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35.ノーム達の能力3

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 サトルがプーリットルに戻ってきて数日が経った。この数日は冒険者ギルドの依頼も受けずに休暇を楽しむことにしたサトルだった。以前塩作りを忘れていたので《ダム》の中でノーム達と塩作りをしている。

 「んー、大きい釜が欲しいな!」

 そう言うとツーがやって来た。

 「サトル様、材料があれば煮たてる大鍋を作りますが」

 「つくってくれるか?助かる。使わない鎧や武器があるから使ってくれ!沢山あるからフォー用の鍋も頼む。」

 「ありがとうございます。しっかり作ります。」

 鍋の準備はどうにかなった。次に塩を入れる袋や容器はどうしようかな悩んでいる。瓶にいれれば保存も長くできるがガラス製の価格低下になるのでしない。麻袋に入れて納品する形にしてみる。袋をみているとナインがやって来た。 

 「サトル様、私は裁縫が得意なので袋や洋服は私が作ります。」

 「ナインは裁縫ができるのか?わかった今度布や糸等を持って来るから好きな服を作ってくれ。最初はノーム達の着替えを作ってやってくれ終わったらオレの分をお願いするよ。」

 「ありがとうございます。早速あるもので作ります。」

 ナインは室内に戻っていった。早速服を作るようだ。数日後ノーム達の服がバリエーション多く作られていた。新しい服を着たノーム達はぴょんぴょん跳ねてうれしがっていた。

 「ありがとう、サトル様!」 

 「「ありがとう!」」

 「感謝ならナインに言ってくれ!」

 「「はい。」」

 ナインも仲間達から感謝されうれしがっていた。ツーが出来た大鍋を持ってやってきたので塩を作る事にした。  

 大鍋に大量の海水をいれて煮たてる。減ったら足しての釣り返しを続ける。一回の塩作りを魔法の力で一時間で約10キロの塩が出来た。出来た塩は魔力も豊富に秘めており出回っている物とはレベルが違うほど旨みのある味だった。

 その塩の旨みにとりつかれたのがテンだった。
 
 「サトル様!是非おいらを塩の担当にしてください。お願いします。」  

 地味な仕事だ好きそうなので任せる事にした。塩の作成の片手間でガラス製のグラスを制作しているとイレブンがやってくる。

 「サトル様、僕もガラス製の物を作って見たいので教えてください。綺麗な物を作りたいです。」

 「いいけどオレも自己流だいいのか?」

 「かまいません。指導お願いします。」

 こうしてノーム達の能力がわかった。器用なので作業の飲み込みが早い。見習いから卒業する日は近い。


 
 

 能力

 ワン・・・纏め役

 ツー・・・鍛冶師

 スリー・・・大工

 フォー・・・料理

 ファイブ・・・学者

 シックス・・・錬金術

 セブン・・・魔道具制作

 エイト・・・農業
 
 ナイン・・・裁縫

 テン・・・ 塩職人(見習い)

 イレブン・・・ガラス職人(見習い)
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