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番外 モブから略奪? リーリア・ブランの野望 ②
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「クロウ、ここにいたのか?」
黒猫を腕に抱いた御姉さま…いえ、彼を、ぼんやり見ていたら。
本命の第一攻略対象である、イアン陛下が、丘に登ってきた。
やったーっ。ナマ陛下だわぁ。あぁ、やっぱり格好良いじゃーん?
目にかかるくらいの前髪、黄金色の髪が、木漏れ日に当たって、キラキラよ?
すごーい、金髪に青い目で、いかにもな、超、王子様。王様だけど。白馬っ、白馬はいないの?
それにしても、背が高くて。顔の造形のバランスが最高。三百六十度、一部の隙もないイケメンだわ。
さすが、第一攻略対象ね?
御姉さまモドキも、綺麗な顔立ちとか、思ったけれど。
やっぱり陛下と並ぶと、なんだか、質素な顔だわ?
日本人に近い顔だから。いかにも外国人って顔の陛下と並ぶと、顔の彫りが段違いね。
比べちゃ、悪いけどぉ?
陛下の、鼻梁が高く鼻筋スッって感じと。御姉さまモドキの、鼻ぺちゃとおちょぼ口の、のっぺり感?
ないわー。
貴方、陛下の隣に立たない方が良いわよ?
引き立て役っていうか。もう、モブでもいいんじゃないかしら? この無害な感じとか?
そういえば、御姉さまモドキが言った『空から天使が降りてきた』というセリフは。陛下が私に言うはずでしたのに?
なんだか、ちょっとずつ、イベントが変わっているみたいね?
でも、初対面イベントは、ちゃんと起きているし。大丈夫よね?
「チョンはみつかったか?」
「はい。この方が助けてくれたみたいです」
主人公の私を差し置いて、陛下は御姉さまモドキと会話をしている。
なんだか、親密そうね?
だって、この国の王様よ? その方と、こんなナチュラルに話せるものかしら?
猫は、御姉さまモドキ…もう、モドキでいいわ。の腕の中で、ニャーニャー言っている。
「こら、そういうこと、言わないの」
モドキは、猫とも会話をしているみたい。
シオン様とも親密なの? マジで何者?
「助けて? 君は…」
陛下が、私をようやく目に止めてくれたので。
私は、サッと立ち上がり。華麗に、淑女の礼を取った。
学園の制服のスカートは、足首が見えるくらいの長さで。指先で持ち上げると、下品に見えてしまうから。ちょこんと摘まむくらいにして、持ち上げない。
でも、礼儀は正しく、美しい姿勢で。
公女ですもの、これくらいのことはできるわ。
「はじめまして。私、隣国からの留学生で。セントカミュ学園の第三学年に編入いたしました。リーリア・ブランと申します」
まだ、お姫様なのは内緒よ?
身分は関係なく、気兼ねない感じで、距離を近づけていかないとならないの。
「…我は、イアン。こちらは、クロウだ」
陛下は。なんだか口元をヒクリ、とさせた。
笑顔、ではなくて。引きつる感じ?
なんでかしら? ここは私の可憐さに目を奪われる場面なのに?
そして陛下に紹介された、モドキ改め、クロウは。肩にシオン様を乗せたまま、軽く会釈をした。
クロウって名前、どこかで聞いたことあるなぁ? なんだっけ?
「クロウ・バジリスクです。よろしく、リーリア様」
その名前を聞いて、私はえっ? となった。
バジリスクって、シオン様と苗字が同じじゃない?
ってことは、クロウも公爵令息?
えぇ? アイキンⅡの中には出てこなかったキャラじゃない?
でもでも、あぁっ、思い出したわ?
クロウって、アイキンⅠに出てきたモブの名前じゃなかったかしら?
そうよ。私、アイキンⅠは、モブに散々邪魔されたのと。話しかけるたびに、陛下に成敗されることで。心が折れて、途中で止めちゃったのだもの。
なんだ、やっぱりモブだった。じゃあ、どうでもいいわね? 放置、放置。
「イアン様、ひとりで先に行かないでください」
そこに、宰相の孫で第三攻略対象のベルナルドと。聖騎士候補で第四攻略対象のカッツェが。丘に駆け上がってきた。
やだぁ、アイキンⅡの主要キャラが、続々と集まってくるんですけどぉ?
ベルナルドは、真面目な優等生で。ちょっと暗めの緑の髪に、緑の瞳。
長い前髪を、横に流して。おしゃれ七三って感じ?
体格は、ちょっとヒョロい。頭脳派眼鏡キャラだから、ほっそりなのよね。
スクエアなメガネの奥に、厳しい眼差しの目元。
ルールや常識にうるさい系だから、私は苦手なタイプだけど。
ハーレムを目指すなら、彼と一緒に勉強したり、退屈な領地の話を聞いたりしなきゃならないの。
面倒くさいけど。後々のためにも、頑張らなきゃね?
カッツェは、聖騎士候補だけど。見た目や言葉遣いがちょっとチャラくて。付き合いやすいタイプ。
日に焼けた肌に、明るい紫色の短髪。
さすがに、聖騎士を目指しているだけあって、たくましい体つき。
陛下も、鍛えられた細マッチョな体つきだけど。
カッツェも、陛下と同じくらいの長身で、がっしりした体躯をしている。
ムキムキは好きじゃないけど、適度に鍛えられた男性は、格好良いわよねぇ?
なんとなく、前世のサーファーの彼氏を思い出すわ。
いつも笑っている印象が、カッツェにはあるけれど。
上の兄弟が、騎士として大成していて。彼は、自分も続かなきゃって、プレッシャーやコンプレックスを人知れず持っているの。
貴方は貴方、っていうところを意識して、話をしていれば。懐くはずなのよ? チョロいわ。
「クロウ様、お久しぶりですわ」
そこに、オレンジの髪が目にまぶしい、前作の主人公、アイリスと。その婚約者のアルフレドが。バッグをいっぱい持って登場。
イアン様の妹の悪役令嬢、シャーロット様もいるわ?
「お久しぶりです、殿下、アイリス」
「あら、こちらの方は?」
アイリスが、お友達のような気安さで、クロウに問いかける。
私、いっぱい邪魔されたのに。アイキンⅠの主人公のアイリスが、モブと仲が良いのって、なんか、意外ぃ。
でも、アルフレドルートなら、モブと仲良くなれるのかもね?
途中でやめたから、知らんけど。
私、王様攻略一択だったから、他のルート試していないけど。
もしかしたら、アルフレドルートは簡単だったのかもね?
きっと、この世界のアイリスは。成敗回避で、楽な道を選んだんだわぁ?
王妃の座を逃がして、残念ね?
「リーリア様は、隣国の留学生なんですよ」
クロウはそう説明すると、アイキンの主要キャラを背後に従え、私に微笑んだ。
「ようこそ、セントカミュ学園へ」
その光景は、きらびやかな、アイキンⅡのパッケージデザインと同じ構図で。
すっごーい。なんか、感動しちゃう。
これから、私の、アイキンⅡが始まるのだなって、実感したわぁ。
でも。センターを陣取る。クロウだけは。意味わからないのよねぇ?
なんでモブがセンター? …バグかしら。
それで、このあと。みんなで、この丘の上で、ランチタイムみたいなのだけど。
私、知っているのよ? 王城で料理人だったアルフレドは、陛下の御食事のために、学園の食堂で働いていて。今、持っている、そのカバンの中身は、お昼御飯が入っているってこと。
なのに、私のことは誘ってもらえなかったわ。
どうして? 私、主人公なのに。
つか、モブ。
あんたが私を誘いなさいよ。
やっぱりモブって、邪魔ばっかりで、役に立たないわよねぇ?
黒猫を腕に抱いた御姉さま…いえ、彼を、ぼんやり見ていたら。
本命の第一攻略対象である、イアン陛下が、丘に登ってきた。
やったーっ。ナマ陛下だわぁ。あぁ、やっぱり格好良いじゃーん?
目にかかるくらいの前髪、黄金色の髪が、木漏れ日に当たって、キラキラよ?
すごーい、金髪に青い目で、いかにもな、超、王子様。王様だけど。白馬っ、白馬はいないの?
それにしても、背が高くて。顔の造形のバランスが最高。三百六十度、一部の隙もないイケメンだわ。
さすが、第一攻略対象ね?
御姉さまモドキも、綺麗な顔立ちとか、思ったけれど。
やっぱり陛下と並ぶと、なんだか、質素な顔だわ?
日本人に近い顔だから。いかにも外国人って顔の陛下と並ぶと、顔の彫りが段違いね。
比べちゃ、悪いけどぉ?
陛下の、鼻梁が高く鼻筋スッって感じと。御姉さまモドキの、鼻ぺちゃとおちょぼ口の、のっぺり感?
ないわー。
貴方、陛下の隣に立たない方が良いわよ?
引き立て役っていうか。もう、モブでもいいんじゃないかしら? この無害な感じとか?
そういえば、御姉さまモドキが言った『空から天使が降りてきた』というセリフは。陛下が私に言うはずでしたのに?
なんだか、ちょっとずつ、イベントが変わっているみたいね?
でも、初対面イベントは、ちゃんと起きているし。大丈夫よね?
「チョンはみつかったか?」
「はい。この方が助けてくれたみたいです」
主人公の私を差し置いて、陛下は御姉さまモドキと会話をしている。
なんだか、親密そうね?
だって、この国の王様よ? その方と、こんなナチュラルに話せるものかしら?
猫は、御姉さまモドキ…もう、モドキでいいわ。の腕の中で、ニャーニャー言っている。
「こら、そういうこと、言わないの」
モドキは、猫とも会話をしているみたい。
シオン様とも親密なの? マジで何者?
「助けて? 君は…」
陛下が、私をようやく目に止めてくれたので。
私は、サッと立ち上がり。華麗に、淑女の礼を取った。
学園の制服のスカートは、足首が見えるくらいの長さで。指先で持ち上げると、下品に見えてしまうから。ちょこんと摘まむくらいにして、持ち上げない。
でも、礼儀は正しく、美しい姿勢で。
公女ですもの、これくらいのことはできるわ。
「はじめまして。私、隣国からの留学生で。セントカミュ学園の第三学年に編入いたしました。リーリア・ブランと申します」
まだ、お姫様なのは内緒よ?
身分は関係なく、気兼ねない感じで、距離を近づけていかないとならないの。
「…我は、イアン。こちらは、クロウだ」
陛下は。なんだか口元をヒクリ、とさせた。
笑顔、ではなくて。引きつる感じ?
なんでかしら? ここは私の可憐さに目を奪われる場面なのに?
そして陛下に紹介された、モドキ改め、クロウは。肩にシオン様を乗せたまま、軽く会釈をした。
クロウって名前、どこかで聞いたことあるなぁ? なんだっけ?
「クロウ・バジリスクです。よろしく、リーリア様」
その名前を聞いて、私はえっ? となった。
バジリスクって、シオン様と苗字が同じじゃない?
ってことは、クロウも公爵令息?
えぇ? アイキンⅡの中には出てこなかったキャラじゃない?
でもでも、あぁっ、思い出したわ?
クロウって、アイキンⅠに出てきたモブの名前じゃなかったかしら?
そうよ。私、アイキンⅠは、モブに散々邪魔されたのと。話しかけるたびに、陛下に成敗されることで。心が折れて、途中で止めちゃったのだもの。
なんだ、やっぱりモブだった。じゃあ、どうでもいいわね? 放置、放置。
「イアン様、ひとりで先に行かないでください」
そこに、宰相の孫で第三攻略対象のベルナルドと。聖騎士候補で第四攻略対象のカッツェが。丘に駆け上がってきた。
やだぁ、アイキンⅡの主要キャラが、続々と集まってくるんですけどぉ?
ベルナルドは、真面目な優等生で。ちょっと暗めの緑の髪に、緑の瞳。
長い前髪を、横に流して。おしゃれ七三って感じ?
体格は、ちょっとヒョロい。頭脳派眼鏡キャラだから、ほっそりなのよね。
スクエアなメガネの奥に、厳しい眼差しの目元。
ルールや常識にうるさい系だから、私は苦手なタイプだけど。
ハーレムを目指すなら、彼と一緒に勉強したり、退屈な領地の話を聞いたりしなきゃならないの。
面倒くさいけど。後々のためにも、頑張らなきゃね?
カッツェは、聖騎士候補だけど。見た目や言葉遣いがちょっとチャラくて。付き合いやすいタイプ。
日に焼けた肌に、明るい紫色の短髪。
さすがに、聖騎士を目指しているだけあって、たくましい体つき。
陛下も、鍛えられた細マッチョな体つきだけど。
カッツェも、陛下と同じくらいの長身で、がっしりした体躯をしている。
ムキムキは好きじゃないけど、適度に鍛えられた男性は、格好良いわよねぇ?
なんとなく、前世のサーファーの彼氏を思い出すわ。
いつも笑っている印象が、カッツェにはあるけれど。
上の兄弟が、騎士として大成していて。彼は、自分も続かなきゃって、プレッシャーやコンプレックスを人知れず持っているの。
貴方は貴方、っていうところを意識して、話をしていれば。懐くはずなのよ? チョロいわ。
「クロウ様、お久しぶりですわ」
そこに、オレンジの髪が目にまぶしい、前作の主人公、アイリスと。その婚約者のアルフレドが。バッグをいっぱい持って登場。
イアン様の妹の悪役令嬢、シャーロット様もいるわ?
「お久しぶりです、殿下、アイリス」
「あら、こちらの方は?」
アイリスが、お友達のような気安さで、クロウに問いかける。
私、いっぱい邪魔されたのに。アイキンⅠの主人公のアイリスが、モブと仲が良いのって、なんか、意外ぃ。
でも、アルフレドルートなら、モブと仲良くなれるのかもね?
途中でやめたから、知らんけど。
私、王様攻略一択だったから、他のルート試していないけど。
もしかしたら、アルフレドルートは簡単だったのかもね?
きっと、この世界のアイリスは。成敗回避で、楽な道を選んだんだわぁ?
王妃の座を逃がして、残念ね?
「リーリア様は、隣国の留学生なんですよ」
クロウはそう説明すると、アイキンの主要キャラを背後に従え、私に微笑んだ。
「ようこそ、セントカミュ学園へ」
その光景は、きらびやかな、アイキンⅡのパッケージデザインと同じ構図で。
すっごーい。なんか、感動しちゃう。
これから、私の、アイキンⅡが始まるのだなって、実感したわぁ。
でも。センターを陣取る。クロウだけは。意味わからないのよねぇ?
なんでモブがセンター? …バグかしら。
それで、このあと。みんなで、この丘の上で、ランチタイムみたいなのだけど。
私、知っているのよ? 王城で料理人だったアルフレドは、陛下の御食事のために、学園の食堂で働いていて。今、持っている、そのカバンの中身は、お昼御飯が入っているってこと。
なのに、私のことは誘ってもらえなかったわ。
どうして? 私、主人公なのに。
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あんたが私を誘いなさいよ。
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