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第二話 瑠璃の仕事風景①
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瑠璃が事務所の自動ドアを潜り抜けると、何やら事務所内がざわついていた。事務所内にいるセカンドたちが、皆ある場所へやや心配そうな視線を向けていた。
「?何だろう?」
瑠璃が不思議に思ってみんなが視線を向けている方へ視線をやると、金髪碧眼、中学生くらいの男女が何やらDVDのようなもの取り合っていた。
「これは俺のだ!」
「・・・・・・違う、私の」
瑠璃はその2人の男女のもとへ行くと、若干呆れを滲ませながら声をかけた。
「何やってんだ?お前ら」
「おー瑠璃。久しぶりだな」
「・・・・・・瑠璃、久しぶり」
2人の男女は瑠璃に顔を向けて、親しげに声をかけた。
この2人の男女は、白河勇気に白河佳織。同じ金髪碧眼に、同じような顔つきからも分かる通り、この2人は双子の兄妹なのである。そして、瑠璃と同じセカンドであるのだ。ちなみに、2人はこの瑠璃が実は男であることを知っている。その事実を知っている数少ない人たちだ。
まあ、同じセカンドと言ってももちろん2人は魔法少女ではない。というか魔力も持ってない。むしろ、魔力などというものを持ってるのは瑠璃ぐらいなものだ。
他の人たちは妖力だったり、何か特殊な異能力だったり、普通に肉体がめちゃくちゃ強かったりと、それぞれ様々な力、様々な世界観で魔界から襲来した魔物たちに対抗してるのである。
まあ人々がそんな多種多様な超常的力を持ちうるに至ったのは、地球があるこの世界に魔界が衝突したことで、この世界の法則が少々狂ってしまったことに原因があるのだが、その話は今はいいだろう。
とりあえず、今はこの2人が何をしているか聞こう。
「・・・・・・お前ら、何してんの?」
「ああ、実は、佳織の奴が俺のAVを自分のだと言い張って聞かなくてな・・・・・・」
「・・・・・・は?」
「・・・・・・違う。逆。私のAVをお兄ちゃんが自分のだと言い張って聞かないの」
「何だと!?」
「・・・・・・事実」
「いや・・・・・・お前ら一体何の喧嘩をしてんだよ・・・・・・」
勇気は瑠璃に向かって叫ぶ。
「瑠璃!お前も知ってるだろう!俺の趣味はAV蒐集!東にレアもののAVあると聞けば飛んで行き、西にニッチなAVありと聞けば、命を賭してでもそこへ行く!」
「・・・・・・そして、それは私も同じ。私と勇気は兄妹だけど、AV蒐集家としてはライバル関係にある」
「「だからこそこれを絶対に佳織(勇気)に譲るわけにはいかないんだ!!」
「そんなとこで声を揃えるな!!」
瑠璃はツッコみ、AVを引っ張り合う2人を見て、ちょっとどうしたらいいかわからなくなっていた。どう止めればいいんだこの状況を。
「離せ佳織!このレアものAV、『スライム娘をこねるだけ』を手に入れるのは俺だあ!!」
「いやニッチすぎるだろ。何それ?どういう性癖?」
「・・・・・・このVo.18はスラこねシリーズ初、『こねたスライム娘を薄く伸ばして切って蕎麦にする』というプレイに挑戦したもの。私だってそんなレアものを譲るわけにはいかない」
「だからニッチすぎるって。ほんとに何それ?」
しばらく2人はそのAV(?)を引っ張り合っていたが、やがて結局2人で共用で見ることに決まった。最初からそうしろ。
勇気はふー、と額を拭うジェスチャーをして言った。
「よし。これで一件落着だな」
「お前がいうなお前が。ていうかお前ら、こういう喧嘩は家でやれよ家で。何でこんな公共の場でAVの取り合いなんかしてんだ」
「というか瑠璃、お前がその格好でここに来たということは、仕事か?」
「ああ。最近妹と遊ぶのに忙しかったが、我が愛しの妹がようやく満足してくれたみたい何で、久しぶりに仕事しに来てみたんだ」
「相変わらず、お前は妹大好きだな。むしろお前が妹みたいな見た目してるくせにな」
「妹みたいな見た目とはなんだ!!お前らは俺の中身について知ってるだろうが!!」
背が足りないので、飛び跳ねて怒ることで威厳を示そうとする瑠璃を見て、勇気は笑っていたがやがて真面目な顔で言った。
「お前、やっぱり今日受けに来た仕事も、無傷で終わらすつもりか」
「ああ。もし、人が見ているところで戦わなくちゃならないとしたら、俺は傷つくつもりはない。いつも通り無傷で、血を見せることなく終わらせてみせる」
人が見ているところでは血を見せない。これは瑠璃の信条である。
瑠璃は、もともと血を見るのが苦手だ。血を見ると、文字通り血の気が引くし、気分が悪くなってしまう。だから、他の人にも血を見せたりしたくないのだ。特に、子供には血なんてものを見せたくない。妹を持つ身としては、特にそう思う。
だから瑠璃は誰にも傷つけられないようにに、誰にも自分に血を流させることなど出来ないように、速く、超速で動けるようになったのだ。全ての攻撃を躱せるようにである。
また、戦ってる相手の血を見せることもないように、氷魔法と水魔法を習得した。瑠璃は水と氷の魔法少女なのだ。
ちなみに、瑠璃は氷で剣を作って戦うが、どこぞのアズールみたいにドMなわけではない。勘違いしないように。
さて、瑠璃がキリッと、ややカッコつけて俺は無傷でやる宣言をすると、勇気と佳織は顔を綻ばせて瑠璃の頭を撫で始めた。
「そっかそっか、えらいなー瑠璃・・・・・・いや、ラピスちゃんは」
「・・・・・・ん、えらいえらい」
「やめろなでるな!!」
この光景を、周りの冒険者たちも見ていたが、内容を知らない冒険者たちは中学生の男女が妹(?)を撫でくりまわして褒めてる、可愛くて癒される光景として微笑ましく眺めたのであった。
「?何だろう?」
瑠璃が不思議に思ってみんなが視線を向けている方へ視線をやると、金髪碧眼、中学生くらいの男女が何やらDVDのようなもの取り合っていた。
「これは俺のだ!」
「・・・・・・違う、私の」
瑠璃はその2人の男女のもとへ行くと、若干呆れを滲ませながら声をかけた。
「何やってんだ?お前ら」
「おー瑠璃。久しぶりだな」
「・・・・・・瑠璃、久しぶり」
2人の男女は瑠璃に顔を向けて、親しげに声をかけた。
この2人の男女は、白河勇気に白河佳織。同じ金髪碧眼に、同じような顔つきからも分かる通り、この2人は双子の兄妹なのである。そして、瑠璃と同じセカンドであるのだ。ちなみに、2人はこの瑠璃が実は男であることを知っている。その事実を知っている数少ない人たちだ。
まあ、同じセカンドと言ってももちろん2人は魔法少女ではない。というか魔力も持ってない。むしろ、魔力などというものを持ってるのは瑠璃ぐらいなものだ。
他の人たちは妖力だったり、何か特殊な異能力だったり、普通に肉体がめちゃくちゃ強かったりと、それぞれ様々な力、様々な世界観で魔界から襲来した魔物たちに対抗してるのである。
まあ人々がそんな多種多様な超常的力を持ちうるに至ったのは、地球があるこの世界に魔界が衝突したことで、この世界の法則が少々狂ってしまったことに原因があるのだが、その話は今はいいだろう。
とりあえず、今はこの2人が何をしているか聞こう。
「・・・・・・お前ら、何してんの?」
「ああ、実は、佳織の奴が俺のAVを自分のだと言い張って聞かなくてな・・・・・・」
「・・・・・・は?」
「・・・・・・違う。逆。私のAVをお兄ちゃんが自分のだと言い張って聞かないの」
「何だと!?」
「・・・・・・事実」
「いや・・・・・・お前ら一体何の喧嘩をしてんだよ・・・・・・」
勇気は瑠璃に向かって叫ぶ。
「瑠璃!お前も知ってるだろう!俺の趣味はAV蒐集!東にレアもののAVあると聞けば飛んで行き、西にニッチなAVありと聞けば、命を賭してでもそこへ行く!」
「・・・・・・そして、それは私も同じ。私と勇気は兄妹だけど、AV蒐集家としてはライバル関係にある」
「「だからこそこれを絶対に佳織(勇気)に譲るわけにはいかないんだ!!」
「そんなとこで声を揃えるな!!」
瑠璃はツッコみ、AVを引っ張り合う2人を見て、ちょっとどうしたらいいかわからなくなっていた。どう止めればいいんだこの状況を。
「離せ佳織!このレアものAV、『スライム娘をこねるだけ』を手に入れるのは俺だあ!!」
「いやニッチすぎるだろ。何それ?どういう性癖?」
「・・・・・・このVo.18はスラこねシリーズ初、『こねたスライム娘を薄く伸ばして切って蕎麦にする』というプレイに挑戦したもの。私だってそんなレアものを譲るわけにはいかない」
「だからニッチすぎるって。ほんとに何それ?」
しばらく2人はそのAV(?)を引っ張り合っていたが、やがて結局2人で共用で見ることに決まった。最初からそうしろ。
勇気はふー、と額を拭うジェスチャーをして言った。
「よし。これで一件落着だな」
「お前がいうなお前が。ていうかお前ら、こういう喧嘩は家でやれよ家で。何でこんな公共の場でAVの取り合いなんかしてんだ」
「というか瑠璃、お前がその格好でここに来たということは、仕事か?」
「ああ。最近妹と遊ぶのに忙しかったが、我が愛しの妹がようやく満足してくれたみたい何で、久しぶりに仕事しに来てみたんだ」
「相変わらず、お前は妹大好きだな。むしろお前が妹みたいな見た目してるくせにな」
「妹みたいな見た目とはなんだ!!お前らは俺の中身について知ってるだろうが!!」
背が足りないので、飛び跳ねて怒ることで威厳を示そうとする瑠璃を見て、勇気は笑っていたがやがて真面目な顔で言った。
「お前、やっぱり今日受けに来た仕事も、無傷で終わらすつもりか」
「ああ。もし、人が見ているところで戦わなくちゃならないとしたら、俺は傷つくつもりはない。いつも通り無傷で、血を見せることなく終わらせてみせる」
人が見ているところでは血を見せない。これは瑠璃の信条である。
瑠璃は、もともと血を見るのが苦手だ。血を見ると、文字通り血の気が引くし、気分が悪くなってしまう。だから、他の人にも血を見せたりしたくないのだ。特に、子供には血なんてものを見せたくない。妹を持つ身としては、特にそう思う。
だから瑠璃は誰にも傷つけられないようにに、誰にも自分に血を流させることなど出来ないように、速く、超速で動けるようになったのだ。全ての攻撃を躱せるようにである。
また、戦ってる相手の血を見せることもないように、氷魔法と水魔法を習得した。瑠璃は水と氷の魔法少女なのだ。
ちなみに、瑠璃は氷で剣を作って戦うが、どこぞのアズールみたいにドMなわけではない。勘違いしないように。
さて、瑠璃がキリッと、ややカッコつけて俺は無傷でやる宣言をすると、勇気と佳織は顔を綻ばせて瑠璃の頭を撫で始めた。
「そっかそっか、えらいなー瑠璃・・・・・・いや、ラピスちゃんは」
「・・・・・・ん、えらいえらい」
「やめろなでるな!!」
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