勇者ライフ!

わかばひいらぎ

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日常編(単発)

ゲーセン

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 ある日、フーリはマルセルとゲーセンに行く約束をしていた。今日行くゲーセンはフーリ行きつけのこじんまりとした所だ。
「じゃあマルセル行くぞ」
「なんか怖いな、こういうとこ」
「雰囲気的に?」
「うん。格ゲーコーナーで屯してる高校生とかデカいメダルゲーしてるおばさんとかいそう」
「いるわそういうの」
 入口を抜けると早速数十代のクレーンゲームに囲まれる。
「わー!このゲーセン特有のうるささ久しぶり」
「だろ?とりあえずUFOキャッチャーでもやる?」
「うん!金ならあるからね」
「脳筋だな」
「ただの課金厨なだけだよ」
 早速マルセルが取り掛かったのは大きめのぬいぐるみが入ったクレーンゲーム。三つの大きなアームを持ったクレーンが特徴の所謂「確率機」だ。
「よーし!一発で取るぞー!」
「確率機だから一発は無理だろ」
 そうフーリは隣の機械でフィギュアに付いたペラ輪を狙いながら言った。そして案の定一発で取るなんて不可能だったようだ。しかし何故からマルセルは不機嫌になっている。
「あ、マルセル。キレても絶対に台パンだけはするなよ。僕まで出禁になったら困るからな」
「ん~!じゃあこうしてやる!」
 と言った瞬間、ぬいぐるみは燃え尽きた。灰すら残っていない。
「……マルセル?」
「てへっ」
「てへっじゃねぇよ。どう済んだよこれバレたら出禁だぞ」
「やる前に監視カメラの配線もショートさせておいたから大丈夫!」
「そうか。人道的に問題があるけどいいよそれで」
 と、フーリは落とし口に落ちたフィギュアを手繰り寄せながら言った。
「UFOキャッチャー飽きたもう二度とやらない」
「何やりたい?」
「ゲーセンと言ったら格ゲーでしょ」
「さっきまで高校生ヤンキーがいるって怯えてたくせに」
「居たらもう燃やし尽くすだけだなって」
「いけない思想だね」
 二人はクレーンゲームコーナーを抜けた先にある格ゲーコーナーに寄った。しかし、クレーンゲームコーナーに比べると少々こじんまりとした印象だ。
「わーい!格ゲーやってみたかったんだ!とりあえずローファイでもしよ」
「やったことないのにやるんだ」
「とりあえず全国マッチにでも行くか」
「は?お前初心者だろ?まずはトレモとかじゃねぇの?」
「平気平気!僕も少しだけ大会の動画とか観るから」
「そういう問題か?」
 マルセルはやった事の無いゲームの猛者がいるマッチに飛び込んで行った。結果は散々たるもので、攻撃は愚かガードすらままらなかった。そして、負けが確定するとマルセルは先程と同じように筐体の配線を魔法で断ち切った。
「ほら、言ったろ?やっぱり初めから全国マッチは……」
「違うもん。僕悪くないもん。あのキャラの性能が良すぎるだけだよ。絶対相手あのキャラじゃなかったら勝てなかったよ。だいいちなんであそこで2A暴れしてくんだよふざけんなぶっ殺すぞ」
「キレすぎだろ」
 こうして、キレたマルセルをなだめるために牧場直轄のアイスクリーム屋さんに寄った。ちなみに二人とも出禁になった。
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