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妹との落差
しおりを挟む私には4歳違いの妹がいる。
普通なら妹も虐待の被害者になると思うだろう。
しかし、その仕打ちを喰らったのは私だけだった。
それも相まって私の心はどんどん壊れて行った。
何故、私だけがこんなに辛い思いをしなければならないのか、幼い私は神様を恨んだ。
そして毎日のように祈った。
「どうか私を天国に逝かせてください」
無限の愛情を注いで貰っている妹。
それとは相反して、暴力を振るわれ、怒鳴られ、監視カメラで監視されプライベートゼロの私。
ある日、私は母親にお願いしてみた。
「離婚して。無理なら父親を殺して。」
母親からの返事はとても素っ気ないものだった。
「そんなこと出来るわけないでしょ。お母さんだって好きで結婚してる訳じゃないんだよ。」
結局、母親は私のことよりもお金持ちの妻でいることを選んだんだ。
お腹を痛めて産んだ我が子よりも自分が可愛いんだね。
幼稚園児の私は子供ながらにそう感じた。
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