3 / 5
#3
初めて死にたいと思った日
しおりを挟むアレルギー食品を医師の許可無く無断で食べさせることから始まった私への虐待は成長するに連れて、どんどん過激なものになって行った。
家中に取り付けられた監視カメラで24時間監視され、寝食以外の時間は遊ぶことも一切許されず、無理やり勉強をさせられた。
もし、少しでも逆らえば思い切り頭を殴られた。
医療従事者である父親は虐待の発覚を恐れたのであろう。
腕や脚、顔などの他人にバレる場所は殴られることは無かった。
本当に卑怯だと思う。
こんなに悲しい幼少期を過ごしたのは私だけなのではないか、幼かった私はずっとそう思って毎日を過ごしていた。
そんなある日、ひいおばあちゃんが亡くなった。
当時の私は5歳。
人は死んだら天国に行く。
そんな漠然とした子供らしい知識しか無かったが、ひいおばあちゃんの死は悲しいというよりも羨ましかった。
こんなことを言ったら罰が当たるかもしれないが、天国に行けること、死んだら全部無くなること。
それら全てが羨ましくて、私はこの時初めて死にたいと確信したんだ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
番を辞めますさようなら
京佳
恋愛
番である婚約者に冷遇され続けた私は彼の裏切りを目撃した。心が壊れた私は彼の番で居続ける事を放棄した。私ではなく別の人と幸せになって下さい。さようなら…
愛されなかった番。後悔ざまぁ。すれ違いエンド。ゆるゆる設定。
※沢山のお気に入り&いいねをありがとうございます。感謝感謝♡
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる