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スリーピングマイリス

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音が響いて、壁に打ち付ける孤独の叫びは、まだ目覚めない朝に生きるリスたちの心、夢に見るまで、生きる寝息は、止まらない情熱、つながりたいよ、リス。
通信手段もないその世界で、何で苦しむの?
独りじゃないよ、あなたは、独りじゃない。
例え、火花のような戦いの中でも僕は、君を離さない。
そっと腕に抱いて、まっているあなたが目覚めるその時を。
だから、泣かないで、リス。
僕がそばにいるから。
一億の黄昏が、いっせいに悲しみの雲を運んできても、吹き払うよ、痛みを抱えたあなたのために。
美しい夢を着たドレスは、天使の歌に、消えていく、散るように、花の声が。
一夜の恋は、果たされない、祈りに走っていく僕の夢。
血を流して、花を切る、無限ハートの子守歌。
貴女が眠れる森の美女なら、僕は目覚め続ける王子になって、闇が、深く、深く、茂みを犯して、傷つけるなら、恋の夢に、流れる流星が、真夜中の仕草、寝返りを打つあなたの枕辺にそっと白い薔薇を置く。
その白が、赤く染まるなら、僕はあなたを愛し続けると誓う。
情熱は、静かな胸のはだけたネグリジェに、接吻をするまま、貴女の裸を信じているヌードビューティ・スリープングマイリス。
お休み、僕の恋人たち。
永遠を生きるベッドの上で、僕の夢を見てね。
朝が来たら、そばにいて、遠くから見守るよ。
でも、信じることが、愛することだから、子守唄は歌わない。
貴女の唇が、僕の夢だから、そっと触れて、濡らした心は、布団をはだける、深呼吸の太陽目覚まし、僕の声。
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