父を助けに18年

クルミ

文字の大きさ
29 / 45

第27話

しおりを挟む
「おじいちゃん、おばあちゃん、おじゃましました。またすぐに遊びに来るからね。」

「うん!明日にでもまた遊びにおいで!」

おじいちゃんとおばあちゃんは優しくそう言ってくれた。

まさか私が未来から来たひ孫だとは思っていないだろうな…。

パパと一緒に方向的には海に戻る感じで10分ほど歩いた。

信号を渡り、郵便局とスーパーマルニシが見えた。
ここは現代とほとんど変わらないな。

「僕の家はスーパーマルニシの隣なんだ。」

パパは言った。

「へー、スーパーが隣にあるのは便利そうだね!」

私は言った。

実は知っているのだけど。

スーパーマルニシから、1分も歩かないうちに「風林軒」と書かれた看板のある建物の前に来た。

「ここが、僕の家だよ。中華料理屋なんだ。」

パパは少し得意そうに言った。

よく見ると「冷やし中華はじめました。」と書いた張り紙を張ってある。

「お店ってここのことだったんだね。お家が中華料理屋さんなのいいな!私、ラーメンと餃子と唐揚げが大好き!」

「どれもうちの店にあるメニューで、美味しいよ!ここに居る間は食べさせてあげるよ!」

そりゃそうだ。
私も風林軒のラーメン、餃子、唐揚げを食べたことがあって大好きになったのだから。
でも、現代ではこの場所はコンビニになっている。
現代から2年前(この時代からは16年後?)におじいちゃんとおばあちゃんがお店を引退するのと同時にコンビニに土地を貸すことにしたらしい。
それまでは私も物心がついた時からパパとママと一緒に、月に1回くらいはここにご飯を食べに来ていた。

「やったー!!悠人兄ちゃんありがとう!悠人兄ちゃんが作ってくれるの?」

「ラーメンと餃子なら僕も作れるけど、唐揚げは父さんが作ってくれると思うよ。」

「唐揚げは作るのが難しいんだね?」

「単に僕が作ったことがないだけっていうのもあるんだけど、揚げる時の油の加減が難しいんだ。」

「揚げ物って難しいよね。でも、ラーメンと餃子を作れるのも凄いよね!」

「うん!まあね。」

パパはまた得意そうに言った。

お店の玄関には「準備中」と書かれた札が掛かってある。

「お店はまだ開いてないんだよね?」

「うん。午後5時から開店だから、もう少しで開くよ。こっちは店が開くまで鍵が掛かっているから、裏口から入るんだよ。父さんと母さんは中で準備しているよ。」

そう言ってパパは私を裏口まで案内してくれた。

「じゃあ、入ろうか。」

そう言ってパパは裏口のドアを開けた。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)

MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。 かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。 44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。 小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。 一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。 ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

妻への最後の手紙

中七七三
ライト文芸
生きることに疲れた夫が妻へ送った最後の手紙の話。

処理中です...