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日常編(単発)
銀行強盗
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ある日、銀行が強盗にあっていた。
この状況を打破するために指揮を執っているのはイクスだ。
「おいお前ら、状況は?」
「変わってません。依然として奴らは銀行内を占拠しています。人質は健在です。我々の呼び掛けにも応じる気は無いようです」
「そうか……。なんか打開策ないかな」
「ここを打破すれば相当印象良くなりますよね」
イクスの脳内では『印象が良くなる→出世する→地位と名誉と金を手にすることができる』と変換された。彼の思考の先には大体金がある。
すると、そこに彼の相方エクスが到着した。
「やあイクス。仕事してる?」
「してるわ!なんだよエクス。お前の仕事じゃないだろ」
「平気だよ、イクスの手柄は取らないから」
「手柄取らねぇって……だとしても捜査に関係ないエクスいるって、皆はどうも思う?」
「いいと思います!」
「頼りになる!」
「イクスさんより人望がある!」
「お前らなぁ……」
民意が確認できたのでこの捜査にはエクスも加わった。
「そんなことより助っ人を呼んできたよ」
「めっちゃ急だな」
「それではゲストの皆さんどうぞ!」
テレビのゲスト的な感じに呼び出されたのはみんな大好きフーリ、マルセル、クライブだ。
「あー何となくそんな気はしてたけどこいつらか……」
「こいつらとはなんだイク」
「だからイクって呼ぶな!如何わしいんだよ!」
喚くイクスを無視してクライブがエクスに言った。
「俺らは何をすればいいんだ?」
「この拡声器で犯人に声がけして人質を解放してください」
「じゃあ簡単じゃん!銀行ごと魔法で爆破してあげるよ」
「別に現世から解放しろって言ってるわけじゃねぇだろ」
「とにかくこれ使って頑張ってください」
エクスはフーリに拡声器を手渡す。
三人はフーリを先頭に行ってしまった。
「あーマジで行っちゃったよ……。いいのかエクス?あの三人に任せて」
「いいんじゃない?責任はイクスにあるし」
「エクスー!」
イクス。御歳二十五歳。彼の個人的な掟は、なるべく責任を負わない、である。
一方その頃、フーリらは拡声器の電池が切れていることが分かった。
「どうするこれ?クライブ電池持ってねぇの?」
「そんな常日頃から乾電池持ち歩いてる奴は居ないだろ」
「じゃあどうするか……」
フーリとクライブは割と真面目に考えていると、マルセルがパッと顔を明るくして言った。
「あっ!ねーねー僕いいこと思いついたよ!」
「え?お前の言うことなんて八割信用ならないけど聞くよ」
「僕達も銀号強盗になって中にいる人を人質にして、僕達が解放宣言すればいいんじゃない?」
「めっちゃいい案!やろうやろう!」
「なんでそうなるんだよ」
「クライブは銀行強盗初めて?」
「当たり前だろ」
「僕は二回目。マルセルは?」
「僕は金持ちだから銀行強盗なんてしなくてもいいんだよ」
「うわっ、めっちゃムカつく。ぶっ殺すよ?」
三人は百均で目出し帽を買って銀行に入った。ちなみに息苦しいから被らなかった。
「お、めっちゃ金あんじゃん!撮ろう取ろう!」
「お金なら僕がいくらでもあげるよ」
「マルセルお前……」
「いいから早く来い!」
ダクトを這って行くと窓口のある部屋に繋がり、人質に取られている人達が見えた。
「全員猿轡と目隠しか……なんて奴らだ」
「なんかどぎつい性癖みたいだな」
「なんでそうなる」
「作戦はどうするんだ?」
「んなもん適当でいいじゃん」
「焼肉行こー!」
「話が噛み合わねぇな」
とりあえず一番多く犯人を倒した人が奢ってもらえるということになった。
「よし、行くぞ!」
クライブを先頭に三人はダクトから飛び出した。
「なっ……誰だお前ら!」
「銀行強盗だ!」
「やめろその言い方」
「目には目を、銀行強盗には銀行強盗を……分かるな?」
「分かるか!」
「ってか、銀行強盗って言っても一人じゃん!」
「こいつを倒した奴が焼肉か……」
「くっ……訳の分からないことをうだうだと言いやがって!」
銀行強盗は拳銃を向けてきた。
「すげーそれ。持ち歩き用?」
「お、おう……」
「ちょっと困っちゃってるじゃん。もっとマシなボケしてあげなよ」
「う~ん……そ、それ、めっちゃ黒いね……」
「おもんな」
「はぁ!?ぶっ殺す!」
「生きる!」
「だから茶番やってんじゃねぇ!」
目の前で行われているクソみたいなやり取りに怒りを露にした銀行強盗はフーリに向けて三発ほど撃った。
「あいだだだだ!でもツボを抑えてる!きもちちち!」
「くそっ……こうなったら……」
銀行強盗は来ていたコートをバッと脱いだ。すると、その裏には沢山の爆弾が張り付いていた。
「俺がこのボタンを押すと……バンだ!」
「へ~」
「もっと驚けよ」
「あいつがバンするよりゲームバンされる方が怖いもん」
「言えてる~」
「あぁもうなんなんだよォ!もう押すからな!行くぞ!ポチィ!」
「あぁ!マジで押しやがった!やだ怖いクライブ助けて!」
「逆掌返し早いな」
「マルセル~何とかしてぇ~」
「分かった!炎魔法で勢いを乗せるね!」
「もぉ~んバカぁ~ん」
そして、銀行は見事に粉々になった。
「……なぁエクス」
「なにイクス?」
「これで良かったのかなぁ……」
「別によかったんじゃない?責任はイクスにあるけど」
「エクスー!」
そう言ってエクスは帰った。ちなみに、銀行にいた人質はクライブが氷結魔法で守ったため全員無事だったらしい。めでたしめでたし。
この状況を打破するために指揮を執っているのはイクスだ。
「おいお前ら、状況は?」
「変わってません。依然として奴らは銀行内を占拠しています。人質は健在です。我々の呼び掛けにも応じる気は無いようです」
「そうか……。なんか打開策ないかな」
「ここを打破すれば相当印象良くなりますよね」
イクスの脳内では『印象が良くなる→出世する→地位と名誉と金を手にすることができる』と変換された。彼の思考の先には大体金がある。
すると、そこに彼の相方エクスが到着した。
「やあイクス。仕事してる?」
「してるわ!なんだよエクス。お前の仕事じゃないだろ」
「平気だよ、イクスの手柄は取らないから」
「手柄取らねぇって……だとしても捜査に関係ないエクスいるって、皆はどうも思う?」
「いいと思います!」
「頼りになる!」
「イクスさんより人望がある!」
「お前らなぁ……」
民意が確認できたのでこの捜査にはエクスも加わった。
「そんなことより助っ人を呼んできたよ」
「めっちゃ急だな」
「それではゲストの皆さんどうぞ!」
テレビのゲスト的な感じに呼び出されたのはみんな大好きフーリ、マルセル、クライブだ。
「あー何となくそんな気はしてたけどこいつらか……」
「こいつらとはなんだイク」
「だからイクって呼ぶな!如何わしいんだよ!」
喚くイクスを無視してクライブがエクスに言った。
「俺らは何をすればいいんだ?」
「この拡声器で犯人に声がけして人質を解放してください」
「じゃあ簡単じゃん!銀行ごと魔法で爆破してあげるよ」
「別に現世から解放しろって言ってるわけじゃねぇだろ」
「とにかくこれ使って頑張ってください」
エクスはフーリに拡声器を手渡す。
三人はフーリを先頭に行ってしまった。
「あーマジで行っちゃったよ……。いいのかエクス?あの三人に任せて」
「いいんじゃない?責任はイクスにあるし」
「エクスー!」
イクス。御歳二十五歳。彼の個人的な掟は、なるべく責任を負わない、である。
一方その頃、フーリらは拡声器の電池が切れていることが分かった。
「どうするこれ?クライブ電池持ってねぇの?」
「そんな常日頃から乾電池持ち歩いてる奴は居ないだろ」
「じゃあどうするか……」
フーリとクライブは割と真面目に考えていると、マルセルがパッと顔を明るくして言った。
「あっ!ねーねー僕いいこと思いついたよ!」
「え?お前の言うことなんて八割信用ならないけど聞くよ」
「僕達も銀号強盗になって中にいる人を人質にして、僕達が解放宣言すればいいんじゃない?」
「めっちゃいい案!やろうやろう!」
「なんでそうなるんだよ」
「クライブは銀行強盗初めて?」
「当たり前だろ」
「僕は二回目。マルセルは?」
「僕は金持ちだから銀行強盗なんてしなくてもいいんだよ」
「うわっ、めっちゃムカつく。ぶっ殺すよ?」
三人は百均で目出し帽を買って銀行に入った。ちなみに息苦しいから被らなかった。
「お、めっちゃ金あんじゃん!撮ろう取ろう!」
「お金なら僕がいくらでもあげるよ」
「マルセルお前……」
「いいから早く来い!」
ダクトを這って行くと窓口のある部屋に繋がり、人質に取られている人達が見えた。
「全員猿轡と目隠しか……なんて奴らだ」
「なんかどぎつい性癖みたいだな」
「なんでそうなる」
「作戦はどうするんだ?」
「んなもん適当でいいじゃん」
「焼肉行こー!」
「話が噛み合わねぇな」
とりあえず一番多く犯人を倒した人が奢ってもらえるということになった。
「よし、行くぞ!」
クライブを先頭に三人はダクトから飛び出した。
「なっ……誰だお前ら!」
「銀行強盗だ!」
「やめろその言い方」
「目には目を、銀行強盗には銀行強盗を……分かるな?」
「分かるか!」
「ってか、銀行強盗って言っても一人じゃん!」
「こいつを倒した奴が焼肉か……」
「くっ……訳の分からないことをうだうだと言いやがって!」
銀行強盗は拳銃を向けてきた。
「すげーそれ。持ち歩き用?」
「お、おう……」
「ちょっと困っちゃってるじゃん。もっとマシなボケしてあげなよ」
「う~ん……そ、それ、めっちゃ黒いね……」
「おもんな」
「はぁ!?ぶっ殺す!」
「生きる!」
「だから茶番やってんじゃねぇ!」
目の前で行われているクソみたいなやり取りに怒りを露にした銀行強盗はフーリに向けて三発ほど撃った。
「あいだだだだ!でもツボを抑えてる!きもちちち!」
「くそっ……こうなったら……」
銀行強盗は来ていたコートをバッと脱いだ。すると、その裏には沢山の爆弾が張り付いていた。
「俺がこのボタンを押すと……バンだ!」
「へ~」
「もっと驚けよ」
「あいつがバンするよりゲームバンされる方が怖いもん」
「言えてる~」
「あぁもうなんなんだよォ!もう押すからな!行くぞ!ポチィ!」
「あぁ!マジで押しやがった!やだ怖いクライブ助けて!」
「逆掌返し早いな」
「マルセル~何とかしてぇ~」
「分かった!炎魔法で勢いを乗せるね!」
「もぉ~んバカぁ~ん」
そして、銀行は見事に粉々になった。
「……なぁエクス」
「なにイクス?」
「これで良かったのかなぁ……」
「別によかったんじゃない?責任はイクスにあるけど」
「エクスー!」
そう言ってエクスは帰った。ちなみに、銀行にいた人質はクライブが氷結魔法で守ったため全員無事だったらしい。めでたしめでたし。
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