41 / 95
ねむねむなのです
しおりを挟む
「はあーなんか出したら眠くなってきたわ。男の欲求って身勝手だよなあ。食欲、性欲、睡眠欲っていう無限サイクルだもんな。なあ、由羽」
希逢はとろんとした目をしている由羽の肩を引き寄せる。ぽわぽわと熱を帯びていて、ぷしゅうと顔から煙が出そうなくらい顔が紅い。希逢はしめしめと内心笑いながら、由羽の肩を抱いてベッドに横になる。2人向き合って寝転び、こそこそと耳元で囁く。
「由羽しゃん。よくできましたね。よちよち」
希逢がじゃれて頭をぽすぽすと撫でる。そうすると、由羽は目元をうりうりさせて「もっとなでなでして」と言わんばかりに手のひらに頭を押し付ける。その様がかわいくて仕方なくてキュートアグレッションを引き起こす可能性が高いため、己の加虐心を希逢は鎖で繋ぐ。
ダメだダメだ。ようやく由羽と2人きりになって、したいことして懐いてくれてんのに。ここで俺がやりたい放題したら引かれるに決まってる。まずは小さなことから少しづつ、だ。焦るな、俺。美味いものはゆっくり味わって食べるのが一番幸せなんだから。
「希逢くん。あのね……1個言いたいことある」
由羽はもじもじと膝を合わせながら呟く。
「俺、いますごいあかちゃん返りしちゃいそう。希逢くんといると子どもみたいに素直になっちゃう」
「……へえ。いいよ? 由羽があかちゃんになっても、かわいいからお世話するけど?」
「ほんとう? でも恥ずかしいな。俺、年上なのに……」
目線を逸らして話す由羽の顎を掴んで引き寄せる。そのまま向かい合わせで由羽の額に唇を付けた。
「ほら。こうやってさーー」
「ふむっ?」
唇に熱い舌がねじ込まれる。ぢゅ、ぢゅ、と歯列をなぞり口内を吸い尽くされている。
「……ね? 俺のおしゃぶりしたら静かになったでしょ?」
「……っん」
希逢の意地悪な表情がかっこよくてたまらなくて。由羽は幸せで満たされた気持ちに包まれた。
「もっとこうしてたいけど、ごめんな。仕事の疲れがたまってて眠くてな。抱き枕になってくれるよね?」
有無を言わさない希逢の表情に、由羽は自分から勇気をだして抱きつく。希逢ははっとして驚いていた様子だけど、すぐに背中に手を回して毛布にくるんでくれる。
あれ、これもうあかちゃんのおくるみなんじゃ……。
由羽がぼっと火を噴くように顔を紅く染めているうちに、王子様は夢の世界へと旅立っていた。すうすうと規則正しい寝息を立てる希逢の胸の中に頭をくっつける。眠っているから、聞こえないよねと思って囁く。
「だいすきだよ。俺の王子様」
由羽も静かに眠りについた。互いのぬくもりを感じながら、番のように眠る。そのぬくもりが由羽には言葉に表せないほど幸福なあたたかさだった。
希逢はとろんとした目をしている由羽の肩を引き寄せる。ぽわぽわと熱を帯びていて、ぷしゅうと顔から煙が出そうなくらい顔が紅い。希逢はしめしめと内心笑いながら、由羽の肩を抱いてベッドに横になる。2人向き合って寝転び、こそこそと耳元で囁く。
「由羽しゃん。よくできましたね。よちよち」
希逢がじゃれて頭をぽすぽすと撫でる。そうすると、由羽は目元をうりうりさせて「もっとなでなでして」と言わんばかりに手のひらに頭を押し付ける。その様がかわいくて仕方なくてキュートアグレッションを引き起こす可能性が高いため、己の加虐心を希逢は鎖で繋ぐ。
ダメだダメだ。ようやく由羽と2人きりになって、したいことして懐いてくれてんのに。ここで俺がやりたい放題したら引かれるに決まってる。まずは小さなことから少しづつ、だ。焦るな、俺。美味いものはゆっくり味わって食べるのが一番幸せなんだから。
「希逢くん。あのね……1個言いたいことある」
由羽はもじもじと膝を合わせながら呟く。
「俺、いますごいあかちゃん返りしちゃいそう。希逢くんといると子どもみたいに素直になっちゃう」
「……へえ。いいよ? 由羽があかちゃんになっても、かわいいからお世話するけど?」
「ほんとう? でも恥ずかしいな。俺、年上なのに……」
目線を逸らして話す由羽の顎を掴んで引き寄せる。そのまま向かい合わせで由羽の額に唇を付けた。
「ほら。こうやってさーー」
「ふむっ?」
唇に熱い舌がねじ込まれる。ぢゅ、ぢゅ、と歯列をなぞり口内を吸い尽くされている。
「……ね? 俺のおしゃぶりしたら静かになったでしょ?」
「……っん」
希逢の意地悪な表情がかっこよくてたまらなくて。由羽は幸せで満たされた気持ちに包まれた。
「もっとこうしてたいけど、ごめんな。仕事の疲れがたまってて眠くてな。抱き枕になってくれるよね?」
有無を言わさない希逢の表情に、由羽は自分から勇気をだして抱きつく。希逢ははっとして驚いていた様子だけど、すぐに背中に手を回して毛布にくるんでくれる。
あれ、これもうあかちゃんのおくるみなんじゃ……。
由羽がぼっと火を噴くように顔を紅く染めているうちに、王子様は夢の世界へと旅立っていた。すうすうと規則正しい寝息を立てる希逢の胸の中に頭をくっつける。眠っているから、聞こえないよねと思って囁く。
「だいすきだよ。俺の王子様」
由羽も静かに眠りについた。互いのぬくもりを感じながら、番のように眠る。そのぬくもりが由羽には言葉に表せないほど幸福なあたたかさだった。
43
あなたにおすすめの小説
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
「普通を探した彼の二年間の物語」
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ひろいひろわれ こいこわれ ~華燭~
九條 連
BL
さまざまな問題を乗り越え、ヴィンセントの許で穏やかな日常を送る莉音に、ある日、1通のハガキが届く。
それは、母の新盆に合わせて上京する旨を記した、父方の祖父母からの報せだった。
遠く離れた九州の地に住む祖父母の来訪を歓迎する莉音とヴィンセントだったが、ふたりの関係を祖父に知られてしまったことをきっかけに事態は急変する。
莉音と祖父、そして莉音とヴィンセントのあいだにも暗雲が立ちこめ――
『ひろいひろわれ こいこわれ』続編
【完結】ネクラ実況者、人気配信者に狙われる
ちょんす
BL
自分の居場所がほしくて始めたゲーム実況。けれど、現実は甘くない。再生数は伸びず、コメントもほとんどつかない。いつしか実況は、夢を叶える手段ではなく、自分の無価値さを突きつける“鏡”のようになっていた。
そんなある日、届いた一通のDM。送信者の名前は、俺が心から尊敬している大人気実況者「桐山キリト」。まさかと思いながらも、なりすましだと決めつけて無視しようとした。……でも、その相手は、本物だった。
「一緒にコラボ配信、しない?」
顔も知らない。会ったこともない。でも、画面の向こうから届いた言葉が、少しずつ、俺の心を変えていく。
これは、ネクラ実況者と人気配信者の、すれ違いとまっすぐな好意が交差する、ネット発ラブストーリー。
※プロットや構成をAIに相談しながら制作しています。執筆・仕上げはすべて自分で行っています。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
【完結】俺はずっと、おまえのお嫁さんになりたかったんだ。
ペガサスサクラ
BL
※あらすじ、後半の内容にやや二章のネタバレを含みます。
幼なじみの悠也に、恋心を抱くことに罪悪感を持ち続ける楓。
逃げるように東京の大学に行き、田舎故郷に二度と帰るつもりもなかったが、大学三年の夏休みに母親からの電話をきっかけに帰省することになる。
見慣れた駅のホームには、悠也が待っていた。あの頃と変わらない無邪気な笑顔のままー。
何年もずっと連絡をとらずにいた自分を笑って許す悠也に、楓は戸惑いながらも、そばにいたい、という気持ちを抑えられず一緒に過ごすようになる。もう少し今だけ、この夏が終わったら今度こそ悠也のもとを去るのだと言い聞かせながら。
しかしある夜、悠也が、「ずっと親友だ」と自分に無邪気に伝えてくることに耐えきれなくなった楓は…。
お互いを大切に思いながらも、「すき」の色が違うこととうまく向き合えない、不器用な少年二人の物語。
主人公楓目線の、片思いBL。
プラトニックラブ。
いいね、感想大変励みになっています!読んでくださって本当にありがとうございます。
2024.11.27 無事本編完結しました。感謝。
最終章投稿後、第四章 3.5話を追記しています。
(この回は箸休めのようなものなので、読まなくても次の章に差し支えはないです。)
番外編は、2人の高校時代のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる