勇者3パーセント

クルミ

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第3話

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ヒムスさんとトトを保護してから、小一時間ほど歩くとルーダの町に辿り着いた。
幸い、途中でモンスターに襲われることはなかった。

「この町も余り変わらないですな。」

ヒムスさんが言った。

「以前にも来られたことがあるんですか?」

僕は聞いた。

「ええ、五年程前にも兄を訪ねて来ましたが、その時とも町並みはあまり変わっていませんなぁ。」

5年前というと僕が警備隊に入る前だ。

「町と呼べるかどうか微妙なくらいの田舎町ですから、あまり変化はありませんね。」

僕は言った。

もちろんこの五年間で変わったこともあるのだが…。

「僕はこの町に来るのは初めてだよ!」

トトは言った。

「そうなんだね。小さな町だけど、良い所だからゆっくりしていってね。」

ウィルが言った。

トトは一緒に隣を歩いていたこともあってか、ウィルに懐いているようだ。

町に入ってからは十分ほど歩くと町長の家に着いた。

この町では大きな家なので割と目立つ。

「失礼します!」

僕は大きな声でそう言うと、玄関のドアを叩いた。

するとドアが開き、メイドさんが出てきた。

「はい!あっ、ナッツさんじゃないですか。町長にご用事ですか?」

メイドのルルさんだ。
歳は僕と同じくらいだ。

時々、報告などで町長の家に来るので顔見知りだ。

「はい。町長の弟さんとそのお孫さんをお連れしたので、町長に通してもらえますか?」

僕は言った。

「分かりました。お疲れ様です。少々、お待ち下さい。」

そういうとルルさんは中に入って言った。

約三分後。

「直ぐにお通しするように言われました。こちらへどうぞ。」

ルルさんはそう言うと僕達を応接室まで案内してくれた。

「相変わらず、大きな家だな。」

ゲインは言った。

応接室に行くと既に町長が待っていた。

「失礼します。」

僕とゲイン、ウィルは言った。

「ナッツ、ゲイン、ウィル、ご苦労だったな。」

町長は言った。

「いえいえ、弟さんとトト君をお連れしました。」

僕は言った。

「兄さん!」

ヒムスさんは言った。

「ヒムスじゃないか!
トトも大きくなったな。」

町長は言った。
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みんなの感想(1件)

花雨
2021.08.09 花雨

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クルミ
2021.08.09 クルミ

花雨様、ありがとうございます(^o^)
頑張って続きを書かせて頂きますので、今後ともよろしくお願い致しますm(_ _)m

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