転生したら弟に激重感情をもたれている

賀美能

文字の大きさ
9 / 17

しおりを挟む
殺されそうな勢いだった。このままエミリーとの距離を見誤ればせっかく母の問題が治まってきていたのに原作通り死んでしまう可能性が拭いきれない。そもそもあんな状態のレイと付き合わせる手伝いなんてしていいんだろうか?まあ恋は盲目という言葉もあるし今は初めての恋で少しいき過ぎてしまっただけでそのうち落ち着くかもしれない。兎に角今は下手に手を出さず様子を見よう。



************
気晴らしになんとなく歩いているとエミリーを見かけた、先日のこともあったので声をかけようか迷っているとどうにも様子がおかしいことに気づく。何やら顔を抑えているのだ。

ぽたっ

赤い液体が彼女の靴に滴り落ちた、血だ。その出どころを無意識に目で追いかける。

「モースタンさん!?その顔はどうしたんですか!」
目のすぐ横に何かに切られたような傷ができていた、よく見れば体中に痛々しい打撲痕や赤黒く腫れた内出血の後が点々とあるそれはここ最近のものだけでなく長期的な虐待によるものだと想像できる。
「セリスさん?」
「すぐ治療しましょう!」
傷は浅くはなく放っておいたら残ってしまうだろうことがわかる
「大丈夫ですよ、慣れてるので」
「貴方、この前も一人で帰ろうとしたり自分のことを大切にしなさすぎですよ!傷残っちゃいますよ?」
「いいですよ、、私の顔なんて誰も気にしませんよ、」
「私が気にしますよ!!貴方がなんて言っても手当てしますからね」
「、、もうほっといてくれませんか?今は誰にも見られたくない」
「ほっとけませんよ!」
「あんまり中途半端に人に親切にしたらいけませんよ?、、、そんなことをしても何も変わらないんですから」
「変わります!」
「じゃあ私を父から守ってくれますか?一生あの人が生きてる限り、そんなことできないでしょ!あの人が私を傷つけるたびに私のこと手当てするつもりですか?私は汚い人間ですから隙を見せたらどこまでも貴方に縋り付いちゃいますよ」

「じゃあ縋りついてください」

「貴方お人好しすぎますよ、どうするんですか私みたいな人が何人も貴方の目の前に現れたら?出会うたびにこうやって助けてたら貴方の身が持ちませんよ?」

、、、、こんなことが前にもあったなと思う。今のエミリーが小さい頃のレイの姿と重なる。ここ数年で気づいたのだがこう言った場合本当に突き放そうとしているのではなく突き放しても助けてくれるのかを試していたり、結局後から見捨てられるのが怖くてそうなる前に自分から拒絶して身を守ろうとしていたりする。

「そんなたられば話し今は関係ありません、そうなるならそうなってから考えます。そんな可能性の話ばかり考えていたら何も行動できないじゃないですか。私はそんないつ現れるかもしれない誰かじゃなく今、目の前の貴方を助けたいんです。確かに全ての責任なんて負えないかもしれません、でも私が身を滅ぼすのも私が貴方を変えられるかもしれないことも同じもしもの話なんですからせっかくなら希望のある方にかけてみませんか?」

思い詰めた表情でいる彼女の手を引いて屋敷に連れて行く。




************************
「兄さん、とモースタンさん、、って!その怪我は?」
私は彼女をここに連れてきた経緯を説明した
「、、そう、包帯と消毒液もってきたよ」
「レイ、ありがとう」
レイと私で手分けをして傷の手当てをしていく
「慣れてるんですね包帯を巻くの」
「ええ、うちも母が少々乱暴でしてね。小さい頃はよく兄に巻いてもらったんですよ」
「、、、そうなんですか、、」
「ああ安心してください、今は母はいませんから」

それから私たちは昔のことやこれからどうするのかなどいろいろな話をした、レイも私の話に承諾してくれた


************
それからモースタンさんはよく傷の手当てをしに来るようになった。レイともそれなりに仲良くなったように見える。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~

マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。 王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。 というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。 この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。

弟勇者と保護した魔王に狙われているので家出します。

あじ/Jio
BL
父親に殴られた時、俺は前世を思い出した。 だが、前世を思い出したところで、俺が腹違いの弟を嫌うことに変わりはない。 よくある漫画や小説のように、断罪されるのを回避するために、弟と仲良くする気は毛頭なかった。 弟は600年の眠りから醒めた魔王を退治する英雄だ。 そして俺は、そんな弟に嫉妬して何かと邪魔をしようとするモブ悪役。 どうせ互いに相容れない存在だと、大嫌いな弟から離れて辺境の地で過ごしていた幼少期。 俺は眠りから醒めたばかりの魔王を見つけた。 そして時が過ぎた今、なぜか弟と魔王に執着されてケツ穴を狙われている。 ◎1話完結型になります

大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)

子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ 喰われるなんて聞いてないんだが(?) 俺はただ、 いちご狩りに誘われただけだが。 なのに── 誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に なぜか俺が捕まって食われる展開に? ちょっと待てい。 意味がわからないんだが! いちご狩りから始まる ケンカップルいちゃらぶBL ※大人描写のある話はタイトルに『※』あり

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

父と息子、婿と花嫁

ななな
BL
 花嫁になって欲しい、父親になって欲しい 。すれ違う二人の思い ーー ヤンデレおじさん × 大学生    大学生の俺は、両親が残した借金苦から風俗店で働いていた。そんな俺に熱を上げる、一人の中年男。  どう足掻いてもおじさんに囚われちゃう、可愛い男の子の話。

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

ヤリチン伯爵令息は年下わんこに囚われ首輪をつけられる

桃瀬さら
BL
「僕のモノになってください」 首輪を持った少年はレオンに首輪をつけた。 レオンは人に誇れるような人生を送ってはこなかった。だからといって、誰かに狙われるようないわれもない。 ストーカーに悩まされていたレある日、ローブを着た不審な人物に出会う。 逃げるローブの人物を追いかけていると、レオンは気絶させられ誘拐されてしまう。 マルセルと名乗った少年はレオンを閉じ込め、痛めつけるでもなくただ日々を過ごすだけ。 そんな毎日にいつしかレオンは安らぎを覚え、純粋なマルセルに毒されていく。 近づいては離れる猫のようなマルセル×囚われるレオン

【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』

バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。  そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。   最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m

処理中です...