父を助けに18年

クルミ

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第9話

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「どうして、18年前に行けるのは私だけなの?」

「そうだよ。俺はいけないのか?18年前の佃町なら俺も分かるし。」 

将也さんは言った。

「私もどうしてだめなの?私が1番に行くべきだと思うのに。雪愛を危ない目に合わせるわけにいかないし。」

ママが言った。

もちろん、私もパパのことは助けたいし、そのためなら何でもしたいと思う!
でも、子供の私が行くよりもしっかりした大人の人が行く方が確かだと思う。

「僕もだけど、18年前に存在している人は行くことはできないんだよ。」

総治さんは答えた。

「それはどうして?」

ママと私は同時に聞いた。

「それは、例えば現代の将也君が18年前に行けば、2017年の将也君と1999年の将也君、つまりは同じ人間が同時に2人存在することになるから、タイムパラドックスが起こってしまうんだ。」

タイムパラドックス?
何か、アニメで聞いたことがあるな。

「タイムパラドックスって何だ?」

将也さんが聞いた。

「一言でいえば、タイムスリップすることによって起こる矛盾の事なんだよ。」

「そのタイムパラドックスが起こるとどうなるの?」

私は聞いた。

「色々と仮説はあるんだけど、この将也君の例で言うと、どちらかの時代の将也君が消滅するとも言われているし、この宇宙で大爆発が起こるとも言われている。あくまで仮説なんだけどね。」

「どっちにしても大事だな…。」

将也さんは言った。

宇宙の大爆発っていきなりスケールの大きな話だな…。

「後で話すけど、このタイムスリップには将也君の協力も必要なんだ。」

「でも、私なら18年前は佃町にはいなかったから大丈夫なんじゃないの?」

ママが聞いた。

「いやいや、場所の問題じゃなくて同じ時代に同じ人間が2人いることがだめなんだよ。」

総治さんは少しあきれた感じで答えた。

「どちらにしても、僕がやろうとしているタイムスリップでは、18年前に存在した人では行くことじたいがそもそも不可能なんだけどね…。だから、年齢で言うと今18歳以下の雪愛ちゃんしか行くことしかできないんだよ。」

「私、18年前に行くよ!」

私は言った。私しかいない。

「えっ!?でも…。」

ママは不安そうな顔だ。

「それでパパが助かるかも知れないんだよね?じゃあ、私が行くよ!」

「このタイムスリップには年齢意外でも本人の意志が大事だから、雪愛ちゃん以外では難しいんだ。18歳以下なら誰でもできる訳じゃないんだ…。
ところで、最初に言ったようにこのタイムスリップにはいくつかのリスクと注意点があるから、それをまず聞いてくれるかな?」

総治さんは真剣な顔で言った。

「リスクと注意点…?」

何か恐いな…。
でも行くしかない!
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