【完結】執着ヤンデレ王太子から逃げられそうにないので、調教することにしました。

富士とまと

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「ミリアが留学したから、僕も来ちゃった」
 来ちゃった(ハート)じゃないよ!
「ミリアありがとうね」
 何のお礼?
「うちの国15歳からしか学園がないでしょう?まだあと1年はミリアと毎日会えないんだって思ってたら、14歳から通える帝国の学園に留学するなんて。これで1年前倒しで一緒に学園に通えるね!」
 ね!じゃない。
 私はロッドと一緒に学園に通うために帝国に留学してきたんじゃないのよ?
 ロッドから逃げるために……。
「1年間留学したら、国に戻ってまた1年生からやり直そうね」
 ロッドが私の手を取った。
 いや、一人で帰ってくれます?私は帝国の学園を卒業して帝国で就職して、国には物語が終わる25歳過ぎてから戻るから……。
 と、口に出して言うこともできずにあいまいに笑ってみた。
「もし、帰らないなんて……言うなら」
 ぎくり。
「帝国の学園生活が楽しくて帰りたくないなんて言わないよね?」
 なるほど、そういう理由で帰らないのもありか。お友達と卒業したいの。とか、
「帝国の学園が楽しくなくなれば帰ってくれるのかな?とかいっそ帝国の学園がなくなればいいのにとかいろいろ考えちゃうよ……」
 ロッドのつぶやきに背筋が寒くなる。
 やる気だ……ロッドは、私が国に戻るようにあらゆる手段を使う気だ……!
 学園をつぶすようなことしたら、結局戦争だよ!しかも私が理由でとされちゃうじゃん。
「そう、いろいろ考えたと言えばさ、僕、思ったんだよね」
 金色の髪が窓から吹きこんできた風で揺れる。光を反射してきらきらと輝いている。
 美少年からイケメンへと変わろうとしている整った顔をしたロッド。
 腹黒系の笑みをときどき浮かべるけれど、いつ前も少年のような純粋な心も忘れないという矛盾したキャラクターとして描かれていたロッド。
 まぁ、いわゆるヤンデレだよ。少年のように時には欲望のままに壊れたこともする。そのくせ誰よりも頭が良くて切れもの。
 権力と知力と欲望と。欲望の矛先が向いたのがミリアだった。ミリアを愛するがゆえにちょっと行き過ぎた独占欲があったくらいの気持ちで小説を読んでいたけれど、現実はがちがちの執着じゃん。
「即位すればさ、僕とミリアのこと、誰も口出しできないんじゃないかってさ」
 え?それ……誰の言葉も耳を貸さずに独裁。私のことを排除するようなことを言った臣下は処分。
 不満がたまった貴族たちが派閥を作り内乱……。
「だ、だ、だ、だめよロッド殿下。駄目なんだからね?」
 止めないと。
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