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児童相談所
しおりを挟む私が小学2年生の時、初めて児童相談所に行った。
それは祖母の勧めで。
祖母だけは私の親族の中で唯一まともな人だった。
10年以上前の記憶だからあまり鮮明ではないが、母親と私の2人で行ったことを覚えている。
最初は職員さんと家族についてどう思っているかなどを話して、その後は色鉛筆を並べられてどれか1色を選んで絵を描いてと言われた。
当時は何故そんなことをさせられたのか疑問だったが、これで私の心情を汲み取ろうとしていたんだと思う。
因みにその時私が描いたものは絵でも何でもなくて、ただ差し出された紙を埋め尽くすようにグチャグチャと力強く、色で塗り潰そうとしていた。
その間、母親は私が虐待をされていることを児童相談所の職員さんに話していたそうだが、様子を見ましょうと言われ何度か通う約束をしてその日は終わった。
それから何度か母親と共に通い、虐待の事実を訴えたが証拠が無いと何も出来ないと言われた。
私はこの頃から大人を信用することを辞めた。
大人が嫌いになった。
それ程までに私の心は閉ざされてしまった。
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