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日常編(単発)
口論
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ある日の朝、休暇を取っていたイクスの机上の電話が鳴りだした。
「もしもし。……あ、エクス、なんだ?」
『やあイクス。今からそっち行くからさ、準備しといて』
「え!?お前こっち来んの!?」
『うん。イクスに現場まで来てもらおうと思ってたんだけど、ちょうど近くを通るから拾ってこうと思ってね。じゃあ、詳しいことは車内で』
「ちょ、ちょっと待て!現場って何!ってか服着なきゃ!」
『え?裸なの?』
イクス、御歳二十五歳。彼の掲げるプライバシーポリシーは、プライベートでは常に全裸であれというものである。
イクスの住むアパートにボロい軽自動車がやって来た。助手席側の窓から車内を覗き込むと、運転席にいるエクスが右手を軽く上げて挨拶をしてくる。
「やぁイクス。久しぶり」
「久しぶりって、一昨日会ったばっかりだろ」
「僕の車で会うのがって意味だよ。ついでに運転も久しぶりなんだけどね。さ、乗った乗った」
ペーパードライバーを自称するエクス。少々不安が残るが、力強く鳴るエンジンと共に車は動き出した。
「で、エクス。一体休暇の俺をわざわざ連れ出して何をさせる気なんだ?」
「どうやら駅前で小競り合いをやってるらしいんだ。でも非力な僕じゃあれだし、魔法部隊を出動させるのも大袈裟だし。じゃあ腕っぷしだけが取り柄のイクスの出番というわけだよ」
「なんだよだけって……。つまり、俺に小競り合いの仲裁をしろってことだろ?」
「そうそう。よろしくね。あと、質問なんだけど、方向指示器ってどうやって出すんだっけ?」
エクス、御歳二十八歳。方向指示器の出し方さえ忘れていた彼は、自称若年性認知症である。
現場まで残り約三分。無音の車内は流石に飽きたのか、二人は今回の騒動の考察をしていた。
「思い返せば、口論で出動なんて久しぶりだな。どんな内容なんだ?」
「どうやら男女間の縺れみたいだよ」
「手、出したりしてないよな?」
「さぁね?今はどうだかわかんない」
「くっ!早く行かねぇと心配だ」
「そうだね。あ、道間違えた」
途中、エクスが四、五回道を間違えたが、無事駅前に着くことが出来た。そこには人だかりができていて、一種のコンサート会場のようになっている。その人垣を超えていくと、お互いの胸ぐらを掴みあっている男女がいた。二人の口論はヒートアップしているようで、止めようとしている人もその熱量に押されて割り込めないようだ。
「ほらイクス、出番だよ。お前なら堂々と割り込めるだろ」
「うお!背中押すなよ!」
二人の前に無理矢理押し出された形のイクスだが、彼にはその男性の方に見覚えがあった。
「あれ……フーリさんじゃないですか!」
「あぁん!てめぇ何者だゴルァ!」
「お、俺にまで喧嘩腰で……。ほら!この前、部屋にトマトがあったとかでお邪魔したでしょう?イクスですよイクス!」
「あぁイクっち?」
「そんな下ネタみたいな呼び方止めてください!」
「なんか用?ちょっと今、ヒナタと喧嘩中だから待ってて」
「その喧嘩を止めに来たんすよ俺達は」
「マジ?じゃあ喧嘩再開するから頼むわ」
「えぇ!?別に喧嘩止められるんなら止めてくれて結構なんですけど……」
「よしヒナタ!喧嘩再開だ!」
「フーリ……あんたそういうところよ!いつもいつも変な言い回しでヘラヘラして!そこを治して欲しいの!」
「無理なものは無理だよバーカ!」
「そういう稚拙なところも!」
「What are you saying?」
「英語喋れると頭良く見えると思ってるの?それもまた子供っぽいわね……」
「なんだと!」
「しかもこの世界で英語っておかしくない?」
本当に喧嘩が再開してしまった。
「……なぁエクス。俺が割り込む隙は?」
「隙は見つけるものだよ、イクス」
「無理だよそんなの……。じゃあエクスが隙を見つけてくれよ。そしたら俺が仲裁するから」
「えぇー、隙ねぇ……。あっ!未確認飛行物体!」
「えっ何処?」
「ぶっ殺す!」
エクスが子供じみた罠を繰り出すと、思考が子供のまま停止している二人は見事に反応を示した。しかも一人物騒だしね。
「ほらイクス、今だよ」
「おう!……えっと、二人とも、いいですか。喧嘩するのはいいですけど、とりあえず公衆の面前で騒ぐのはもう止めてください」
「えー……」
「もうそんな時間?」
「別に時間制限とかじゃないですけど」
「じゃあヒナタ、家に帰ってから喧嘩しよ?」
「だね。次は何をネタにする?」
「そうだな……お前が浮気したとかは?」
「在り来りすぎるよ。じゃあ私の浮気相手とフーリの浮気相手が同じって言うのは?」
「なにその二重権力。ヒナタ喧嘩の内容のセンスもないな」
「はぁ?これでも一所懸命に考えてるんですけど!」
「一所懸命かどうかは関係ねぇよ。どうであれ、考えた結果その内容がクソだってだけだ」
「そんなことわざわざ言わなくてもいいじゃん!また眉間に爪楊枝刺すよ!」
「わー刺さる。良い脅迫だわそれ」
「もー煽てないでよ!」
イクスの注意を受け、謎のやり取りを交わし合いながら、仲睦まじく二人は去っていった。
「今どきのカップルって、喧嘩するために喧嘩するんだな」
「あの二人が特殊なだけだよ。ま、一件落着だね、イクス」
「そ、そうなのか?」
「うん。喧嘩は収まったわけだしね。じゃ、無事解決したって勇者団に伝えに行ってくるよ」
「は?おい待て待て!俺を家まで帰さないつもりか?」
「そのくらい交通機関使って帰ってよ子供じゃないんだから。それに、安心してよ。報告の時イクスこと匂わせしとくから」
「そういう問題じゃない気が……でも言ってくれるのはありがたいな」
「じゃあ僕はもう行くよ。また現場で」
「あぁ。じゃあな」
「……エンジンってどうかけるんだっけ?」
そう言って、エクスは車のエンジンをかけて行ってしまった。見事な矛盾だね。ちなみにこの事件はフーリとヒナタの自己解決だとして、休暇中のイクスはなんの利益も得ることは無かったのであった。
「もしもし。……あ、エクス、なんだ?」
『やあイクス。今からそっち行くからさ、準備しといて』
「え!?お前こっち来んの!?」
『うん。イクスに現場まで来てもらおうと思ってたんだけど、ちょうど近くを通るから拾ってこうと思ってね。じゃあ、詳しいことは車内で』
「ちょ、ちょっと待て!現場って何!ってか服着なきゃ!」
『え?裸なの?』
イクス、御歳二十五歳。彼の掲げるプライバシーポリシーは、プライベートでは常に全裸であれというものである。
イクスの住むアパートにボロい軽自動車がやって来た。助手席側の窓から車内を覗き込むと、運転席にいるエクスが右手を軽く上げて挨拶をしてくる。
「やぁイクス。久しぶり」
「久しぶりって、一昨日会ったばっかりだろ」
「僕の車で会うのがって意味だよ。ついでに運転も久しぶりなんだけどね。さ、乗った乗った」
ペーパードライバーを自称するエクス。少々不安が残るが、力強く鳴るエンジンと共に車は動き出した。
「で、エクス。一体休暇の俺をわざわざ連れ出して何をさせる気なんだ?」
「どうやら駅前で小競り合いをやってるらしいんだ。でも非力な僕じゃあれだし、魔法部隊を出動させるのも大袈裟だし。じゃあ腕っぷしだけが取り柄のイクスの出番というわけだよ」
「なんだよだけって……。つまり、俺に小競り合いの仲裁をしろってことだろ?」
「そうそう。よろしくね。あと、質問なんだけど、方向指示器ってどうやって出すんだっけ?」
エクス、御歳二十八歳。方向指示器の出し方さえ忘れていた彼は、自称若年性認知症である。
現場まで残り約三分。無音の車内は流石に飽きたのか、二人は今回の騒動の考察をしていた。
「思い返せば、口論で出動なんて久しぶりだな。どんな内容なんだ?」
「どうやら男女間の縺れみたいだよ」
「手、出したりしてないよな?」
「さぁね?今はどうだかわかんない」
「くっ!早く行かねぇと心配だ」
「そうだね。あ、道間違えた」
途中、エクスが四、五回道を間違えたが、無事駅前に着くことが出来た。そこには人だかりができていて、一種のコンサート会場のようになっている。その人垣を超えていくと、お互いの胸ぐらを掴みあっている男女がいた。二人の口論はヒートアップしているようで、止めようとしている人もその熱量に押されて割り込めないようだ。
「ほらイクス、出番だよ。お前なら堂々と割り込めるだろ」
「うお!背中押すなよ!」
二人の前に無理矢理押し出された形のイクスだが、彼にはその男性の方に見覚えがあった。
「あれ……フーリさんじゃないですか!」
「あぁん!てめぇ何者だゴルァ!」
「お、俺にまで喧嘩腰で……。ほら!この前、部屋にトマトがあったとかでお邪魔したでしょう?イクスですよイクス!」
「あぁイクっち?」
「そんな下ネタみたいな呼び方止めてください!」
「なんか用?ちょっと今、ヒナタと喧嘩中だから待ってて」
「その喧嘩を止めに来たんすよ俺達は」
「マジ?じゃあ喧嘩再開するから頼むわ」
「えぇ!?別に喧嘩止められるんなら止めてくれて結構なんですけど……」
「よしヒナタ!喧嘩再開だ!」
「フーリ……あんたそういうところよ!いつもいつも変な言い回しでヘラヘラして!そこを治して欲しいの!」
「無理なものは無理だよバーカ!」
「そういう稚拙なところも!」
「What are you saying?」
「英語喋れると頭良く見えると思ってるの?それもまた子供っぽいわね……」
「なんだと!」
「しかもこの世界で英語っておかしくない?」
本当に喧嘩が再開してしまった。
「……なぁエクス。俺が割り込む隙は?」
「隙は見つけるものだよ、イクス」
「無理だよそんなの……。じゃあエクスが隙を見つけてくれよ。そしたら俺が仲裁するから」
「えぇー、隙ねぇ……。あっ!未確認飛行物体!」
「えっ何処?」
「ぶっ殺す!」
エクスが子供じみた罠を繰り出すと、思考が子供のまま停止している二人は見事に反応を示した。しかも一人物騒だしね。
「ほらイクス、今だよ」
「おう!……えっと、二人とも、いいですか。喧嘩するのはいいですけど、とりあえず公衆の面前で騒ぐのはもう止めてください」
「えー……」
「もうそんな時間?」
「別に時間制限とかじゃないですけど」
「じゃあヒナタ、家に帰ってから喧嘩しよ?」
「だね。次は何をネタにする?」
「そうだな……お前が浮気したとかは?」
「在り来りすぎるよ。じゃあ私の浮気相手とフーリの浮気相手が同じって言うのは?」
「なにその二重権力。ヒナタ喧嘩の内容のセンスもないな」
「はぁ?これでも一所懸命に考えてるんですけど!」
「一所懸命かどうかは関係ねぇよ。どうであれ、考えた結果その内容がクソだってだけだ」
「そんなことわざわざ言わなくてもいいじゃん!また眉間に爪楊枝刺すよ!」
「わー刺さる。良い脅迫だわそれ」
「もー煽てないでよ!」
イクスの注意を受け、謎のやり取りを交わし合いながら、仲睦まじく二人は去っていった。
「今どきのカップルって、喧嘩するために喧嘩するんだな」
「あの二人が特殊なだけだよ。ま、一件落着だね、イクス」
「そ、そうなのか?」
「うん。喧嘩は収まったわけだしね。じゃ、無事解決したって勇者団に伝えに行ってくるよ」
「は?おい待て待て!俺を家まで帰さないつもりか?」
「そのくらい交通機関使って帰ってよ子供じゃないんだから。それに、安心してよ。報告の時イクスこと匂わせしとくから」
「そういう問題じゃない気が……でも言ってくれるのはありがたいな」
「じゃあ僕はもう行くよ。また現場で」
「あぁ。じゃあな」
「……エンジンってどうかけるんだっけ?」
そう言って、エクスは車のエンジンをかけて行ってしまった。見事な矛盾だね。ちなみにこの事件はフーリとヒナタの自己解決だとして、休暇中のイクスはなんの利益も得ることは無かったのであった。
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