているが……、ノアはもっと人を疑うべきだ。あんな簡単に人外の存在に治癒魔術をかけたりするヤツが、善意だけの常識人なわけないだろう。ったく、前世と同じ展開だよ。また騙されやがって。だから会わせたくなかったのになあ……」
「またその話か」
前世の記憶を覚えているというヴェイルの主張によれば、彼は前世でも、ノアの知り合いだったらしい。悪人に簡単に騙されるノアのことが心配で、今世ではノアが大人になるまで傍で見守り続けてやるというのが彼の主張だ。
ちなみに前世では、魔族のヴェイルは勇者とやらに殺されてしまったそうで、今回の人生では勇者に見つからないよう平和に過ごしたいらしい。何処まで本気なのか怪しい。
妄言癖があるのか、それとも本当に異世界転生したのかノアには判断がつかない。
「俺はお前が普通に公爵家を継いで、幸せに暮らすことを望んでいる。あいつと関わると、ノアがあいつの言いなりになって不幸になるから気をつけてほしい」
「随分な言いようだな。まるで『前世』でもサミュエル殿下の知り合いだったような扱いじゃないか。第一、俺は公爵家を継がない。その資格がない。後継は兄のマティアスだ」
「お前の兄貴はとっくに死んでるだろ?馬鹿言うな……いてっ」
「兄さんは死んでなんかいない。お前こそ無責任なことを言うと殴るぞ」
「……殴った後に言うな」
軽率な発言をするヴェイルの鼻先を摘んで黙らせておく。兄に関する話題になると感情的になってしまうのはノアの悪い癖だ。
「……サミュエル殿下に接触するのは、目的のためでもあるんだ。お茶会のときは結局まともな会話が出来なかったからな」
「ああ、兄貴を取り戻す『対価』として相応しいかどうか確認するっつーやつか」
「そうだ」
ノアが頷くとヴェイルは再び大きな溜息を吐いた。ヴェイルには協力してもらうために、ノアの目的を吐露している。けれどもあまり好意的ではない。
「何度も言ってるが、ノア。お前騙されてるからな。お前の兄貴はもう『死んでる』と思え。って言ったところで納得しないみたいだから、……とりあえずお前が成人するまでは、気が済むまで好きに試してみればいい。そもそも『対価』なんて見つからないと思うがな」
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