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拠点編

あらたな街と問題

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馬車でゆっくり揺られること3日ようやく目的地のユーバットに到着した。ユーバットの街は最初に訪れたメリカドの街よりも一回り大きく栄えているようだ。門の前では検問があっていたがギルドカードを見せるとすんなり入れた。馬車が止められる宿も必要だが冒険者ギルドにいって移動登録を行った。ギルドランクがC以上になると街を移動する事に登録をしないと行けない。高ランク冒険者を管理するためだそうだ。登録ついでに討伐したモンスターの素材を買い取ってもらい、教えてもらった宿にいく事にした。宿の名前はアイネという。日本ではよくあるラブホテルの名前みたいだが、転移者が経営しているのか?とにかくそのアイネにいく事にした。

 アイネについて宿を確保して久しぶりに教会にいく事にした。異世界はまだわからない事も多いし、異世界無料体験サービスで俺以外の日本人がいてもおかしくないからだ。情報を仕入れておくことは悪くない。教会についてお祈りと寄付をしようと中に入ろうとすると中から二人組の男女が出てきた。黒髪で赤の目がぬを二人ともかけている。鑑定してみると。



 鑑定



 真行寺誠

 ・・・・





 真行寺佐江

 ・・・・



 鑑定しても見えないと言うことは加護もちイコール天使。うん、面倒事の匂いしかしない。当然異世界無料体験サービスの関係者だろう。名字も真行寺だし、スルーして中に入ろうとドアに手をかけると



 「あら、あなた日本人なの?珍しい。」



  女性の方から声をかけられたが無視



 「何無視してんだよ。おっさん。」



 今度は男が絡んでくる。あー面倒臭い天使は馬鹿なのか?お前達の仲間のせいで帰れなくなっているんだぞ。馬鹿が。確かに30歳を越えたらおっさんだが、見た目は20代くらいしかないんだぞ。頭に来て無視する。



 「おい、聞いているのか?」



 「・・・」



 そのまま教会に入った瞬間男はキレて抜刀して斬りかかってきた。ローゼが防ごうとしていたが、目で大丈夫と合図して行動を止める。



 「バシュ」



 ワザと斬られた俺の左手から血が滴り、教会の真っ白な床を真っ赤にする。確かに痛かったが動けない状態ではない。左肩に乗っているイムに回復魔法をかけてもらって止血をしてもらっている。



 「誠なにやっているの?」



 女の言葉で我に返る男こと真行寺誠、真っ青になり剣を落とす。教会の中には教会関係や一般市民がいた、もちろん一部始終を目撃していた。俺のとった行動は



 「助けて下さい、いきなり斬りかかってきたんです。」



 その瞬間教会周辺はパニックになった。教会の中から警備兵が駆けつける。ローゼにはわざと受けたといって大丈夫だから静かにしておいてくれと頼んだ。男と女は頭が真っ白になったのか慌てて教会を去って行った。もちろんマーカーを付けているので逃げる事はできない。



 「君、大丈夫か?どうしたんだ?」



 「教会に入ろうとしたら知らない男と女に声をかけられていきなり切りつけられました。」



 「本当か?そいつらはどうした?」



 「はい、本当です。あちらに逃げていきました。」



 「俺も見ていたがいきなりだったぞ。」



 「「そうだ。」」



 民衆が騒ぎ立てる。教会関係者は教会内で起きた事件、そして教会から出てすぐ教会に来た人を切りつけたとなって慌てていた。とりあえず大丈夫だと言うことを伝えて、実行犯が教会関係かどうか聞くことにした。



 「出てきた男女は何者ですか?いきなり切りつけてきて。もちろんそんな犯罪者は捕まえて罰してくれますよね?」



 「直ちに手配する。直ちに追うぞ。」



 数人の警備兵が出て行った。中から神父とシスターがやってきたので男女の身元を聞いてみる。



 「あの方達は教会上層部から依頼されてきた人達です地方の私たちでは分かりかねます。」



 「では教会ぐるみの犯罪といっているのですね。」



 「そういう事ではなく、、、」



 困る教会関係、とりあえず教会上層部に連絡をいれてもらって謝罪を要求した。手当てはいらないので祈らせてくれといって祭壇の前にいく。するとあたりが白くなりいつもの神界にいった。



 「創造主さんどうなっているんですか?天使達は馬鹿なのですか?いきなり日本人とかいって大勢の前で異世界人と暴露しようとしたかと思えば斬りかかるとはおかしくありませんか?」



 『申し訳ないのじゃ、まさかこんな事になるとはなぁ。』



 「そもそも、俺が異世界にいるのもそっちの落ち度ですけどね。どう責任とるのですか?あの二人殺されても文句いいませんよね?いきなり斬りかるんだから殺されてもおかしくありませんよね?」



 『いや、それはあんまりじゃ。』



 「その場で返り討ちにしても良かったのですよ。こちらとしつは。」



 『好きなスキルを渡すからどうかこらえてくれ』



 「好きなスキルとはどんな物でもいいのですか?それ次第です。」



 『ぐぐぐう、仕方ない言われた物をやろう。1個』



 「1個?2個の間違いではないですか?異世界人とばらされようとした事と斬られた事、あとあの二人は罰してくれますよね。」



 『あの二人を罰するからどうか1個でこらえてくれ頼む。』



 「そんなに言うならお願いします。あとスキルは後から選べるようにしておいて下さい。」



 『わかったのじゃ、すまないの~。ではさらばじゃあ。』



 元の祭壇の前に戻り事後処理を教えて貰うことにしてもらって教会を出る事にした。



 「ダイスケ様無茶しすぎです。心配しました。」



 「すまない、ちょっと色々考えてやってみたんだ。危険だと思ったらしないから。」



 『ごしゅじん心配した。(ぷるぷる)』



 左肩に乗っているイムをなでながら宿に戻った。



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