スキル宝くじで異世界を生きる。

幼少期

お使いを頼まれた。

　ポーションの依頼が終わり教会にかえるとどっと疲れがでてきた。色々と頑張りすぎた為疲労がたまっているのだろう。とりあえずシスター達に報酬の件を報告する事にした。


　「シスター、領主様から報酬をいただきましたのでお渡しします。」


　「はい、確かに受け取りました。」

　その場を離れようとするとシスターに呼び止められた。

　「タツ少し時間をいいですか？頼みごとがあります。」


　「はい、なんでしょうか？」


　「実は隣町の教会にポーションを納品して貰いたいの。明日から冒険者の護衛数名と隣町まで行って来て下さい。」

　面倒事の臭いがぷんぷん臭ってくるが、シスターの頼みごとなので仕方なく受けることにした。

　「わかりました。では準備がありますから失礼します。」


　そういって部屋を出て行くのだが、

　「なんで大人がいかなくて子供の俺が行かないといけないのかな？絶対面倒事に遭遇するよ。」


　とにかく不貞寝したタツヒコだった。


　翌朝目覚めると隣町の教会に納めるポーションを受け取る。

　「10本ですか？わざわざ届ける意味があるのですか？」

　「この街の教会は豊かですが他の街はそうではありません。」


　少し起こり気味でシスターが言ってきた。そもそも豊かなのは俺がいるからじゃないかなと思うタツヒコだった。その通りである。ポーションを受け取ると教会の前で冒険者が4名待っていた。


　「あなたが、タツヒコですか？初めてましてガラスハートというパーティーを組んでいるライアンといます。宜しくお願いします。」

　「ガラスハートのロンだ。」


　「ガラスハートのマールだ。」


　「ガラスハートのリーだよ。」

　冒険者は男2人女2人のパーティーだった。名前からすると壊れやすい心の持ち主達だと思った。


　「タツヒコです。隣町まで護衛お願いします。」

　　
　軽い挨拶は終わり馬車で移動する事になった。大抵乗り慣れていない馬車移動で乗り物酔いをするのが普通だが、スキルで耐性があるから乗り物酔いをする事はなかった。隣町には馬車で一日くらいでつく予定になっているがあくまで目安なのでお使いは3日を予定している。

　「モンスターだ、戦闘準備だ。」


　そうガラスハートのライアンが叫ぶと残りのメンバーも準備を始めた。

　「ゴブリンみたいだな。」


　ゴブリンの数は15くらいいるみたい。簡単に説明するとこの冒険者だけでは対応しきらないみたいだ。なぜ分かるかというとガラスハートの連中は逃げようとしているからだよ。子供の俺をおとりにして。最低な奴らだったみたいだ。

　さてどうするか悩んでいるが、モンスターを倒すしかない。