百合の生産直売所、カレンズファーム じっくり仕上げたビアンはいかがですか?

リリィ カサブランカ

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顧客番号14 清純派女優・河辺美岬

商談

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「いらっしゃいませ、河辺かわべさま」
 
 上客のご来店。
 さあ、高く売るわよ。
 気合いが入る。

 来店されたのは、河辺美岬かわべみさきさま。
 ご常連だ。
 二十八歳になった今も、清純派女優として絶大な人気を誇っている。
 とにかく、男の匂いがしない。
 スキャンダルとは無縁である。
 小顔で栗色のシャギーボブ、清楚系ブランドの大人カワイイ服。
 言い寄る男は後を絶たないけど、相手にしないらしい。
 なぜならビアンなのである。
 それも超ヘビーな。

「いい子が入ったかしら?」

 商談ルームのソファでくつろぐ河辺さま。
 香り高い紅茶をひとくち飲む。

「はい、河辺さまの好みにピッタリの子が」
「そう、それは楽しみね」

 連れて来て、と店の奥に声を掛ける。
 アスリート系の屈強な女性スタッフ・アザミが、少女の腕を引っ張り、無理やり連れて来る。

「マリエ、高校を卒業したばかりの十八歳でございます」

 肩までの艶やかな黒髪。
 まだ幼い顔立ちが、いまにも泣き出しそうだ。
 サリバン・ブラインの、グレーのブラとパンティ。
 高価で美しい商品には、コットンの下着が最高のラッピングとなる。
 真っ白に輝く、肌理きめの細かい肌。
 巨乳ではないが、形の良い乳房。
 腰骨が良く張って、クビレを強調している。
 クリっとした丸い尻。
 そして、こんもり、くっきりした下腹部の割れ目キャメルトゥ
 180cmの アザミが、154cmと小柄なマリエの両手首を掴んでバンザイをさせる。
 隠されていたワキがさらされた。

「ふうん……」

 美岬がゆっくりとマリエに近づく。
 二の腕から、蒼みがかったワキをじっくりと観察する。

「キレイな肌ね。ふふ、チョロっと一本、ワキ毛が生えてる」

 ワキに鼻先を近づける。

「ああ、甘く蒸れた香りがステキ」
 
 河辺さま、どうやら気に入ったようだ。
 ここで、この商品のプロフィールを説明する。
 元々はお嬢様で、勉強もスポーツも得意。
 ピアノも習っていた。
 ところが、高校を卒業した途端に、父親の事業が失敗し、借金のカタにと連れて来られたというわけ。

「ふふふ、よくある話ね……」

 お客さまの要望にはニつの傾向がある。
 あらかじめトレーニングを受け、ビアンとして仕上がっている商品を望むお客さま。
 入荷したばかりの、手付かずの商品を自分で調教することを望むお客さま。
 河辺さまは典型的な手付かず派。
 そう、いちばん大事なのは……

「はい、もちろん処女バージンでございます。お医者さまの証明書もございますよ」
「そう、それは良かった」
 
 河辺さまがバージンにこだわるのには理由がある。
 清純派のイメージ、そして外見を保つために、バージンのエキスが必要だと信じ込んでいるのだ。
 まさか、生き血をすするわけじゃないだろうけど。
 でも、純潔を奪い、自分が取り込むことで、若くて清純でいられると信じている。
 それって、立派すぎる変態だと思うんだけど……
 

(続く)
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