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16 触手にツンツンは、これのことぉ? テオ・ターン   ★ 

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     ◆触手にツンツンは、これのことぉ? テオ・ターン

 ゆっくり、しっかりと睡眠をとったらしい、サファとクリスは。
 なんか、心なしか、つやつやキラキラしているが。
 昨日のあれこれで、腰周りに疲れがわだかまる俺はともかく。
 イオナとユーリも。心なしか、げっそりしていた。なんでかな?

 それはともかく。
 見知らぬ魔獣といっぱい遭遇し、ダンジョン進行が思うとおりに進まず。焦る、勇者一行。
 気を引き締めて、第二階層の攻略を開始した。

 そうは言っても、やはり、勇者一行。
 勇者の剣と、剣士の剣で、斬れぬものはない、とばかりに。猛烈に通路を進んで行く。
 入り口では、少し手こずっていた、布を溶かす紫スライムも。
 勇者の魔法と、魔法使いユーリの魔法で、燃え燃えだ。
 ヒーラーのイオナと、足手まといの俺は、出番なし。
 彼らの後方で、おとなしく、あとをついていくのみだ。

 そうして、俺たちは。第二階層のボス部屋の前まで、来た。

 今までの、経験上。おそらく、この部屋の主も、よくわからない魔獣なのだろう。
 俺は、サファに聞いた。
「扉をちょっとだけ開けて、どんな魔獣がいるか、鑑定してみるか? 対処がわかれば、防衛もクリアも容易になるかもよ?」
「あぁ、頼む、テオ。でも、気をつけろよ?」
 俺は、神妙にうなずく。
 前回のボス部屋では、ひどい目にあった。
 ただ、縄をほどくだけなのに。なんか…になって。
 さすが、エロダンジョンと言われるだけはあるのだ、ここは。

 だが、しかし。もう、二度と。エロいことはさせねぇ。

 そんな心意気で。俺はそっと、扉を開けてみた。
 しかし、鑑定する前に、中の魔獣と目があったよぉぉ?
「ギャッ」
 猫が驚いた声のように、俺は声を出す。
 ピンク色の長いにょろにょろが、俺の体に巻きついて。部屋の中に引き入れられたのだ。

「テオっ」
 慌てて、サファも部屋に入ってきたが。
 他の三人は、部屋に入る前に扉が閉じてしまい。閉め出されてしまった。

 部屋の中には、またもや、俺とサファ。
 そして。
 第二階層のボス部屋には、巨大カエルがいた。

 俺は、カエルの舌に縛られて、捕まったみたいだぁ。ひぇぇ、ヌメヌメぇ。

「こいつっ、テオを離せぇ」
 サファは、勇者の剣を振りかぶり、カエルに突進していくが。
 しばらくして、足を止め。その場に倒れてしまった。
「えぇ? ど、どうした? サファっ」
 声をかけるが。サファはカエルの足元で、寝てしまったぁ??
 嘘でしょ? 昨日、俺を抱き枕にして、すっかりと寝入っていたっていうのにぃ?
 寝すぎでしょ!!

 俺が驚いている間に、巨大カエルは、口からピンクの舌を何本も出してきて、イソギンチャクの触手のように、俺の頬をヌメリと触り。手首と足首にも巻きついて。俺の体を、好き勝手に動かし始める。
 もしかして、最寄りの町で、冒険者が言っていた、触手にツンツンは、これのことぉ?
 嘘でしょう? 革製の下着が必要なのは、女性陣だけだと思って。俺は買ってないんですけどぉ?

 この触手。先端はツルリとした丸みを帯びていて、触れても痛くないけど。結構、力が強くて、縛られた手足は動かせない。
 それに、触れてくるヌメヌメは、それぞれが違う動きをしていて。別の生き物みたいで、気持ち悪い。

「テオ、可愛いピンクの乳首、見せて?」

 そこに、サファの声が響いた。
 見やると、サファが、目を開けている。
 でも、少し、ぼんやりとして。寝ぼけているような、力のない声だった。

「サファ、目を覚ませ? 助けてっ」
「大丈夫、俺がいるよ」
 サファは、そう言うけど。手も足も、ピクリとも動かなかった。
 俺の方を見ているが、まだ、カエルのそばで、体を横たえている。

 でも、そうしているうちに、カエルの舌? 触手が、俺のシャツのボタンを器用に外していって。
 なにやら、丁寧な手つき…舌つきで、前を開いた。
 もったいつけるような、変な動き、するなよ。逆に、恥ずかしいんだよっ。

「あぁ、やっぱり、可愛い。テオの乳首は、少しくすんだ薄桃色で。でも、昨日いじったから、少し赤くなっているな? 可哀想に。俺が舐めて、癒してあげたい」
 すると、触手の先端が、舌先を揺らめかすように、レロレロと動いて。
 それが、俺の乳首に触れた。
 肉厚のサファの舌が、俺の乳首を舐めているみたいに。
 でも、サファの口は、ひとつだけど。
 触手はいっぱいあって。
 両方の乳首を一緒に舐められると。それは、ヤバいぃぃ。
 ふたりのサファに舐められているみたいになるぅ。

 ひぃぃぃ、嘘でしょ? やっぱり、ボス魔獣はエロ攻撃なのかよぉ??
 もうっ、エロいことはさせねぇって思ったばっかりだったのにぃっ!

「あ、あ、サファ、ヌメヌメ、気持ち悪いよぉ、助けろよぉ」
「気持ち悪い? じゃあ、優しくするな?」
 サファが、言うと。触手も、乳首を優しく覆って、舐め撫でるような動きになった。
 違うってぇ、優しくしてってことじゃなくてぇ。
 それはそれで、気持ち良すぎてヤバいぃぃ、っていうかぁ。 

 つか、さっきから。触手の動きとサファの言葉が、連動してんじゃね?

「ちょ、ちょっと、サファ?」
「あぁ、そろそろ、ここも腫れてきたな?」
 すると、乳首を舐めている以外の触手が、腰の方に這ってきて。その感触も、舌で体を舐め、たどられているみたいで。ぞわぞわしてしまうが。
 そうではなくてっ。またもや器用に、触手がズボンのボタンや紐を外し始めた。

「わ、わ、だめ。そこ、開けるなっ、脱がすなっ」
「でも、腫れているから。外に出してあげないとな? 俺が舐めて、治してあげる」
 無情にも、ズボンの前は開かれてしまう。

「わぁ、熟れた果実みたいにパンパンに膨らんでる。いやらしい蜜がたっぷり詰まっていそうだ」
「あぁ、み、見るなぁ…」
 サファの前で、足を大きく開いた状態で。張り詰めた局部を、見せつけるみたいにさらすなんて。
 どんな羞恥プレイだよっ。

 しかし、触手は。張り詰めて下着を押し上げている俺のモノを、あざ笑うように上下にこする。
 それは、指先で行ったり来たりするような、もどかしい感触だった。

「いっぱい、気持ちよくしてあげたいなぁ、テオぉ。下から上に、テオのモノをじっくり舐めて、癒したいし。先の方は、とろりとした蜜をちゅぱちゅぱ吸い上げて。茎の部分は甘くカミカミして…」

 乳首を舐める触手は、そのままに。
 サファが言うように、三つの触手が局部を同時に刺激する。
 そんな、五か所も一気に攻められたら。たまらないって。
 ヌルヌルがヌメヌメするだけだから、痛いことはないし。体中を舐められている感覚で、ひたすらに気持ちが良くって。
 俺は、一方的にもたらされる刺激に、ただただ感じるしかなかった。

「んぁ、そんな、ダメだって、サファぁ、あぁ、んんぁ、やぁ」
 喘ぎを漏らす口元が、だらしなくゆるんでしまう。

「あぁ、気持ちよさそうな顔になってきたな? テオ。その、柔らかそうなお口に、俺を含んで」
 そうして、入ってくるものは。サファのモノではなく。カエルの触手なのだが。
 陰茎のような太さの、弾力のあるものが口に入ってきて。

 俺は、いよいよマズイと思ってきた。
 窒息とか、毒で、殺されるかも。
 それで。虚を突かれて、出来ていなかった鑑定を、改めてする。

 魔獣、ゲコヌメェ。
 巨大なカエルは、本体ではなく。小さいカエルが、本体である。
 ゲコヌメェの出す体液は、薄い媚薬で。ゲコヌメェは、捕獲した者の快楽エネルギーを吸収し、糧にする。なので、いつまでも、死ぬまで、快楽地獄に落とされる。
 捕獲者の恋人を人質にして、その者の情報から、捕獲者の最適な快楽を引き出す。
 対処法は、本体を抹殺すること。

 えぇ? 捕獲者って、俺のこと? 快楽地獄って、何ごとぉ?
 いやだぁ、泣きそう。
 あと、本体の小さいカエルって、どこにいるんだよぉ。
 と思ったら。
 サファの腿に、なんか、緑のちっちゃいの、いるぅ?
 あのカエルが、サファから俺の情報を取ってるのか?

 そう思っていたら、口の中に入れられた触手から、なんか液体が出て。
 うぇぇ、媚薬、飲んじゃったよぉ…。

 
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