魔法少女ほのか 私がマスコットに体を乗っとられて、友達に幽体離脱させられて、魔法の国で女王と決戦で大暴れする話はいかが?

お花畑ラブ子

文字の大きさ
26 / 52
第三章 魔法少女カレン☆零なる華は永久に

カレンの胸の内

しおりを挟む
 ログハウスを出た直後に、黒い犬のような魔物に囲まれる。またどこか異世界の扉が開いたのか。
「セバス」
 短く言うと、となりに羊の執事が黒い煙とともに現れた。
「お嬢様」
「飯の時間だ」
「・・・失礼しても?」
「構わんやれ」
 では、と手をかざすと、たちどころに魔物がバタバタと倒れ始めた。
「やはり、獣の魂などこの程度、やはり人間でないと」
 カレンが杖をむける
「古代魔法(エンシェントマジック)悪魔払い(デーモンキラー)」
「悪かった。人間には手を出さないさ」
「口調、姿、戻せ」
「失礼した。だが忘れないでいただきたいのは、お嬢様の方ですよ?」
「わかってる。森のどこかに異世界の扉が開いている。閉めにいく」

 この森は、魔力に溢れている。この世界の住人が魔法使いや魔女とは呼ばれるが、魔法少年や魔法少女と呼ばれることがないのには、この森と深く関係がある。
 魔法少女たちは魔法生物に魔力を増加してもらっている。自前の魔力を使うことも可能だが、命を削ることになる。そのときに魔法生物たちは門を少し開け魔力を供給するのだ。
 魔法力学によるとゲートを開ける頻度が増えると、空間の歪みが大きくなり、しまいには、異界の門の間から先ほどの魔犬の侵入など、さまざまな悪影響が出始める。
 この森はすでに10年ほど前から不安定になりはじめ、小さいときのほのかと天馬がこの森で出会っている。また穴が増えたことによって異界の魔物も増えてきている。
 先日の王宮でもその話題は出ており、近衛兵団の訓練はパトロールついでにこの森で行われているそうだ。地獄の訓練と言われといる
 地獄?なめてるだろう。
「想像(イメージ)、創造(クリエイト)」
 彼女は宙に浮いた無数の杖とともに浮かぶ。月夜に照らされた彼女の横顔は狂気を帯びる。
「五葉の平穏を邪魔するやつは、誰であろうと!」
 さらに増え続ける魔物を蹴散らしていく。

「クリエイトッ!!」
 地面から無数に剣を作り出し、敵を串刺しにしていく。
「イマジンッ!」
 空中に逃げた敵は巨大なハンマーを作り出して地面に叩きつける。叩かれた方向に重力を発生させている。八つ当たりのように魔法を繰り出していく。



 創造と想像二つの魔法は似て非なるものである。創造は実際にあるものを召喚する。魔力消費はすくない。想像はいろいろな効果を付け加えることができる。カレンのイメージが正確なほど強固で強力なものになる。魔力消費は大きくなる。

 魔法で生計を立ててきた白鳥家を持ってしても、畏怖されるほどの魔力を持ち、彼らが彼女をゴミ山に捨てるほどの強力な魔法であった。幸か不幸か使用人に殺されそうになり、逃げ出した先で出会った少女に襲われ、命を救われた。
 棒で殴られてる最中に見た彼女は涙を流していた。ああ彼女は私のことを思って涙を流してくれるのかと薄れゆく意識の中で思った。

 目を覚ましたときから1年ゴミ山で暮らした。はじめは、感情の薄かった五葉が徐々に明るくなり、苦しい生活の中でも、喜びを感じることがあるようになった矢先に、五葉の病が発覚した。強力すぎる瞳の魔力に身体が耐えられないのだ。白鳥家の魔本に書いてあった、魔人少女の儀式。強靭な肉体と高い魔力コントロールを得ることができる。捕まえた魔法生物と契約させ、魔人少女にした。誤算だったのは、五葉と魔法生物の魔力不足によって術は失敗し、二人が死にかけたことだ。通りかかった双葉という女によって、魂が融合され、一命をとりとめた。しかし、それでも日々魔力を外部から供給しなければ生きれない体になってしまった。双葉の案によりカウンターズとして戦場に身を置くことで、魔力をかき集めた。
 だが、平和になれば、魔力は集められない。そのため、ほのかたちの町にやってきたのだ。
 五葉を救うため、さちよの作った悪の怪人を倒し魔力を集めたり、五葉を救う術がないか若葉の蔵を捜索させようとした。魔法国の王女であるソフィアを屋敷に引き入れ、ご機嫌とりをした。結果として見たのは王女は王宮でうとまれていた家出少女、私が願った完璧な魔人少女、入れない蔵、カウンターズの信用の失墜。世間的には公表されなかったが、王宮は完全にカウンターズを見捨てた。王宮で保護されていたはずの五葉は危険区域の森の中で簡易な防護魔法のかけられた小屋に追いやられていた。

 くそっ!くそっ!
 加えて「零華」を守ることを契約としているセバスからもカウンターズを守れなければ、お前とお前の大切なものの魂を食うといわれている。契約した当時は大切なものがなかった。だが、いまは。

 大切なものが多すぎる。

 五葉は当然大切だ。双葉は恩人だし、四葉は五葉の友達だ、他のカウンターズのメンバーは家族同然。ほのかたちは異界の友人だ。恋に不器用なほのか、しっかり者のさき、かわいいもう一人の妹ソフィア、私の正体と目的を知っても変わらず接してくれた天馬。

 ああ

 血みどろになった夜の森の中でさまざまな思いが胸を押しつぶす。
 彼女の横顔には涙が静かにながれていた。




 だれか、助けて
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ
ファンタジー
 ハートとお気に入り登録、ぜひぜひお願いいたします!  ↓簡単なあらすじは''もっと見る''へ!↓  ここは、剣と魔法の異世界グリム。  ……その大陸の真ん中らへんにある、荒野広がるだけの平和なスラガン地方。  近辺の大都市に新しい冒険者ギルド本部が出来たことで、辺境の町バッファロー冒険者ギルド支部は無名のままどんどん寂れていった。  そんな所に見習い冒険者のナガレという青年が足を踏み入れる。  無名なナガレと崖っぷちのギルド。おまけに巨悪の陰謀がスラガン地方を襲う。ナガレと仲間たちを待ち受けている物とは……?  チートスキルも最強ヒロインも女神の加護も何もナシ⁉︎ ハーレムなんて夢のまた夢、無双もできない弱小冒険者たちの成長ストーリー!  努力と友情で、逆境跳ね除け成り上がれ! (この小説では数字が漢字表記になっています。縦読みで読んでいただけると幸いです!)

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

処理中です...