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第二章 国家解体
第36話 一企業の処遇
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「お客さん、そろそろ閉店なんだけどなぁ……」
「うちの会社は潰れたよ~」
「いや、そりゃあんたの会社はね……」
酒場を営む店主はカウンターで酔い潰れる男に対して厳しい言葉を掛ける言葉が出来なかった。
何しろ男はつい先日画期的な発明を行い、会社を立て直せると周囲に話していながらすべてを召し上げられて倒産してしまった。
ただそれだけなら同情はしなかった。
問題は彼の会社に融資を行っていた銀行側の態度だった。
彼は今までのすべてを銀行側に取り上げられてしまったのだ。
この世界に於いて、生活できるだけの物を残すなんてことはない。
唯一残されたのは今着ている服という有様で、今飲めるのも辛うじて働き口を手に入れたからに過ぎない。
「本当は今頃、世界各国から受注を受けて……」
「はいはい。ほら、後一杯飲んだら帰ってくれよ。これは俺からの奢りだ」
「ありがとよ~」
店主から出されたビールを呑んでいると店の扉が開く。
「すみません、もう閉店なんですが……」
すでに電気を落とし、看板さえ閉まってあるにも関わらず入店してくる客には敵意さえ感じていた。忙しさから早く休みたいと思っていた店主は言葉こそ丁寧だが怒気を含ませていた。
「申し訳ない店主。我々はこういう者だ」
二名の男は真っ黒なコートを着込んでいたが、懐から取り出した物に店主は緊張する。
「王国衛兵団……」
王室直轄の組織ということは周知されているが、その様な存在がこの場に来るなどとは夢にも思わなかった店主はその場で固まった。
「え~なんだって~~」
しかし酔った男には何を言われたのか分からず店主に確認する始末だった。
「失礼、貴方はボーデル・ドートンさんですか?」
「うい…… だったら何だって言うんだ?」
その瞬間、二人の男はドートンの両脇に立つと強制的に立たせた。
「な、何しやがる!」
「失礼する。大人しく我々に着いて来て欲しい」
店主は固唾を呑んでその光景を眺めている。それを無視するかのように男たちは彼を外へと移動させる。
「店主、悪いがこれで彼の支払いを、そして此方で……」
「は、はい……」
口止め料だった。
これを受け取ったということは、この店主は二度と今日の出来事を草木であろうとも話してはいけなくなってしまう。
晩年、店主はこの時の事をこう語る。
「あいつに善意で奢らなければ、俺の一生はもっとストレスレスな物だったんだろうな…… お上には逆らえないさ」
フサフサだった髪は全て抜け落ち、光り輝く頭皮を惜しげもなく披露する店主は九十になっても店主だった。
「こちらヘイン。無事ボーデル・ドートンを確保した。なお、酷く酔っているため支部に戻るまでは時間を要する」
ヘインはその様に連絡を入れると後部座席で眠る男を伺う。
「どうだ?」
「ダメだ、ぐっすり眠っている。何しても起きねぇ……」
同僚の男はお手上げだと告げる。ヘインも眠りこけるドートンを見ては何も言えなかった。
「まあ身柄は確保したんだ。この人が目覚めるまで待とう」
「良いのか? 支部に戻ればそれなりの設備が整ってるぜ」
「良いだろ。第一、この人が眼を覚ますまでどこで時間を潰す?」
支部にとって、本部から来たヘインたちは少し扱い難い存在だった。
本部勤務の連中はエリート街道を進んでいる。支部の人間にしてみれば天と地の差が存在していた。
支部長ですら上座を譲る程で、彼等はその扱いに辟易していた。
勿論、ヘインたちに悪意はないのだが、どうしても卑屈になるのが支部の人間なのだ。
「納得」
「だろ、幸い外に居ても寒くない。ホラ」
「おっ、ありがとよ」
ヘインはタバコを差し出し外へと出る。
マッチで火を点けると煙を吐き出し一息つく。
この人が我がボルドル王国に欠かせない人か……
俺はタバコを吸いながら車内で眠り男を見る。
どう見ても呑んだくれの冴えない男だ。
しかし、陛下より発せられた御命令はこの男の身柄確保だ。
更に丁重におもてなしする様に言われている。
「加えて、宰相と軍務大臣閣下の連名だからな……」
「それには驚いたな。拝命した時の団長の顔、今でも傑作だぜ」
俺はマークの発言にその時の光景を思い出して笑った。
「あれは誰だって笑うさ。だけど団長の立場を考えれば誰でもああなる」
「まあな……」
本来、王国衛兵団は国王陛下直属の部隊で唯一玉座に座る陛下より直接命令を受ける。
しかし、今回はサガラ宰相閣下が飛び込む様に本部へとやって来ると一通の命令書を読み上げたのだ。
「ここに命ずる! 王国衛兵団は直ちにボーデル・ドートンを傷つける事なく確保せよ! 国王陛下及び、サガラ宰相、ヴェーラー軍務大臣の連名である!」
国王直轄と言う事もあり自尊心の高い団長も、サガラ宰相閣下の突然の訪問に虚を突かれた。
その為か直立不動の姿勢のまま汗を流し拝命した光景は忘れられないのだ。
そのとばっちりは俺とマークにやって来たのだ。
あれから暫くの時間を潰した二人は漸く目覚めたドートンを落ち着かせ支部へと戻った。
その後は内務省の高官が彼を引き取りに来て彼等の仕事は終わりを迎える。
その後、二人は予定より早く終わった事で休暇を与えられた。
そこで彼等はドートンを確保した酒場でリラックスしていた。
「で、あのドートンと言う男は何なんだ?」
マークは少し顔を赤らめて話す。
「おい、幾ら休暇でもその話はよせ」
「別に構わないだろ。既に命令は達してる。それに、周囲に客はいない」
田舎町と言う事と週の半ばということもあってか客は早々に帰宅していた。マークの言う通りこの店には彼らしかいなかった。
マークの言葉にヘインは頷いた。
彼もマークの言葉に疑問を抱いているのだ。
「正直俺にもわからん」
「おい」
「仕方ないだろ。人となりを調べる前に団長から連れて来いと言われたんだから」
本来なら人物照会から始まり一通りの情報を得てから始めるのが彼らの常套だ。
だが今回は既に住所から何からすべての情報が用意された状態で二人はこの町に来ていた。
だがそれもドートンの経歴などは書かれていない。
「Need To Knowって奴か?」
「当然だろうな。下手に首を突っ込んで出世の道を絶たれるなんて馬鹿げているだろ?」
「そうだな。でも今回のことはどうにも気になるんだよな~」
相方マークの発言はヘインも思っていることだ。しかし、二人には家族が居る。下手をすれば降格、左遷が待ち受ける現状に迂闊には動けない。
「お客さん、この前はどうも……」
お酒をちびちびと呑んでいたところ、店主が二人の下へと近寄ってきた。
「やあ、この前は驚かせてすまなかった」
「いやいや、良いんですよ。ところで、一つお尋ねしてもよろしいですか?」
「何かな?」
店主は口止め料を頂いた手前、尋ねるべきかどうか迷った表情を浮かべていたが、勇気を持って尋ねる。
「ドートンさんは逮捕されたのでしょうか?」
「店主……」
ヘインは少し困った表情を浮かべる。
「すみません。分かってはいるのです。ですが、今朝からこの町ではドートンさんが逮捕されたのではないかという噂が流れていまして……」
店主は困惑した仕草で事情を話す。
「何だって、その話もう少し詳しく聞かせてくれないか?」
二人にとって店主の言葉は青天の霹靂だった。
何しろあの作戦は発覚されることなく遂行されたと自負していたからだ。
それも裏付けが取れるほどに……
「私も驚きました。この店は昼間はレストランとして営業しているのですがね。入ってくるなり客から「ドートンさんが逮捕されたんだってね」と言われるのですよ。あっ、勿論私は昨日のことは一切口を割っていません!」
「その位は分かっている。だが、ほかの客はその様な事を話していたのか?」
「ええ、私も驚きました」
店主も何故という思いで客からの話を聞いていた。
「だがおかしくないか。何故昨日の今日でその様な話が出回っているんだ? なあ店主、ここだけの話だが、あの男は何者だ?」
マークは尤も知りたいを店主に尋ねた。
ヘインは咎めるような視線を向けたがマークは気にすることもなかった。
「えっ、お客さんたちはあの人が誰かもわからず逮捕されたのですか?」
「逮捕ではないのだがな……」
「待て、マーク。店主、もう客は入ってこないのか?」
「ええ、実はすでに閉店にしてあるのですよ」
二人は何故店主が話し掛けて来れたのかを理解した。
「逮捕じゃない。あの人はとある理由でキングローズへと向かって貰った」
「よかった。逮捕されたのではないのですね」
店主はホッとした表情になった。
「それで、俺の質問に答えて欲しいな店主」
「ああ、ドートンさんの事ですね。それじゃあ……」
店主はそう言うとカウンターの裏に回り幾つかの酒と肴を持って席へと着いた。
「これでも飲み食いしながら話しましょう」
ヘインとマークは苦笑いで店主の計らいを受け入れる。
「うちの会社は潰れたよ~」
「いや、そりゃあんたの会社はね……」
酒場を営む店主はカウンターで酔い潰れる男に対して厳しい言葉を掛ける言葉が出来なかった。
何しろ男はつい先日画期的な発明を行い、会社を立て直せると周囲に話していながらすべてを召し上げられて倒産してしまった。
ただそれだけなら同情はしなかった。
問題は彼の会社に融資を行っていた銀行側の態度だった。
彼は今までのすべてを銀行側に取り上げられてしまったのだ。
この世界に於いて、生活できるだけの物を残すなんてことはない。
唯一残されたのは今着ている服という有様で、今飲めるのも辛うじて働き口を手に入れたからに過ぎない。
「本当は今頃、世界各国から受注を受けて……」
「はいはい。ほら、後一杯飲んだら帰ってくれよ。これは俺からの奢りだ」
「ありがとよ~」
店主から出されたビールを呑んでいると店の扉が開く。
「すみません、もう閉店なんですが……」
すでに電気を落とし、看板さえ閉まってあるにも関わらず入店してくる客には敵意さえ感じていた。忙しさから早く休みたいと思っていた店主は言葉こそ丁寧だが怒気を含ませていた。
「申し訳ない店主。我々はこういう者だ」
二名の男は真っ黒なコートを着込んでいたが、懐から取り出した物に店主は緊張する。
「王国衛兵団……」
王室直轄の組織ということは周知されているが、その様な存在がこの場に来るなどとは夢にも思わなかった店主はその場で固まった。
「え~なんだって~~」
しかし酔った男には何を言われたのか分からず店主に確認する始末だった。
「失礼、貴方はボーデル・ドートンさんですか?」
「うい…… だったら何だって言うんだ?」
その瞬間、二人の男はドートンの両脇に立つと強制的に立たせた。
「な、何しやがる!」
「失礼する。大人しく我々に着いて来て欲しい」
店主は固唾を呑んでその光景を眺めている。それを無視するかのように男たちは彼を外へと移動させる。
「店主、悪いがこれで彼の支払いを、そして此方で……」
「は、はい……」
口止め料だった。
これを受け取ったということは、この店主は二度と今日の出来事を草木であろうとも話してはいけなくなってしまう。
晩年、店主はこの時の事をこう語る。
「あいつに善意で奢らなければ、俺の一生はもっとストレスレスな物だったんだろうな…… お上には逆らえないさ」
フサフサだった髪は全て抜け落ち、光り輝く頭皮を惜しげもなく披露する店主は九十になっても店主だった。
「こちらヘイン。無事ボーデル・ドートンを確保した。なお、酷く酔っているため支部に戻るまでは時間を要する」
ヘインはその様に連絡を入れると後部座席で眠る男を伺う。
「どうだ?」
「ダメだ、ぐっすり眠っている。何しても起きねぇ……」
同僚の男はお手上げだと告げる。ヘインも眠りこけるドートンを見ては何も言えなかった。
「まあ身柄は確保したんだ。この人が目覚めるまで待とう」
「良いのか? 支部に戻ればそれなりの設備が整ってるぜ」
「良いだろ。第一、この人が眼を覚ますまでどこで時間を潰す?」
支部にとって、本部から来たヘインたちは少し扱い難い存在だった。
本部勤務の連中はエリート街道を進んでいる。支部の人間にしてみれば天と地の差が存在していた。
支部長ですら上座を譲る程で、彼等はその扱いに辟易していた。
勿論、ヘインたちに悪意はないのだが、どうしても卑屈になるのが支部の人間なのだ。
「納得」
「だろ、幸い外に居ても寒くない。ホラ」
「おっ、ありがとよ」
ヘインはタバコを差し出し外へと出る。
マッチで火を点けると煙を吐き出し一息つく。
この人が我がボルドル王国に欠かせない人か……
俺はタバコを吸いながら車内で眠り男を見る。
どう見ても呑んだくれの冴えない男だ。
しかし、陛下より発せられた御命令はこの男の身柄確保だ。
更に丁重におもてなしする様に言われている。
「加えて、宰相と軍務大臣閣下の連名だからな……」
「それには驚いたな。拝命した時の団長の顔、今でも傑作だぜ」
俺はマークの発言にその時の光景を思い出して笑った。
「あれは誰だって笑うさ。だけど団長の立場を考えれば誰でもああなる」
「まあな……」
本来、王国衛兵団は国王陛下直属の部隊で唯一玉座に座る陛下より直接命令を受ける。
しかし、今回はサガラ宰相閣下が飛び込む様に本部へとやって来ると一通の命令書を読み上げたのだ。
「ここに命ずる! 王国衛兵団は直ちにボーデル・ドートンを傷つける事なく確保せよ! 国王陛下及び、サガラ宰相、ヴェーラー軍務大臣の連名である!」
国王直轄と言う事もあり自尊心の高い団長も、サガラ宰相閣下の突然の訪問に虚を突かれた。
その為か直立不動の姿勢のまま汗を流し拝命した光景は忘れられないのだ。
そのとばっちりは俺とマークにやって来たのだ。
あれから暫くの時間を潰した二人は漸く目覚めたドートンを落ち着かせ支部へと戻った。
その後は内務省の高官が彼を引き取りに来て彼等の仕事は終わりを迎える。
その後、二人は予定より早く終わった事で休暇を与えられた。
そこで彼等はドートンを確保した酒場でリラックスしていた。
「で、あのドートンと言う男は何なんだ?」
マークは少し顔を赤らめて話す。
「おい、幾ら休暇でもその話はよせ」
「別に構わないだろ。既に命令は達してる。それに、周囲に客はいない」
田舎町と言う事と週の半ばということもあってか客は早々に帰宅していた。マークの言う通りこの店には彼らしかいなかった。
マークの言葉にヘインは頷いた。
彼もマークの言葉に疑問を抱いているのだ。
「正直俺にもわからん」
「おい」
「仕方ないだろ。人となりを調べる前に団長から連れて来いと言われたんだから」
本来なら人物照会から始まり一通りの情報を得てから始めるのが彼らの常套だ。
だが今回は既に住所から何からすべての情報が用意された状態で二人はこの町に来ていた。
だがそれもドートンの経歴などは書かれていない。
「Need To Knowって奴か?」
「当然だろうな。下手に首を突っ込んで出世の道を絶たれるなんて馬鹿げているだろ?」
「そうだな。でも今回のことはどうにも気になるんだよな~」
相方マークの発言はヘインも思っていることだ。しかし、二人には家族が居る。下手をすれば降格、左遷が待ち受ける現状に迂闊には動けない。
「お客さん、この前はどうも……」
お酒をちびちびと呑んでいたところ、店主が二人の下へと近寄ってきた。
「やあ、この前は驚かせてすまなかった」
「いやいや、良いんですよ。ところで、一つお尋ねしてもよろしいですか?」
「何かな?」
店主は口止め料を頂いた手前、尋ねるべきかどうか迷った表情を浮かべていたが、勇気を持って尋ねる。
「ドートンさんは逮捕されたのでしょうか?」
「店主……」
ヘインは少し困った表情を浮かべる。
「すみません。分かってはいるのです。ですが、今朝からこの町ではドートンさんが逮捕されたのではないかという噂が流れていまして……」
店主は困惑した仕草で事情を話す。
「何だって、その話もう少し詳しく聞かせてくれないか?」
二人にとって店主の言葉は青天の霹靂だった。
何しろあの作戦は発覚されることなく遂行されたと自負していたからだ。
それも裏付けが取れるほどに……
「私も驚きました。この店は昼間はレストランとして営業しているのですがね。入ってくるなり客から「ドートンさんが逮捕されたんだってね」と言われるのですよ。あっ、勿論私は昨日のことは一切口を割っていません!」
「その位は分かっている。だが、ほかの客はその様な事を話していたのか?」
「ええ、私も驚きました」
店主も何故という思いで客からの話を聞いていた。
「だがおかしくないか。何故昨日の今日でその様な話が出回っているんだ? なあ店主、ここだけの話だが、あの男は何者だ?」
マークは尤も知りたいを店主に尋ねた。
ヘインは咎めるような視線を向けたがマークは気にすることもなかった。
「えっ、お客さんたちはあの人が誰かもわからず逮捕されたのですか?」
「逮捕ではないのだがな……」
「待て、マーク。店主、もう客は入ってこないのか?」
「ええ、実はすでに閉店にしてあるのですよ」
二人は何故店主が話し掛けて来れたのかを理解した。
「逮捕じゃない。あの人はとある理由でキングローズへと向かって貰った」
「よかった。逮捕されたのではないのですね」
店主はホッとした表情になった。
「それで、俺の質問に答えて欲しいな店主」
「ああ、ドートンさんの事ですね。それじゃあ……」
店主はそう言うとカウンターの裏に回り幾つかの酒と肴を持って席へと着いた。
「これでも飲み食いしながら話しましょう」
ヘインとマークは苦笑いで店主の計らいを受け入れる。
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