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そして、旅行当日がやって来た。
1日目の昼食後、殿下がレレナの部屋を訪れた。マリアは1日遅れて到着するとレレナは聞いていた。
「レレナ……明日、マリアが到着してから教えるつもりだったが……突然でレレナも混乱するだろう。だから、あらかじめ話をしておきたいんだ」
来た。
「男爵令嬢ということで、反対の声も多いと思う。だが……反対を押し切ってでも結婚したいと、思っていて」
やっぱり、そうだったんだ。
「殿下、お茶を入れさせますわ。大切な話のようですから、落ち着いて話をいたしましょう」
侍女に退室させたため、レレナ自らお茶を入れる。といっても、すでにティーセットは準備してあるため、ティーポットからカップに紅茶を注ぐだけだ。
緊張して震える手でレレナは紅茶をカップに注いでいく。
殿下の前でレレナはいつも失敗しないように緊張して過ごしていたけれど、今日はいつも以上に緊張している。
殿下のカップに紅茶を注ぎ、次に自分のカップに紅茶を注ぐ。
「ああ、ありがとう」
殿下の大好きな声。
この声が、自分に婚約破棄をつげるのかと思うと耐えられなかった。
レレナは、あらかじめ準備しておいた毒入りの角砂糖を自分のお茶に入れてスプーンで混ぜる。
殿下はいつも砂糖を使わない。
だから、間違えることはないと、思っていた。レレナは緊張しすぎて、ガチャリと手元を狂わせ、スプーンで混ぜる紅茶をこぼしてしまうまでは。
紅茶がソーサーにこぼれる。
「あ……!」
どうしようと、レレナは焦った。
貴族令嬢たるもの、こぼれた紅茶を飲むようなことはしない。新しく紅茶を入れ直してもらうのが当たり前だ。
だけれど、毒入り角砂糖はもうない。このまま飲んで殿下の前で死ぬのが正しいのか、それともこぼれた紅茶は早まるなと言う何かの暗示なのか。
こぼれた紅茶を前に、動きを止めてしまうと、殿下が手を伸ばしてレレナの前のカップを手に取った。
「交換しよう。大丈夫だよ。せっかくレレナが入れてくれたんだ」
殿下はそういうと、レレナの紅茶を一気に飲み干してしまった。
レレナは自分は本当にダメな人間だと思っている。何か不測の事態が起きた時にとっさの判断ができないし、動きも鈍い。
もっと早く動くことができれば、何が起きているのか素早く把握し即座に判断できていたなら。
殿下が毒入り紅茶を飲む前に止められたはずなのに!
殿下が、紅茶を飲み干し、そしてゆっくりと椅子から崩れ落ちるように倒れるまで、レレナは動くことができなかった。
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タイトルまちがえて5にしてしまっていたため4に修正いたしました。
ご覧いただきありがとうございます。
1日目の昼食後、殿下がレレナの部屋を訪れた。マリアは1日遅れて到着するとレレナは聞いていた。
「レレナ……明日、マリアが到着してから教えるつもりだったが……突然でレレナも混乱するだろう。だから、あらかじめ話をしておきたいんだ」
来た。
「男爵令嬢ということで、反対の声も多いと思う。だが……反対を押し切ってでも結婚したいと、思っていて」
やっぱり、そうだったんだ。
「殿下、お茶を入れさせますわ。大切な話のようですから、落ち着いて話をいたしましょう」
侍女に退室させたため、レレナ自らお茶を入れる。といっても、すでにティーセットは準備してあるため、ティーポットからカップに紅茶を注ぐだけだ。
緊張して震える手でレレナは紅茶をカップに注いでいく。
殿下の前でレレナはいつも失敗しないように緊張して過ごしていたけれど、今日はいつも以上に緊張している。
殿下のカップに紅茶を注ぎ、次に自分のカップに紅茶を注ぐ。
「ああ、ありがとう」
殿下の大好きな声。
この声が、自分に婚約破棄をつげるのかと思うと耐えられなかった。
レレナは、あらかじめ準備しておいた毒入りの角砂糖を自分のお茶に入れてスプーンで混ぜる。
殿下はいつも砂糖を使わない。
だから、間違えることはないと、思っていた。レレナは緊張しすぎて、ガチャリと手元を狂わせ、スプーンで混ぜる紅茶をこぼしてしまうまでは。
紅茶がソーサーにこぼれる。
「あ……!」
どうしようと、レレナは焦った。
貴族令嬢たるもの、こぼれた紅茶を飲むようなことはしない。新しく紅茶を入れ直してもらうのが当たり前だ。
だけれど、毒入り角砂糖はもうない。このまま飲んで殿下の前で死ぬのが正しいのか、それともこぼれた紅茶は早まるなと言う何かの暗示なのか。
こぼれた紅茶を前に、動きを止めてしまうと、殿下が手を伸ばしてレレナの前のカップを手に取った。
「交換しよう。大丈夫だよ。せっかくレレナが入れてくれたんだ」
殿下はそういうと、レレナの紅茶を一気に飲み干してしまった。
レレナは自分は本当にダメな人間だと思っている。何か不測の事態が起きた時にとっさの判断ができないし、動きも鈍い。
もっと早く動くことができれば、何が起きているのか素早く把握し即座に判断できていたなら。
殿下が毒入り紅茶を飲む前に止められたはずなのに!
殿下が、紅茶を飲み干し、そしてゆっくりと椅子から崩れ落ちるように倒れるまで、レレナは動くことができなかった。
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タイトルまちがえて5にしてしまっていたため4に修正いたしました。
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