三年分の記憶を失ったけど、この子誰?

富士とまと

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31 ★殿下サイド★

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引き続き殿下視点となります
=============

「番って、運命の女性のことだな。サフィアールは思い人がいるということか?それとも既婚者ってことか?」
 サフィアールが首を横に振った。
「この国には番の概念がないんでしたね。運命の相手とは少し違うんですよ。何と言いますか……一目ぼれした女性に運命を感じたなどとこちらの国では使うでしょう?」
「ああ、まぁそうだな。しょっちゅう運命の相手と出会う恋多き者もいるな……」
 それで大変なことを起こす好色な貴族も過去にいたと学んだな。運命の女性と出会ったから婚約破棄をする者とか。そういうこともあり、我が国では婚約は15歳からという決まりがある。……とはいえ、内々で家同士で話はまとめられていることがほとんどらしいが……。
「番というのは、それとは少し違うんですよ」
「どう違うんだ?」
「見た目も性格も立場も性別までも関係なく、魂が結びついた相手……。出会えば何をどうしてもその相手しか心にいなくなる。どんなに周りが止めようと止まらない。身分も年齢も関係ない、子供がすでにいようと何であろうと……惹かれずにはいられないんです」
 運命の相手……は少なくとも見た目や心に惹かれる。好みの女性の最上級だろうか。
 番とは見た目も性格も関係なく惹かれる?
 ……昆虫がフェロモンに集まるみたいなそういうのに近いのか?
「番が居れば、たとえ結ばれなくとも心が安らぎます」
 サフィアールが舞踏会の会場の奥へと視線を向けた。
 番がそこにいるのだろうか?
 目を向けたが、西の使節団の何人かの姿は見えるけれどサフィアールと年齢が釣り合う女性の姿は見つけられなかった。
 番は……年齢も性別も身分も関係ない……結ばれなくとも……。
 ごくりと喉の奥を鳴らす。
 サフィアールの番というのは……。
「結ばれなくても、いいのか?」
「そばに居られるだけでも運がいいと思っていますよ。いいえ、番と出会えた、それが何よりも運がいいんです。何万人に1人しか出会えないと言われていますから」
 サフィアールの表情は幸せそうでもあり、苦しそうでもあるように見えた。
「出会わなかった方が楽だと、そう思うことはないのか?……その、結ばれないならば……」
 サフィアールが少し考えてから、首を傾げた。
「さぁ、どうでしょう。出会ってしまったので……。出会わなかったらどうだったかと考えたこともないですね」
 なるほど。
「あら?ずいぶん親しくお話を……あ、サフィアール様、こちらの言葉が話せたのですねっ!」
 シャリアが戻ってきて驚いている。


==========
すいません……
シャリア=シャリナです。
間違えてしまってますが、そのまま失礼いたします。
途中までは直したのですが、もう、どれだけ直してどこが直っていないのか分からなくなってしまったので。
時々間違えると思ってください……(´;ω;`)ウゥゥ
これが、直書きの弊害か……!
PCで書いたものをコピペすれば、「一括置換」でまとめてちょちょちょーいと名前は修正できるのですが……。
今回アルファポリスに1話ずつ直接書き進めているため、一括修正みたいなことができず、拾い上げながら修正していくしか方法がなくて……。
申し訳ありません。

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