スキル宝くじで異世界を生きる。

幼少期

久しぶりのクジ子

　冒険者ギルドと教会の争いから数日経った頃懐かしい人物が尋ねてきた。

　「ヤッホー、クジ界のアイドルことクジ子だよ。寂しくなかった？」


　「・・・。」


　無視しているとクジ子が泣いてしまった。仕方なく話を聴く事にした。

　「どうした？泣いてまた当選発表とかしにきたのか？」

　「違いますよ。暇だったので神様から伝言を預かりましたので伝えに来ました。」


　「ふーん、どんな内容だ？場合によっては面倒事は断るよ。」

　「そんな事を言わないでくださいよ。きっと良いことですよ。」

　「で～どんなことだ。」

　「次回開催のクジで国王という役職があたりますので必ず購入して下さい。」

　「わかった。購入はシナイコトニした。」

　「そんなー、せっかく教えに来たのに、」

　色々と説明をされたが、俺の意思は代わらなかった。つまり国王になる事はなくスキルを使用しなかった。それ以降くじがやって来る度に宝くじを購入するのをしなかった。

　「流石にソロソロ購入して下さいよ。」

　涙を大量に仕入れてやって来たクジ子はそう言ったが、面倒事を押しつけられるだけだと思ったので購入はまたしてもしなかった。

　「いい加減諦めろ、そんなに面倒事を押しつけたいのであれば神々からやって来るのがスジではないのか？話次第ではやってみようと思うが、」


　暫くしてクジ子は誰かを連れて戻ってきた。

　「連れてきましたよ。神々をではきいてください。やって貰いたいこと～」


　「タツヒコといいましたか、私は運命を司る神です。早速貴方に試練を与えます。この世界を旅してこの世界の人々を救いなさい。」


　「あの～運命神様、私の体はまだ幼いのにこの世界の神々は酷いことをさせるのですね。元々私がこの世界にきたのは神々の失敗のせいではないのでしょうか？神々の失敗を人に、いや空だの小さい子供に取らせるとは神々は魔王よりヒドい集団なのですね～。」

　それを聞いた神々は言葉をなくしてだんまりした。明らかに変な行動する神々から力を奪い取る事にした。これも宝くじのスキルで得た力だ。『吸収』といって他者から力を得る事が出来る能力だ。その力でその運命神が人族並の力になってしまうことになる。ちなみにこの運命神がタツヒコが異世界にやって来る事になった駄目神である。ようやく許しを得られて地上に干渉出来るようになったのだ。
　
　「・・・。」

　だんまりする運命神はタツヒコの力で無効化にされてグッタリしていた。

　「これでわるだくみはできないだろ。」

　こうして自由を手に入れたタツヒコだった