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第一章 異世界に来た俺は魔法少女1人からケツを狙われている!
俺は魔法少女にケツに突っ込んでもらう!
しおりを挟む「ん?」
「どうしたんすか?師匠?」
師匠の方の魔法少女が町に目を向ける。目を凝らしているようだ。
「あのさ、お前以外に魔法少女何人いるんだ?」
「?あっしと、80番台や90番台のやつら5.6人っすけど」
「なんだ、あの魔力量街の地下の魔力移動してないか?」
彼女の呟きは核心にかわることなく、彼女をつらぬいた。
「ぐっ」
巨大な光球が街から飛んできたのだ。
「せ、師匠!!っつ!!『氷牙・守顎』っ!!!」
とっさに氷の牙が周囲に生え、魔力の玉を弾いた。
光球はひとつではなく、次々と降り注ぐ。
「領主さま、怪我はないっすか?!」
「なんだ?!…ガトリング砲?!」
猛攻撃の刹那街から大きなガトリング砲がこちらを向いているのが見えた。なんつうでかさ。どっから出したんだよ。
「り、領主、さま無事っすか?ん、女の子?」
「え?」
領主のふりをしていた村娘の魔法がとけてしまっていた。
「あんたら、あっしらをだましてたんすね!うわっ!」
「あああいやあああ!これはははそのう!!」
氷の牙の守りが次々と破壊されていく。
「ああああもう!!!いまはいいっす!あとから話を聞くから、あんたも魔法使いなら、助けてくれっす!!」
「わわわ分かったわ!しーるど!」
ちゅん
一瞬で蒸発した。
「本気でやって下さいっす!!」
「本気だったわよ!!わ、わたし防御魔法へたくそなのよ!!」
「じゃあ、攻撃魔法だ!村にいた時散々おれの頭こずいてくれた、あの鳥の魔法があるだろ!あれであのガトリング砲をぶっこわしてくれ!」
くそっ!ケツ丸出しのまま、両手を氷で固まらせた格好でしんだら、まぬけすぎるだろ!なんとかして、この攻撃をふせがねーと。村娘がしゃがんで土を丸め出す。
「何やってんすか!気でも狂いましたか?!」
「だまってて!『光の精霊さんお願いします。この土塊の姿を変えてください!幻影(ミラージュ)!』」
彼女の手にあった土団子は、鳥へと姿を変えた。おぉ!こうやってあの鳥を作っていたのか。村娘の姉に近づくたんびにどこからか現れてぶつかってきたんだっけ。あれで羽ばたいていくんだな!よし、距離が随分あるが、鳥なら問題あるまい!!
「いち!にの!さんで!結界を解くっすから!そのタイミングで、攻撃してくれっす!」
「わわわわかったわ!!」
結界を張ったままでは当然攻撃できない。
「いち、にの、さん!!!『解除(リリース)』」
「…唸れ!!私の剛腕!そりゃ!!」
村娘は思いっきり鳥を掴んで投げた。ひょろひょろと飛んだ鳥さんは、乱れ撃たれる魔弾にあっという間に粉々にされた。
「鳥さああああん!!」
「ちょっとまてぇ!!!」
「ちょっとまつっす!!!うおおお!!『氷牙』!!!」
氷のシールドを張り直すが、次々にヒビがはいる。
「馬鹿なんすか!馬鹿なんすか!!」
「し、仕方ないじゃない!わ、わたしの魔法は幻影魔法なのよ!見た目しか変えれないの!姉様の魔法とは違うのよ!!」
「じゃあ、なんで村の時はあんなに痛かったんだよ」
「土団子に石詰めたからよ!」
「殺す気かっ」
腕組みをして、ふんす、と、鼻息を荒らげる娘をぶん殴りたい!!不十分だった氷の盾の隙間から光弾がはいり、村娘の手にあった杖をへし折った。不幸は次々に雪だるまのごとく、増えていく。
「あ、つ、つ、つえがお、おれちゃっ、たっ」
「あんたらほんと、役にたたないっすね!!見捨てていいっすか!!」
役に、たたない?この俺が?見捨てられるのか?この世界でも。嫌だ!嫌だ!嫌だ!惨めな自分は向こうの世界に置いてきたんだ。役に経たつんだ。生まれ変わるんだ。
「おい、妹!…しろ」
「わたしの、つえええ。姉様がくれたつえがあああ」
「しっかりしろ!!姉ちゃんにまた会うんだろうが!!」
「わたしこのまましぬんだあらああ…ぐすん」
「泣いても状況が変わらねえんだ!」
くそっ。ケツ丸出しじゃ無かったら。
「死ぬ直前の一分一秒まで、頭をぶん回せ!人間死ぬときゃ死ぬんだよ!死んだらしまいだ!アニメも漫画も続きは見れない!死んじまったら置いていった後悔を拾いあげることはできないんだよ!生きて、ねーちゃんの卵焼き食うんだろ!だったら頭を回せ!」
「…姉様の、卵焼き」
「そうさ!産みたての卵を持ってきて、貴重な砂糖をつかって、ふわふわに焼いた玉子焼きだよ。優しいねーちゃんが作ってくれるほわほわの玉子焼きもう1回食べたいだろうが」
「う、うん!」
「そのためだったら、なんでも。できるだろうよ!」
「うん!!」
あー、そうさ。未練タラタラだよ。元いた世界に。好きなことも嫌いなことも、全部置いてきてしまった。二度と食えないもの、二度と会えない人。おれはこの世界で生きていくしかないんだ。
「おれの!!ケツに!!手を突っ込め!!!」
「うん!!!…え?!」
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