52 / 52
第6章マジックガールロックンロール
占い嫌い
しおりを挟む
「いつまで寝とるんじゃい!」
スパーンッ
という小気味いい音で目が覚めた。
私はおでこの痛みにのたうちまわる。
「でこが割れる~!」
「さっさと顔を洗ってくる!」
幼なじみでもあるさきが腕を組んで仁王立ちで立っていた。右手には緑色のスリッパを持っていた。
ヒリヒリとするおでこをさすりながら洗面所に向かう。顔を洗って、歯磨きをして、髪を結んでポニーテールにする。少し鏡の中の自分に微笑んでみる。
自信のなさげな地味な女の子がこっちを見つめていた。両手で頬を挟んでパンパンと叩く。よしっ
「おっはよ!」
「はいはい、早く朝ごはん朝ごはん!」
「「いただきます!」」
寮の共有スペースで、さきが作ってくれた目玉焼きや、サラダなどをもしゃもしゃと食べる。
ふと、テレビから軽快なメロディが流れ出す。
『おはあさ!らっきーちゃんねぇる!』
「お、ラッキー!今日はラック様じゃん」
「?だれそれ」
「はぁ?ラック様を知らないの!ほのかヤバいよ!」
テレビの中で銀髪の男がウインクしている。
『今日のスーパーラッキーガールは・・・乙女座の君だ!ズッキュ~ン』
ナニコイツアタマワイテルノ?
「はぁぁん」
さきはばかなの?胸を押さえ、天井を仰ぎ見るさきは幸せそうだった。たしかにイケメン?なんだろうけど、ふとテレビの中の男と目があったような気がした。
「・・・ほのか!ほのかっ!」
分かるぞ~分かる!っというふうにうなずきながら。
「ラック様に見惚れてたんだね!」
「ち、違うよ。私占いなんて興味ないし」
「照れんなって」
「やめてよもう」
もう一度テレビを見る。つぎつぎと星座の運勢が発表されて、あの男は映っていなかった。
「「やばいやばいやばいやばい!」」
さきちゃんと一緒に優雅に朝ごはんと洒落込んで・・・いる場合ではなかった!
大急ぎで、寮から学校へむかう。
「ほのか!こっちの道の方が近道!」
さきちゃんが裏路地を指差す。私は通ったことない道だ。なんか嫌な予感がする。
「大丈夫!大丈夫!バスケの自主練で、この辺りの道は全て把握してるから!」
薄暗い道を駆け抜ける。ダクトから流れるいろいろな匂いが鼻をつく。室外機が、ゴミ箱が、水晶玉、猫が、空き缶が、景色が流れてい、く?
一瞬人気のないはずの裏路地に人影を見た気がした。
「占い・・・師?」
駆け抜けたあと、急いで振り返ったけど、そこには何もない。
「ほら、ほのか!」
そうだ!学校!学校!
「ほーのーかーさーん!」
ぐっふぅ!正面から猪のように突進してきた物体に鳩尾を持ってかれる。
「やー!生ほのかだー!ぐへへへ!じゅるり」
その人物はあろうことか、片腕でがっしり私の体をホールドしたかと思うと、もう片方の手でわきわきと手を動かし、全身を撫でまわしてきた。
「ちょ、やめ、ん!はぁん!」
だんだんとエスカレートしていく。脇腹だけでなく、腰や、それか
「ここか?ここがええのんか?」
「やめんかっ!」
顔を真っ赤にしたさきちゃんが、チョップで変態を叩き落とす。
ガニ股の体勢で地面に叩き落とされた彼女は、すぐさま立ち上がる。
「ご機嫌よう。まだイギリス時代のハグのクセが抜けなくて」
と、穏やかに微笑んできた。とても先程まで、よだれを巻き散らかしていた変態とは思えない、優雅な動きで服を整える。
「カレン。イギリス人はそんなことしないっての!いつか捕まるぞ。で、それは何キャラなんだよ。こないだはフランス人で昨日はアメリカ人。お前はいったい何人なんだよ」
ジト目でさきちゃんが責める。全くだ。
「いやぁさ、高貴に行けば許されるかなーって、ご機嫌YO!ほーのかっ」
いまいち国籍はわからないけど、恐らく海外にいたのだろう、この子もいちおう私の友達だ。金髪は太陽の光で、煌めき、お人形のような可愛らしい顔立ちをしている。DJの動作をしなければだけど。
「おいお前たち、遅刻ー」
におうだちした男の先生が無情にもつげたのだった
スパーンッ
という小気味いい音で目が覚めた。
私はおでこの痛みにのたうちまわる。
「でこが割れる~!」
「さっさと顔を洗ってくる!」
幼なじみでもあるさきが腕を組んで仁王立ちで立っていた。右手には緑色のスリッパを持っていた。
ヒリヒリとするおでこをさすりながら洗面所に向かう。顔を洗って、歯磨きをして、髪を結んでポニーテールにする。少し鏡の中の自分に微笑んでみる。
自信のなさげな地味な女の子がこっちを見つめていた。両手で頬を挟んでパンパンと叩く。よしっ
「おっはよ!」
「はいはい、早く朝ごはん朝ごはん!」
「「いただきます!」」
寮の共有スペースで、さきが作ってくれた目玉焼きや、サラダなどをもしゃもしゃと食べる。
ふと、テレビから軽快なメロディが流れ出す。
『おはあさ!らっきーちゃんねぇる!』
「お、ラッキー!今日はラック様じゃん」
「?だれそれ」
「はぁ?ラック様を知らないの!ほのかヤバいよ!」
テレビの中で銀髪の男がウインクしている。
『今日のスーパーラッキーガールは・・・乙女座の君だ!ズッキュ~ン』
ナニコイツアタマワイテルノ?
「はぁぁん」
さきはばかなの?胸を押さえ、天井を仰ぎ見るさきは幸せそうだった。たしかにイケメン?なんだろうけど、ふとテレビの中の男と目があったような気がした。
「・・・ほのか!ほのかっ!」
分かるぞ~分かる!っというふうにうなずきながら。
「ラック様に見惚れてたんだね!」
「ち、違うよ。私占いなんて興味ないし」
「照れんなって」
「やめてよもう」
もう一度テレビを見る。つぎつぎと星座の運勢が発表されて、あの男は映っていなかった。
「「やばいやばいやばいやばい!」」
さきちゃんと一緒に優雅に朝ごはんと洒落込んで・・・いる場合ではなかった!
大急ぎで、寮から学校へむかう。
「ほのか!こっちの道の方が近道!」
さきちゃんが裏路地を指差す。私は通ったことない道だ。なんか嫌な予感がする。
「大丈夫!大丈夫!バスケの自主練で、この辺りの道は全て把握してるから!」
薄暗い道を駆け抜ける。ダクトから流れるいろいろな匂いが鼻をつく。室外機が、ゴミ箱が、水晶玉、猫が、空き缶が、景色が流れてい、く?
一瞬人気のないはずの裏路地に人影を見た気がした。
「占い・・・師?」
駆け抜けたあと、急いで振り返ったけど、そこには何もない。
「ほら、ほのか!」
そうだ!学校!学校!
「ほーのーかーさーん!」
ぐっふぅ!正面から猪のように突進してきた物体に鳩尾を持ってかれる。
「やー!生ほのかだー!ぐへへへ!じゅるり」
その人物はあろうことか、片腕でがっしり私の体をホールドしたかと思うと、もう片方の手でわきわきと手を動かし、全身を撫でまわしてきた。
「ちょ、やめ、ん!はぁん!」
だんだんとエスカレートしていく。脇腹だけでなく、腰や、それか
「ここか?ここがええのんか?」
「やめんかっ!」
顔を真っ赤にしたさきちゃんが、チョップで変態を叩き落とす。
ガニ股の体勢で地面に叩き落とされた彼女は、すぐさま立ち上がる。
「ご機嫌よう。まだイギリス時代のハグのクセが抜けなくて」
と、穏やかに微笑んできた。とても先程まで、よだれを巻き散らかしていた変態とは思えない、優雅な動きで服を整える。
「カレン。イギリス人はそんなことしないっての!いつか捕まるぞ。で、それは何キャラなんだよ。こないだはフランス人で昨日はアメリカ人。お前はいったい何人なんだよ」
ジト目でさきちゃんが責める。全くだ。
「いやぁさ、高貴に行けば許されるかなーって、ご機嫌YO!ほーのかっ」
いまいち国籍はわからないけど、恐らく海外にいたのだろう、この子もいちおう私の友達だ。金髪は太陽の光で、煌めき、お人形のような可愛らしい顔立ちをしている。DJの動作をしなければだけど。
「おいお前たち、遅刻ー」
におうだちした男の先生が無情にもつげたのだった
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり
イミヅカ
ファンタジー
ハートとお気に入り登録、ぜひぜひお願いいたします!
↓簡単なあらすじは''もっと見る''へ!↓
ここは、剣と魔法の異世界グリム。
……その大陸の真ん中らへんにある、荒野広がるだけの平和なスラガン地方。
近辺の大都市に新しい冒険者ギルド本部が出来たことで、辺境の町バッファロー冒険者ギルド支部は無名のままどんどん寂れていった。
そんな所に見習い冒険者のナガレという青年が足を踏み入れる。
無名なナガレと崖っぷちのギルド。おまけに巨悪の陰謀がスラガン地方を襲う。ナガレと仲間たちを待ち受けている物とは……?
チートスキルも最強ヒロインも女神の加護も何もナシ⁉︎ ハーレムなんて夢のまた夢、無双もできない弱小冒険者たちの成長ストーリー!
努力と友情で、逆境跳ね除け成り上がれ!
(この小説では数字が漢字表記になっています。縦読みで読んでいただけると幸いです!)
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる