【完結】幽閉の王を救えっ、でも周りにモブの仕立て屋しかいないんですけどぉ?

北川晶

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2-16 池を作りましょう

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     ◆池を作りましょう

 翌日、さっそくですが。ベルナルドと放課後、話をすることになりました。

 陛下のお友達のことなので、陛下にも顛末をお話しまして。
 いや、ベルナルドが冷たいぃ、という話ではなく。
 公爵家が、ウィレム伯爵家に不義理をしていて。十年も水を供給できなくて、農地が荒れてしまったらしく。それに対し、なにか力になりたい。みたいなことです。

 すると陛下は、このことに興味津々…ってか。
 ぼくが、なにをどうするのか、知りたいみたいで。
 放課後、ぼくと一緒に残ってくれたのです。いつもながら、お優しいぃ。

 教師の去った、特別教室に。
 ぼくと陛下、シオンと、ベルナルドとカッツェが、顔を突き合わせていた。

「まずはじめに、ベルナルド・ウィレム伯爵子息。ぼくは、公爵家に入って日が浅く。ウィレム伯爵家と公爵家の仕事関係について、昨日まで知りませんでした。我が公爵家の不始末、謹んで謝罪させていただきます」
 頭を下げると、ベルナルドは緑の瞳を丸くして、慌てた。
「いえ。クロウ様が謝ることでは…。わかっております。公爵家でも、この十年。大変な目に合っていたのだと」
「でも、伯爵領では、父が出向かなかったことで、十年の間、水が行き渡らず、農地も荒れたと聞き及んでいます」
 その点は、伯爵家で一番の問題だったのだろう。
 ぼくに怒っているのではなく、ベルナルドは苦しそうに奥歯をかみしめた。

 ウィレム家は。現在の当主が、宰相のオズワルド・ウィレム。ベルナルドの祖父で。
 後継はベルナルドの父である。
 つまり、ベルナルドは伯爵令息ながら、後継ではなく。それでも真面目な性格ゆえに、領の問題に他人事ではなく胸を痛めているようだった。

「伯爵領での話は、我の耳には届いていない。国の介入を求める、嘆願書を出しても良い事例だと思うが?」
 陛下の疑問に。ベルナルドは、肩身が狭い感じで、シュンと椅子に座っている。
 いやいや、怒っているのではないのだから。そんな悲しそうな顔を、しないでくださいよ?

「祖父は。これは家同士の契約なので、国は関係ない、の一点張りで。祖父は宰相ですから、国の運営が第一でして。ここ十年は、アナベラとバミネのせいで、国の財政を食い潰されないよう、国家経営が傾かないよう、宰相の仕事が、とにかく大変だったみたいで。当主ながら、祖父は後継の父に領地経営は丸投げ状態でした。父も、なんとか。水を他領から買い取って、農地に分けたりしていたのですが、焼け石に水で。逆に赤字になりそうになって…でも私は、父が心配で。できる手伝いはしてきたのですが。子供にはやれることは限られていて。歯痒い思いをしていました」
「…そんな中。ぼくが、陛下の婚約者でーすって顔で、お気楽な感じだったので、ムカついていたのですね? わかります」
 ぼくは、神妙にうなずいたが。
 陛下は、ムカついていたのか? とベルナルドに聞き。
 ベルナルドは、激しく首を横に振り。なんだか大変になった。

「でも。今年は、公爵家の方が来てくださるとのことで。水が行き渡れば、荒れた農地も、いずれ生き返るでしょう。元に戻るまで、時間はかかりますが。仕方のないことです」

「うーん。でも、ぼくらの代では、水魔法の使い手が三人いるので、大丈夫でしょうが。ベルナルドの孫の代、その次の世代も、公爵家に頼りきりでは。また今回のような事例が起きたときに、困ってしまうでしょう? たとえば、ぼくら三人、家族もろとも暴漢に襲われる、なんてことも、なくはなくはないというか…」
「ない。あり得ぬ。我が許さぬ」
 陛下はぼくの横で、口をへの字にして、断言するが。
 たとえ、ですから。怒らないでくださいませ。

「水は、どのように行き渡らせているのですか? 川の支流ですか?」
 この世界は。おおよそ、川から引き込んだ水を、町の中心に集め。そこから各家庭に行き渡らせる方式だ。
 町の中心にある水場から、いちいち水を汲んで持っていく。水汲みという仕事もあって。少しお金を払えば、家に水を届けてくれる。
 家の中には、土管の水道があり。水回りに流れる感じだ。

 若干、井戸が敷地にあったり。湖や池や川の近くに、住む者もいるが。
 庶民は、水汲みが不可避である。

 王城では、各部屋に土管が引かれていたから。トイレもお風呂も、水が潤沢だった。
 あそこは山の上だったので、水源が近く。水で不便がなかったな。

 ぼくは、なんだかんだ、裕福な家で過ごしてきて。
 前世でも、蛇口をひねれば水が出る、日本に住んでいた。

 でも、前世でも、日本以外の国は、水が貴重で。水源確保に躍起になっている国の方が多かった。
 この世界でも、庶民は、自分で水を汲んできたり、お風呂に浸かるのは贅沢だったり、干ばつになれば飲み水にも苦慮したり。水問題はシビアなのである。

 ぼくの質問に、ベルナルドが答えた。
「ウィレム家は、土魔法の系譜なので、地中に水道管が張り巡らせてあるのです」
 おおぉ? 上水道完備なのですか? 最先端だっ。
 王都も是非、そうするべきです。
 そうしたら、土魔法の者が、土管を作って売り出す、一大ビジネスになりそうじゃね?

「土管で水を流しているのですね? 素晴らしいですね」
「ですが、水量は決して多くないのです。小さな山に、水源があるので。大きな山脈のある領ほどには、水はないのですよ。水の最終地点は、川の支流に土管を通しています」
「小山から、領の全土に水道を引いてあって、最後は川に戻している、ということですね? ため池は作ってありますよね?」
「………は?」
「ん?」
 ベルナルドが、それはなんですか? という顔をしたので。
 ぼくも小首を傾げる。

 え? 農地の近くに、ため池があるのって、当たり前じゃないの?
 ぼく、前世では、池で生物調査する、あのテレビ番組が好きだったんですよねぇ?
 ビール飲みながら番組見て、カエルキモッ、とか、よく叫んでました。

 で、日本と言えば、田んぼがあって。
 田んぼは水田だから、近くにため池とか、農業用水とか、用水路とか、普通にあったのですけど?

「ため池、ない?」
「クロウ、ため池とはなんだ?」
 陛下が、聞いてくる。
 へぁ? タメイケッテナンデスカ?

「えっと。農地のそばに、農業用に水を貯めておく池のこと、かな?」
「池や湖が、農地のすぐそばに、都合よくあるわけないではないか? 池のそばに農地を作るというのなら、わかるが?」
「いえ、人工的に、作るのです。水をせき止めて、溜めておいて、五月など、農業に一番必要なときに、わっと使えるように。ないですか?」
「初耳だ。というか、池を、人が、作れるものなのか?」
 陛下が、ぐいぐい、ぼくを追い詰めてきます。
 ええぇっ? ため池、この世界にないの?
 こんな提案で、いいのですか?

「…土魔法があれば、簡単なのでは? 掘削も、池の底を強化するのも。わぁ、そう思うと、土魔法、うらやましいですね。池を作りましょう!」

「いやいやいや、池を作るとか、そんな大規模なこと、考えたこともないのですが?」
 ベルナルドが、本当に、寝耳に水のような顔をして。頭を小刻みに横に振っている。

「だったら、考えてみてください。ため池があれば、農家の方が、好きなときに好きなだけ、水を使えるのです。シーズンオフに、川に流してしまわないで、池に水を溜めるようにしておけば。毎年公爵家に頭を下げる必要はなくなる。農地が干からびることもなくなる。干ばつの折は、もちろん力を貸しますが。余計な金銭を支払うことなく、自力で、農地を維持できることでしょう」

「…池は、吹きさらしですよね? 雨やほこりの入った水で、農業できるのですか?」
 ベルナルドの質問に、ぼくは苦笑する。
 こういうところは、伯爵家のお坊ちゃまなんだな? って思ってしまった。
 水不足で、自領の農家が大変なのはわかっていても。
 水をどのように利用して、どうやって作物を作っているのかまでは、知らないようですね?

「毒で汚染されているなら、ともかく。普通農業は、雨や太陽などの自然の恵みで、成り立つものです。飲料水ほど綺麗でなくても、大丈夫なのですよ。とにかく水分があればいいのです」
 そう言ったら。ベルナルドは『そうなんだぁ』と、学びを深めた顔になって。
 おずおずと、ぼくに、うかがうように聞いてきた。

「…あの、私から父に言ってみますが。クロウ様のお力添えもいただきたいのです。私では、説得力がないもので。まだ、ため池というものが、どういう作用があるのか。どのようなものなのか。はたして、私どもが作れるものなのかも。わからない。私は想像できなくて…」

「いいですよ。五月に、父上が伯爵領にお邪魔するようですから。ぼくも一緒に行きます。そのときは、ベルナルドも一緒に、伯爵家後継様を説得いたしましょう」

 ベルナルドは、今まで厳しい眼差しを崩さなかったが。
 目に見えて、安堵の表情になった。
 希望の光が見えて、ほんのり笑っている。
 良かった。少しは力になれていると良いのだけど。

「クロウ様。ランチのときにイアン様が言っていた、官吏の試験をパスしたというのは、本当だったのですね。とても大胆な提案ですが、池を作るなど、私などには到底考えもつかない、常人離れした発案で。その頭の回転の良さには舌を巻きます。驚嘆いたしました」
 ベルナルドが感心したように言ってくれて。
 それに陛下が、満足そうにうなずいた。

「そうだな。今回の問題解決法は、見事だったぞ、クロウ?」
 そう言って、陛下はぼくの頭を優しく撫でてくれたのでした。
 ふふ、嬉しいですね。
 あと、ぼくが知っている方法で解決できそうで、ホッとしました。
 ぼく的には、大した提案ではなかったので。

 もっと。水車を作ったり、別の水源から水を引き入れたりしなければならないのかなって、考えていたのですよ。
 そうしたら、もっと大規模で大変でしたが。
 ため池で解決できるのなら。それほど労力も金銭もかからずに済みそうです。
 なんていっても、土魔法の使い手がいるので。鬼に金棒ではありませんか?

「ありがとうございます。けれど、まずは、ため池を作ってみないとなりませんね? 伯爵領の水を潤沢にして、ため池の使用法などが、農家に浸透するところまで見なければ。本当の解決ではございません。ウィレム伯爵領の農地が元に戻るよう、頑張りますね?」

「おまえは、本当に、突拍子のないことを考えつくのだな? 池も湖も、自然に出来たところに、悠然としてあるもので。そのような自然の差配を、人が作り出すなどと、そうそう考えつくものではない。クロウはやはり、我の英知であり、宝玉であるな?」
「ほっ、褒め過ぎですぅ」
「ウィレム領で成功例ができたら、全国にため池を普及させても良いな? 農業は生活の基盤だ。苦心しなくなれば、民も領主も、おまえに感謝する。この件は、国の母としての初仕事になるかもしれないな?」

 手放しで、陛下が賞賛してくれるので。ぼくは照れて、ほんのり熱くなる頬を両手でおさえた。
「イチャイチャしないでください。問題が解決したのなら、さっさと帰りますよ。陛下も。セドリックが廊下で、熊みたいにウロウロしていますから、お急ぎください」

 ぼくと陛下の、ほのぼのとした会話に、シオンが水を差した。
 もうっ。久しぶりの、陛下とのゆっくりとした時間だったのに。シオンの意地悪ぅ。

 しかし、まぁ、そんなこんなで。ぼくとベルナルドの冷えた関係は、少しはましになりそうです。

 ちなみに。公爵家で、この話をしたら。
 父上に、貴重な収入源だったのに、と怒られた。
 ため池を作ったら、毎年定期的に伯爵領から入ってくる依頼料がなくなってしまうからだ。

 でも、伯爵領の農民が困るより良いでしょう?
 だいたい父上が、十年も寝ているからぁ、と怒り返したら。父上が泣きそうになったので。
 それ以上はイジメなかった。
 シオンと同じ顔で涙ぐむのは、反則ですよ、父上っ。

 でも、父上は。ぼくと一緒に伯爵領に行けるなら、いいって。ぼくの横槍を許してくれました。
 本当は、当主に内緒で、勝手なことをしてはいけないのだけど。

 父上は、ぼくに甘いですね?

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