転生したら弟に激重感情をもたれている

賀美能

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レイ視点、ハッピーエンド

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僕が眠りにつこうとしてうとうとしているとドアががチャリと開く音がした、、、みると兄さんがドアの方にぼうっと突っ立っている

「兄さん?」
「ごめん、起こしちゃった?」
「いや、まだ寝てなかったから、どうしたの」
兄の様子は暗闇でよく見えないがそれでも取り乱しているのがわかる
「夢を見たんだ、、母さんの」
「、、怖い夢?一緒に寝てあげようか」
僕は冗談でそう言ってみる
「、、うん、ありがとう」
「え!、本当にいいの?」
兄さんなら絶対一緒に寝るわけないだろ!早く寝ろよとか言って出ていきそうなのに、案外素直にうなづくのでビックリする、でも僕からしたら願ったり叶ったりだ

兄さんが布団の中に潜り込んでくる、
「兄さんと一緒に寝るのいつぶりだろう、昔はよく僕が怖い夢見たって言って一緒に寝たよね」
「うん、そんこともあったね」
よく怖い夢を見たって嘘をついて兄さんの気をひいたのを思い出す。そういう時よく兄は僕の頭を撫でてくれたことを思い出し僕も目の前の兄を撫でてみる
「レイ?」
少し恥ずかしそうな様子をするのに抵抗せず素直に撫でられている兄の姿がなんだかいじらしくて襲ってしまいたくなる、私の理性を試しているのだろうか?

その日は理性が飛ばないように気をつけながら兄を抱きしめて眠った



************
その日から兄さんはよく夜中一緒に寝てと僕に頼むようになった。そう言った時は大抵母の夢を見ていた、兄の指一本にすら触れる価値すらないのにこんなにも兄を怯えさせる母が憎かった。あんな人間死んだところで兄さんが追い目を感じる必要は全くないのに、、
最初は僕と寝ているとぐっすりと眠れているらしかったが母が目覚めなくなってもうしばらく長引いてくると兄さんは大丈夫だとから元気を言うがその目には隠しきれないクマがあった。その精神は日に日に蝕まれているようだった。


その日は嫌に蒸し暑い日だった。そのせいか、朝早く目覚めた僕は水でも飲もうと部屋から出た。するとちょうど母の部屋を通りかかったところで物音がした。まさか起きたのだろうか、少しドアを開けて覗き込むと母は何やらぶつぶつと言っている。その姿はとても正気にはみえない、そうまるで廃人のような、、
「、、うぁ、、うう、せ、りす、セリスちゃん?、何処にいるの?」
母はまだ兄が小さくて父の愛が正しく自分に向けられていた時の幻想を見ているらしかった、かと思えば喚き散らして恨み言を言う。あれは完全に気が狂ってしまったのだろう。あんな姿を兄さんが見ればお人好しの兄さんはきっと、、もう耐えられないんじゃないだろうか

どうする?母なんてどうなってしまったって構わないがそれで兄が悲しむ姿は見たくない、兄さんには1秒でも悲しいと思わせたくない、、いっそのこと母を僕の手で殺してしまうか?そうすれば兄は自分のことを責めなくて済む、、、

兄ならこういう時どうしてくれただろうか?
、、いや、そうだ、、


棚の奥にあった便箋を取り出し手紙を書く
確か身寄りのない老人を金さえ払えば引き取って世話をする施設があったはずだ。
、、、人を寄越さして引き取ってくれるようお願いする旨を伝える。
急いで必要になりそうなものをまとめてめずらしく眠れている兄を少し躊躇いながらも起こす。

「兄さん、早く着替えて」
「ええ、何処に行く気なんだ?」
眠そうな目を擦りながらも兄は支度を進める。

「兄さん、行こう」
「行くって何処に?そんな大荷物で」
戸惑った様子の兄の手を引いて屋敷からでる、今度は僕が兄の手を引く番だ。
しばらく歩いたところで手を振り解かれる。

「だから、何処に行くつもりなんだ」
少し語気を強めて言葉が発される

「僕を信じて何も聞かないで欲しい」
「そんなわけには、いかないよ。その大荷物少なくとも数日は家を空けるつもりなんだろ?母さんはどうするんだ?それに他にも、、、」
引き返そうとする兄の手をこちらに引き寄せて戻ろうとしないように強く抱き締める。顔は見えないがそれでも兄が困惑していることが伝わってくる
「母さんのことも他のことも僕がどうにかするよ。今はちゃんと休むべきだよ、だから僕を信じて」
「一緒にしばらく休もう?一緒にご飯食べて、偶には料理してみるのもいいかもね、毎日一緒にお昼寝しよう」
「、、、わかった」
「兄さん、泣いてるの?」
兄さんの声は少し上ずっているように聞こえる
「泣いてない、、じゃあ行こう」
「うん」
もう一度兄の手を取って歩き始める



「レイ、愛してる」
兄は聞こえるかどうかの声量でそう呟いた、聞こえたけどもう一度兄から聞き出したくてわざと聞こえなかったふりをする。
「兄さん、なんで言ったの?もう一回言ってよ」
「、、ありがとうって言ったんだよ」
「ええ、違ったと思うだけどなぁー」
「やっぱ聴こえてたんじゃん」
「ふふっ聴こえてなかったからもう一回言ってね、お願い」

兄は照れた顔をしながら口を開いた、、



この二人が付き合うことになる日のも近いかもしれない


                                      完*メリーバットエンドも追加します
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